鉄道唱歌 北海道編 南の巻第17番 線路はみな雪に埋もれてしまう!

まずは原文から!

されど秋すぎ冬の來(き)て
北風雪(きたかぜゆき)を吹く時は
汽車ゆく道さへ埋(うず)もれて
寒さに泣くは此附近(このふきん)

さらに読みやすく!

されど秋すぎ 冬の来て
北風雪(きたかぜゆき)を吹く時は
汽車ゆく道さえ 埋(うず)もれて
寒さに泣くは この付近

さあ、歌ってみよう!

♪さーれどあきすぎ ふゆのきてー
♪きたかぜゆきをー ふくときはー
♪きしゃゆくみちさえ うずもれてー
♪さむさになくはー このふきんー

(函館本線)
函館駅→桔梗駅→七飯駅→新函館北斗駅→大沼公園駅→駒ヶ岳駅→森駅→八雲駅→国縫駅→長万部駅→黒松内駅→比羅夫駅→倶知安駅→然別駅→余市駅→蘭島駅→塩谷駅→小樽駅

※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋

函館本線長万部(おしゃまんべ)~倶知安(くっちゃん)~余市(よいち)あたりの地域は雪がとてつもなく降る場所で、豪雪地帯と言われます。木の下から3分の1(下手したら半分くらい?)は雪で埋もれてしまうほど、とても雪が降る場所なのです。
もちろん、線路も余裕で雪で埋もれてしまい、対策なくしてはまともには列車は走行できなくなってしまいます。

夏の俱知安~余市間の線路のイメージ
冬の倶知安~余市間の線路のイメージ

特にこの地域は、特別豪雪地帯と言われ、こうした大量に積もる雪のために、歴史的に文明やインフラの発展が著しく阻まれてしまってきたことと思います。何より、人も住みにくく、開拓と同時に北海道に来ても、寒さや雪に耐えきれずに本州へ戻ってしまった人もいるでしょう。

北海道が本格的に文明的になってきたのは開拓が始まったここ150年くらいだと思いますが、それまではあまりにもの寒さのために、なかなか文明やインフラも発達しづらかったことでしょう。

冬の倶知安~余市間の線路(函館本線)

豪雪地帯対策特別措置法」という法律では、こうした豪雪地帯が寒さや雪によって文明やインフラの発展が損なわれることがないよう、国や自治体が必要な対策などを行ったりしなければならないとしています。

現在でこそ「ラッセル車」を走らせて線路上の雪をどける作業をしたり(除雪作業)、水やお湯などで線路上の雪を溶かしたり(スプリンクラーなどのお湯を吹き付ける装置を使用)と、現在では雪国ならではの鉄道の対策がなされているため、東北地方や北海道の鉄道はちょっとした大雪くらいでは運休や遅延にはならないでしょう。

冬の倶知安~余市間の線路(函館本線)

しかし、北海道に鉄道ができた1904年当時はまだ現在ほどの雪対策や除雪技術などは充実していなかったでしょうから、冬の期間は運休になってもおかしくなかったでしょうね。
少なくとも歌詞には「汽車ゆく道さえ埋もれて 寒さに泣くはこの付近(意訳:この付近は、冬は線路も雪で埋もれてしまい大変だ)」と書かれていますから、なかなかこの区間の運行は一筋縄ではいかなかったことでしょう。

冬の倶知安~余市間の線路(函館本線)

なお、2030年には北海道新幹線札幌まで延伸すると言われていますが、もしそうなると長万部~小樽間の乗客は必然的にそちらに流れてしまい、在来線の収益は大きく減ってしまいます(並行在来線問題)。
そのため、在来線は2030年の北海道新幹線延伸とともにこの区間は在来線廃止となるようです。
倶知安駅も新幹線のホームだけが残り、在来線のホームは廃止となるようですね。

この区間の在来線は尻別川の雪景色があまりに美しいため、個人的には在来線廃止はちょっと淋しいものですね。
したがって、今のうちに、在来線の景色を楽しんでおきたいものですね!

次は、然別駅(しかりべつえき)、余市駅(よいちえき)に止まります!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
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