鉄道唱歌 奥州・磐城編 第29番 仙台の数ある名所(愛宕神社・広瀬川・西公園など)

鉄道唱歌 奥州・磐城編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
愛宕神社・広瀬川・西公園の地理・歴史などを、やさしく解説してゆきます!

↓まずは原文から!

愛宕あたごの山の木々青く
廣瀬ひろせの川の水白みずしろ
さくらおかの公園は
花も若葉も月雪つきゆき

さらに読みやすく!

愛宕あたごの山の 木々青く
広瀬ひろせの川の 水白みずしろ
さくらおかの 公園は
花も若葉も 月雪つきゆき

さあ、歌ってみよう!

♪あたごのやーまの きぎあおくー
♪ひろせのかわのー みずしろしー
♪さくらがおーかの こうえんはー
♪はーなもわかばも つきゆきもー
(東北本線)
福島駅→伊達駅(旧・長岡駅)→越河駅→白石駅→岩沼駅→仙台駅→岩切駅→国府多賀城駅→塩釜駅→松島駅→鹿島台駅→小牛田駅→石越駅→花泉駅→一ノ関駅→平泉駅→盛岡駅

※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋

杜の都・仙台の美しい自然を堪能

仙台城からの、仙台市街地(宮城県仙台市)

仙台城からの、仙台市街地(宮城県仙台市)

仙台は

  • もりみやこ

よばれ、大都会でありながらとても緑が豊富な街として知られます。

仙台駅周辺は多くの高層ビルが建ち並びますが、西へ約1km少し行くと、

  • 広瀬川ひろせがわ

という、仙台を代表する大きく美しい川が流れます。

さらに広瀬川の西側からは緑がいっぱいに広がり、仙台城のある青葉山あおばやま周辺は、豊富な緑の景色が広がります。

「愛宕信仰」の愛宕山

愛宕山あたごやま」は、仙台駅から南へ約1kmいったところにある、標高78mの山です。

最寄駅は、

  • 仙台市営地下鉄南北線・愛宕橋駅

です。

広瀬川のちょうど隣に山が位置し、愛宕橋からの景色はとても絵になる風景です。

愛宕山は、いわゆる「愛宕信仰」の神社です。

鉄道唱歌の東海道編・第1番

愛宕の山に入り残る 月を旅路の友として

という歌詞があると思いますが、あの「愛宕山」と同じです。

広瀬川。左側の山が、愛宕山(宮城県仙台市)


愛宕信仰あたごしんこう」は、いわゆる火除けの神様に対する信仰として知られます。
つまり、現代でいうところの「防火」の神様です。

愛宕神社あたごじんじゃは、全国に存在します。


昔は、現代のように防火に関する法律や耐火構造に関する技術、消防などのインフラも整っていなかったため、ひとたび家が燃えれば大変なことでした。

木のバケツで水をかけようにも火は消えずに燃えるばかりで、「延焼えんしょう」といって隣の家にどんどん燃え移っていきます。

それだけ昔の人にとって、火事は怖いものでした。

地震雷・火事・親父」という言葉があるくらいですからね・・・。


そのため、火事の恐怖から逃れるために、昔の人々は愛宕神社にお参りをしていたのです。

これは東京の愛宕神社も同じで、こちらは江戸時代に徳川家康が火除けのために造るよう命じたものです。


なお、秋葉原あきはばらの語源になった「秋葉権現あきばごんげん」も、火除けの神様として知られます。

1869年に秋葉原で大火事があって、それをきっかけに街を火の恐怖から守るために招かれたのが、秋葉権現であり、また秋葉原の地名の由来になったわけですね。

仙台市街地を流れる「広瀬川」

広瀬川ひろせがわは、仙台市街地の中心を流れる、大きく美しい川です。

広瀬川は、仙台駅の南東約5kmの地点で、名取川なとりがわと合流します。
つまり、広瀬川は名取川の支流しりゅうということになります。

逆にいえば、広瀬川の本流は名取川ということになります。

広瀬川(宮城県仙台市)

広瀬川(宮城県仙台市)


ここで支流本流の関係について説明します。

  • 支流:本流に流れ込む川
  • 本流:海に注ぐ「河口」から、最も遠い場所に源流(川のはじまり)がある川。
    シンプルに言えば「最も長い川」のこと。

となります。

ここで、

  • 広瀬川(約45km)→支流
  • 名取川(約55km)→本流

であり、名取川の方が長さ55kmもあるため、広瀬川よりも源流の位置が遠くなります

なので、広瀬川の方が名取川へ流れ込む「支流しりゅう」という扱いとなります。

一方、長い方の名取川がメインの「本流ほんりゅう」ということになります。

仙台藩による、広瀬川の「利水」

また、広瀬川は、仙台市内の生活用水を供給する川として、利水りすいが江戸時代の仙台藩の時代より広く行われてきました。

利水りすいとは、川から水を引いてきて、生活に必要な飲み水などに利用することです。

利水のためには、「水道設備」などのインフラ工事が必要になります。


江戸時代以前は、現在のようなダムや浄水場・水道などの便利なインフラは存在しませんでした。
そのため、いかにして広瀬川の水を仙台の街に引っ張ってくるかが、とても重要でした。

そこで、伊達政宗の時代に、「四ツ谷用水よつやようすい」という人工的に作った川から水を引っ張ってきて、仙台の町に供給してゆきました。

これで、水不足も大幅に解消されるようになります。


現在でも、「四ツ谷用水」は活用されています。
ただし、暗渠あんきょという形で地下に隠されているため、地上からそうした水の流れが見えることはないでしょう。

なお「四ツ谷」の語源は、東京の四ツ谷と似ていて、広瀬川の水を取ってくる場所に四つの家屋があったことから「四屋」となり、そこから

  • 四谷
  • 四ツ谷

に変わったものと思われます。

東京の四ツ谷も、信じがたいことに江戸時代以前は、わずか四つの家屋しかないほど、ほとんど家屋がなかったということですね。

仙台の憩いの広場「西公園」

西公園からの広瀬川(宮城県仙台市)

西公園からの広瀬川(宮城県仙台市)

桜が岡の公園」とは、広瀬川の東隣にある公園で、現在の西公園にしこうえんにあたります。

公園の正式名称はあくまで「西公園」であり、「桜ヶ丘公園」はあくまで地名なので、誤解しやすいところです。

西公園からの広瀬川の景色は、とても美しくて綺麗です。

伊達政宗公の霊廟・瑞鳳殿

そして、歌詞にはないのですが、もう一つ仙台の重要な場所として、「瑞鳳殿ずいほうでん」があります。

瑞鳳殿ずいほうでんは、簡単にいうと伊達政宗公のお墓がある場所であり、こうした格式の高いお墓のことを「霊廟れいびょう」という言い方をします。

自然に富んだ森の都・仙台を楽しもう

仙台は都会でとても便利な街ですし、それでありながら自然も多いので、変化に富んだ観光ができる場所だと思っています。

仙台駅周辺と、広瀬川・青葉山方面、また愛宕橋方面とは、地下鉄で結ばれています。
そのため、移動も便利で、疲れたら駅前やクリスロードに戻って休憩、ということもできます。


仙台観光を終えたら、再び列車(東北本線)に乗り、岩切いわきり多賀城たがじょう塩釜しおがま松島まつしま方面へ向かいます!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。
そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。
再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。
何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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