鉄道唱歌 奥州・磐城編 第39番 湯ノ島と浅虫温泉 野内駅を過ぎ、青森へ

まずは原文から!

渚(なぎさ)に近き湯野島(ゆのしま)を
見つゝくゞれるトン子ル(トンネル)の
先は野内(のない)か浦町(うらまち)か
浦(うら)のけしきの晴れやかさ

さらに読みやすく!

渚(なぎさ)に近き湯野島(ゆのしま)を
見つつくぐれる(潜れる)トンネルの
先は野内(のない)か浦町(うらまち)か
浦(うら)のけしき(景色)の晴れやかさ

さあ、歌ってみよう!

♪なぎさにちーかき ゆのしまをー
♪みーつつくぐれる トンネルのー
♪さーきはのないか うらまちかー
♪うーらのけしきの はれやかさー

(IGRいわて銀河鉄道)
盛岡駅→好摩駅→岩手川口駅→いわて沼宮内駅→奥中山高原駅(旧・中山駅)→小鳥谷駅→一戸駅→二戸駅→目時駅

(青い森鉄道)
目時駅→三戸駅→八戸駅(旧・尻内駅)→三沢駅(旧・古間木駅)→野辺地駅→浅虫温泉駅→野内駅→青森駅

※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋(便宜上、各ターミナル駅や新幹線停車の主要駅なども併記)

窓の右側に浮かぶ、湯ノ島

夏泊半島(なつどまりはんとう)を過ぎて青森方面へ西へ進むと、窓の右側は美しい海の景色が広がります。陸奥湾(むつわん)ですね。
そして海の上にはポツンと可愛らしい形の島が浮かびます。
湯ノ島(ゆのしま)」ですね。

湯ノ島。まるで静岡県沼津市の「あわしま」そっくり!?(画像が不鮮明ですみません!)(青森県)
湯ノ島(もっと鮮明な画像がありました!)(青森県)

湯ノ島(ゆのしま)は、青森県の奥座敷(おくざしき)とも呼ばれる浅虫温泉(あさむしおゆせん)の景観のシンボルともいわれます。
海にぽつんと浮かぶおにぎり型の島で、前回解説した八甲田山(はっこうださん)の噴火により、その時に噴出した堆積物(たいせきぶつ)が積み上げられたことによってできた島だと言われています。

余談:静岡県・沼津の「淡島」そっくり!?

湯ノ島関連で、ちょっと余談を。

私(筆者)のように静岡県沼津市が好きで、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」が好きな方ならわかると思いますが、沼津市内浦に「淡島(あわしま)」ってありますよね。
あわしまマリンパーク」で有名で、富士山をバックに立つ、駿河湾内浦湾)にぽつりと浮かぶ、おにぎり型の可愛らしい形の島です。

淡島(静岡県沼津市)

湯ノ島は、まさに淡島そっくりな、おにぎり型の可愛らしい島です

なお、静岡県沼津市の淡島(あわしま)は富士山の麓にあるので、淡島も湯ノ島と同じように富士山の噴火により、堆積物がたまってできた島と思いがちですが、実はそうではないようです
淡島は、元々は海底火山のてっぺんだったようです。
それが隆起(頭が海の上に出る)し、長年の浸食(雨や風などで形が削られること)によって、現在のような淡島の形が出来上がったようです。

YouTubeで「【AIきりたん最長】鉄道唱歌全集」を公開されているアワシマ(XAW)さんも、恐らく私と同じように鉄道唱歌はもちろん沼津市やアニメが大好きなお方だと察し致します。

青森の奥座敷・浅虫温泉

湯ノ島は、いわゆる青森県の奥座敷である「浅虫温泉(あさむしおんせん)」の景観的シンボルであります。

浅虫温泉(あさむしおんせん)」は、

  • 青森県の奥座敷(おくざしき)
  • 青森県の熱海(あたみ)

とも呼ばれる温泉街です。

浅虫温泉は、慈覚大師(じかくだいし)円仁(えんにん)によって発見されました。
円仁(えんにん)は、慈覚大師(じかくだいし)とも呼ばれ、平安時代に現在の栃木県(下野国)に生まれ、

  • 宮城県松島の「瑞巌寺(ずいがんじ)」
  • 山形県の「立石寺(りっしゃくじ)」

を建立されたことで有名な人物です。

奥座敷(おくざしき)」とは、都会からちょっと離れた温泉街のような観光地のことをいいます。

例えば、

  • 東京の奥座敷として、静岡県の熱海温泉(あたみおんせん)
  • 栃木県の奥座敷として、鬼怒川温泉(きぬがわおんせん)

などが該当します。

熱海(あたみ)」とは、静岡県熱海市のような温泉街のことを、比喩的に用いたりします。
浅虫温泉も、「青森の熱海」などのように比喩的に表現したりします。

福島県郡山市の近くにも「磐梯熱海(ばんだいあたみ)」という地名がありますね。これは、かつてこの地を治めていた人が、静岡県の伊豆出身だったことに由来します。

太宰治「津軽」にも登場する、浅虫温泉

浅虫温泉は、青森県出身の有名作家である太宰治(だざい おさむ)の小説「津軽(つがる)」にも出てきます。
太宰治は、浅虫温泉のことを小説「津軽」の中で、以下のように評しています。

浅虫といふ海岸の温泉も、私には忘れられない土地である。」
浅虫も、いまは、つつましい保養の街として出発しているに違ひないと思はれる。」
「津軽において、浅虫温泉は最も有名で、・・・」

まあ、小説では褒めたり苦言を吐いたりと様々なのですが、本人もあまり自分の主観を読者に押し付けたくないと書かれていますし、また太宰治は生涯を通じてうまく社会に適合できず精神的に衰弱で病んでいた時期も多かったので、大目にみてあげましょう(^^;)

余談ではありますが、太宰治の小説「津軽」は、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」で読書家の国木田花丸ちゃんが愛読していた本でもあります(第2期第2話で読んでいるシーンがありますね)。
また、沼津市内浦には、「安田屋旅館」という、太宰治が「斜陽」の第一章と第二章を執筆した旅館があり、主人公でAqoursのリーダーである高海千歌さんの実家のモデルになっており、国の登録有形文化財に指定されています。

青森のこの地と沼津は、なんだか繋がりがある・・・?

アニメや太宰治、湯ノ島などを通じて、青森県と静岡県沼津市は全然関係ないようで、どこか繋がりが感じられてしまうのは自分だけでしょうか(^^;)
もし青森市浅虫と沼津市内浦が姉妹都市提携を結んでも、私は何ら驚きません

アニメファンの方々が、少しでも青森県のこの地域に関心を持っていただければ幸いです。
逆に、青森県のこの地域の方々にも、少しでも静岡県沼津市やアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」に関心を持っていただければ幸いです。

沼津については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

トンネルを過ぎて、青森へ少しずつ近づく

だいぶ話しが横に反れて申し訳ありませんが、鉄道唱歌の話題に戻ります。

歌詞には「見つゝ(見つつ)くゝ゛れる(くぐれる)トン子ルの」とあります。

鉄道唱歌の原文では、「トンネル」を「トン子ル」と表記することがよくあります。確かに、「子」は「ね」とも読めるので、慣れれば大丈夫です。

いわゆる十二支(じゅうにし)でも、(ね)丑(うし)寅(とら)・・・」のように書きますよね。
十二支において「(ね)」とは「ねずみ」のことであり、この年に生まれた人は「ねずみ年」になります。

他にも、トンネルは昔の言い方で隧道(ずいどう、ずいだう)と言ったりもします。

野内駅を過ぎ、徐々に青森の都会の雰囲気へ

野内駅(のないえき、青森県青森市野内菊川)を過ぎると、筒井駅(つついえき、青森県青森市筒井)を過ぎ、徐々に青森の県庁所在地ならではの都会的な市街地の様相となってきます。

青い森鉄道・野内駅(青森県青森市)

かつては「浦町駅」という駅が存在した

青森駅~筒井駅の区間は、鉄道唱歌の当時は現在とルートが異なっていたそうです(現在よりもやや北を通っていた)。
また、「浦町駅(うらまちえき)」という、市街地よりやや東に駅がありました(現在は廃止)。

歌詞に出てくる浦町(うらまち)」とは、この浦町駅のことをいいます

やがてJR奥羽本線との合流地点のデルタ(Δ)型の線路を右に曲がると、青森駅はすぐそこです!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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