まずは原文から!
あひて別れて別れては
またあふ海と磯の松
磯原(いそはら)すぎて高萩(たかはぎ)に
假(か)るや旅寢(たびね)の高枕(たかまくら)
さらに読みやすく!
あいて(逢いて)別れて別れては
またあう(逢う)海と磯の松
磯原(いそはら)すぎて高萩(たかはぎ)に
假(か)るや旅寢(たびね)の高枕(たかまくら)
さあ、歌ってみよう!
♪あーいてわかれて わかれてはー
♪またあううみとー いそのまつー
♪いそはらすーぎて たかはぎにー
♪かーるやたびねの たかまくらー
(常磐線)
仙台駅→(※注1)→岩沼駅→相馬駅(旧・中村駅)→原ノ町駅→浪江駅→双葉駅(旧・長塚駅)→富岡駅→木戸駅→広野駅→久ノ浜駅→いわき駅(旧・平駅)→内郷駅(旧・綴駅)→湯本駅→泉駅→勿来駅→大津港駅(旧・関本駅)→磯原駅→高萩駅→日立駅(旧・助川駅)→常陸多賀駅(旧・下孫駅)→水戸駅→友部駅→石岡駅→土浦駅→松戸駅→北千住駅→南千住駅→日暮里駅(※注2)
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
※注1 仙台駅→岩沼駅は東北本線の区間
※注2 当時は田端駅が終端
大津港駅(おおつこうえき、茨城県北茨城市)を過ぎると、歌詞にあるように再び海の景色が近くなります。
常磐線は陸前浜街道(りくぜんはまかいどう)に沿った路線ではあるのですが、実際には線路は海岸線から約500m~1kmほど離れた位置に建設されているため、実は貴重な海の景色だったりします。
常磐線(岩沼駅~高萩駅)までで、海岸線に近づくスポットは概ね以下の通りです。
・広野駅~久ノ浜駅間
→第48番「しばしばくぐるトンネルの~」の区間
・勿来駅(なこそえき)周辺
・高萩駅周辺(本番で解説)
なお、常磐線が比較的海岸線から離れた位置に建設されているのは、例えば津波対策だったり、あるいは東海道線と同じ理由だったからでしょうか。
東海道線があまり海沿いに建設されていない理由は、「明治時代に、外国からの砲撃を恐れたから」というのが広く知られていますが、もしかしたら常磐線も同じ理由なのかもしれません。
歌詞にあるように、磯原駅(いそはらえき、茨城県北茨城市磯原町)を過ぎて、次は高萩駅(たかはぎえき、茨城県高萩市)にかかります。
磯原町は、「シャボン玉」という童謡を作詞した野口雨情(のぐち うじょう)という方の出身地でもあります。
「シャボン玉」は、いわき湯本温泉の最寄駅である湯本駅(ゆもとえき、福島県いわき市)の発車メロディーにも使用されています。
「シャボン玉」は実は怖い歌・・・という説もあったりします。
それは、野口雨情さんの娘さんが、生まれてからすぐに亡くなってしまい、その悲しみを歌ったもの、という説があるのです。
確かに、「うまれてすぐに こわれてきえた」という歌詞があるため、そのように受け取れなくもないですね。
昔の歌や詩というものは、曖昧でどんな意味にもなったりします。もちろん、解釈によっては怖い意味にもなるのです。
例えば、「かごめかごめ」や「ノストラダムスの予言」などがそうですね。
私(筆者)は、小学校の頃に「かごめかごめ」は怖い歌だと教わってきました。「これを歌うと、後ろを振り向いたら死者の霊が出てくるから歌うな」とかいう、今考えたらデタラメも甚だしいものです。
確かに、「つるとかめがすべった 後ろの正面だあれ?」という歌詞がありますよね。
鶴と亀はいわゆる「長寿の証」ですが、それが滑るということはイコールで「死」を意味し、そして後ろを振り向くと死んだ人の霊がいる・・・などという、今考えたら支離滅裂な理屈ですね。
また、ノストラダムスの予言に「港に面した二つの都市が、未曾有の大厄災に包まれるだろう」という詩があります。確かに、ここだけ読むと「広島と長崎の原爆投下を予言していた」という風に受け取ることもできます。なかなかに怖いですね。
このように、昔の曖昧な歌詞や詩というものは、受け取り方によってどんな意味にも(怖い意味にも)変化します。こうした性質を、「マルチプルアウト」といいます。マルチ=複数、プル=引く、アウト=出す、ですね。つまり、曖昧な表現は複数の意味を引き出せる、つまりどんな意味にもなるという意味です。
あくまでオカルトの世界ではありますが、結局、最終的には信じるか、或いは信じないかは本人の判断に委ねられることになります。
私は小学生のとき、「かごめかごめ」と「ノストラダムスの予言」が怖すぎて、毎晩のように思い出しては眠れませんでした(^^;)
もしあなたが、夜中に何か怖いことを思い出して眠れないときは、電気をつけて部屋を明るくし、YouTubeをかけたまま寝るようにしましょう。(^^;) 電気代が勿体ないことよりも、寝不足で翌日の仕事などに支障が出る方か勿体ないからですね。
・・・「シャボン玉」などの話題から、ここまで話が逸脱してしまい申し訳ありません(^^;)
私は長渕剛の「しゃぼん玉」も好きです。
私のくだらない雑談に付き合ってくださった皆様に感謝いたします。
歌詞にあるように、磯原駅を過ぎると、高萩駅(たかはぎえき、茨城県高萩市)に着きます。
茨城県高萩市(たかはぎし)は、この近辺の常陸炭鉱(ひたちたんこう)で栄えた街です。
常陸炭鉱(ひたちたんこう)は、次回の日立市関連でも関係してくるのですが、明治時代にこの地域で栄えた炭鉱のことをいいます。
常陸(ひたち)というのは昔の茨城県の領域のことをいいます。また、炭鉱とは石炭というエネルギー源を掘り出すための山です。
ガソリンや電気などで物を動かす現代と違い、明治時代は何を動かすにも石炭が必要でしたから、常陸地方で採れる石炭は明治時代の日本にとって重要でした。
常磐線(じょうばんせん)は、これらの大量の石炭を首都圏などに向けて運ぶために作られた路線でもあるのです。
歌詞にある「仮るや旅寝の高枕」というのは、簡単にいえば「泊まる」という意味になります。
旅寝(たびね)とは旅行における就寝という意味になりますし、高枕(たかまくら)とは枕を高くしてリラックスして寝る、という意味になります。
転じて、「枕を高くして寝る」というフレーズは「落ち着いてリラックスする」「安心して寝る」などの意味にもなります。
作者の大和田建樹(おおわだ たけき)さんは、鉄道唱歌の旅を実際にされていたときに、高萩駅にさしかかったところで夜になってしまい、ここの宿で落ち着き安心して就寝されたのでしょうか。
高萩駅を出たら、次は日立市方面へ進んでいきます!
注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
コメント