鉄道唱歌 東海道編の歌詞(浜名湖の観光・歴史など)について、鉄道に詳しくない方にもわかりやすく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
わたる濱名の橋の上
たもと凉しく吹く風に
夏ものこらずなりにけり
さらに読みやすく!
わたる浜名の 橋の上
たもと凉しく 吹く風に
夏ものこらず なりにけり
さあ、歌ってみよう!
♪わーたるはまなの はしのうえー
♪たーもとすずしく ふくかぜにー
♪なーつものこらず なりにけりー
浜松駅→舞阪駅→弁天島駅→豊橋駅→蒲郡駅→岡崎駅→南大高駅→大高駅→熱田駅→名古屋駅→岐阜駅→大垣駅→関ヶ原駅→米原駅
※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋
浜名湖のエリアへ
浜松駅(はままつえき、静岡県浜松市)を出て、
- 高塚駅(たかつかえき、静岡県浜松市)
- 舞阪駅(まいさかえき、静岡県浜松市)
をも過ぎると、静岡県西部の巨大な湖である浜名湖(はまなこ)のエリアに到着します。
浜名湖の巨大な景色・弁天島駅へ

浜名湖(静岡県)
浜名湖(はまなこ)は、
- 静岡県浜松市
- 静岡県湖西市(こさいし)
にまたがる、巨大な湖です。
弁天島駅(べんてんじまえき、静岡県浜松市)で降りれば、その雄大な景色を眺めることができます。
青春18きっぷで豊橋・名古屋方面に向かっている方、名古屋方面に急いでいる方も、普通列車での旅はまだ先が長いです。
是非、弁天島駅で降りて、浜名湖の巨大な景色に癒やされましょう。

弁天島駅(静岡県浜松市西区)
「煙を水と平行に」走る蒸気機関車

浜名湖の上を渡る(東海道線の車窓より)(静岡県)
歌詞では「煙を水に横たえて」とあります。
これは、当時は蒸気機関車だったため、汽車の煙が浜名湖にかかる橋の上を走るときに、煙が橋と平行になる様子を歌ったものですね。
しかし、それは今は昔の話。現在では弁天島駅の真横を東海道新幹線が凄まじいスピードで過ぎ去っていきます。
私は昔、あれが惨めで仕方ありませんでした(後述)。
夏ももはや終わり・・・涼しく吹く風
たもと(袂)とは、ここでは橋の周りのことをいいます。
つまり、歌詞の意味としては「橋を渡りながら涼しく吹く風」を感じながら、
と、しみじみ走っていく様子なのでしょうか。
実際に、8月の終わり~9月10日までの期間のどこかで「青春18きっぷ」を使えば、夏の終わりの「たもと涼しく吹く風」を、弁天島駅などで味わえるかもしれません。
横を過ぎ去る東海道新幹線 少しみじめな気持ちに!?
私は学生時代からよく東京~大阪間を青春18きっぷで普通列車の旅をしていたのですが、それはあくまで学生時代で金がなかったからの話。
当時は今ほど名所旧跡の知識もなかったため、普通列車の長旅は、ただしんどいばかりでした。
弁天島駅に来ると、真横を東海道新幹線が突っ走り、先に出発したはずの私をどんどん追い抜いていきます。
のぞみ号どころか、こだま号にすらどんどん追い抜かれる始末。それは惨めなものでした。
社会人になってからは、念願ののぞみ号に乗って移動できるようになり、今度は隣を走る普通列車をどんどん追い抜いていく立場となったため、優越感を抱いたものでした。
しかしその代償として、青春18きっぷや普通列車ならではの沿線観光地や名所旧跡探訪の機会が減ることとなりました。
その後、改めて鉄道唱歌やスーツさんの動画、そしてネットや本などで名所旧跡などの勉強をした結果、普通列車での静岡県の旅は、より充実したものになっていきました。
そして今では、静岡県の普通列車の旅は退屈どころか、面白くて仕方ないレベルにまでなりました。
弁天島駅のホームは広い
話が逸脱しましたが、弁天島駅のホームはとても広いです。
スーツさん曰く「日本一広いホームではないか」とのことです。

めちゃくちゃ広い、弁天島駅(浜松市)のホーム。左には浜名湖がある(静岡県浜松市西区)
これだけホームが広い理由として、浜名湖周辺はボートや競艇などが盛んであるため、観光客も含めそれらのたくさんの客の乗降を考慮して、ということではないかと思われます。
海の安全を守る、弁財天(弁天さま)
弁天島駅で降りて南口から出てほどなく行くと、浜名湖の雄大な景色が表れます。

夕暮れ時の浜名湖(静岡県)
そして、湖の上に鳥居があることがわかります。
これは、海の安全を守る女性の神様である、弁天さま(弁財天)を祀(まつ)るためのものです。
海の安全を守る女神・弁天さま
弁天さまは、
- 海上の交通安全
- 大漁
- 商売繁盛
などにご利益(りやく)のある、女性の神様です。
海の安全を守る神様である「弁天さま」を祀(まつ)る神社は、全国的に島や海辺などに多く存在する傾向にあります。
弁天さまはインドの神様ですが、日本のイチキシマヒメノミコト(市杵島姫命)と同じ神様であるとも言われています。
つまり広島県の宮島(厳島神社)の神様と同じということですね。
なぜ海の上に鳥居があるのか?

浜名湖(浜松市)。海の上に鳥居がある
海の上に鳥居がある理由としては、
- 海の上に「神様の世界」と「人間界」の境界があるため。
- 島はそれ自体が御神体(ごしんたい)であることから、わざわざ島を傷つけてまで、陸の上に鳥居を建てるわけにはいかないため。
などの理由で、海上に鳥居を造ったという様々な理由や説があり、これは広島の宮島(厳島神社)にも同じことがいえます。
アニメ「ゆるキャン△」の聖地・浜名湖
さらに、浜名湖はアニメ「ゆるキャン△」の聖地として、近年注目されています。
ゆるキャン△は、静岡県や山梨県あたりを舞台としたアニメと知られ、浜名湖周辺や弁天島駅もアニメに登場したそうです。
浜名湖にはゆるキャン△のキャラクター達の立て看板があり、私はよく鳥居やこの看板などをバックに、ツーショット写真を撮らせていただいています。
なお、△はテントをイメージしたものだそうです。
私は掛川城でも、ゆるキャン△のキャラクターの看板を発見しました。
浜名湖を堪能した後は、また弁天島駅から列車に乗り、豊橋方面を目指しましょう。
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