鉄道唱歌 東海道編 第37番 米原に到着!ここから滋賀県へ

まずは原文から!

山はうしろに立ち去りて
前に來たるは琵琶(びわ)の海
ほとりに沿ひし米原(まいばら)は
北陸道(ほくろくどう)の分岐線(ぶんきせん)

さらに読みやすく!

山はうしろに立ち去りて
前に来たるは琵琶(びわ)の海
ほとりに沿いし米原(まいばら)は
北陸道(ほくろくどう)の分岐線(ぶんきせん)

さあ、歌ってみよう!

♪やーまはうしろに たちさりてー
♪まーえにきたるは びわのうみー
♪ほとりにそーいし まいばらはー
♪ほくろくどうのー ぶんきてんー

(東海道線)
浜松駅→舞阪駅→弁天島駅→豊橋駅→蒲郡駅→岡崎駅→南大高駅→大高駅→熱田駅→名古屋駅→岐阜駅→大垣駅→関ヶ原駅→米原駅

※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋

関ヶ原駅(せきがはらえき)・柏原駅(かしわばらえき)をも過ぎて滋賀県に入ると、いよいよ琵琶湖(びわこ)にほど近い米原市(まいばらし)に入ります。
ここで歌詞にあるように、伊吹山(いぶきやま)は後ろに姿を消すことになります。
米原には醒井宿(さめがいしゅく)という中山道(なかせんどう)の宿場町があります。
醒井宿へは、米原駅の1つ手前の醒ヶ井駅(さめがいえき、滋賀県米原市醒井)から行くことができます。

醒ヶ井駅(滋賀県米原市)

醒井宿(さめがいしゅく)は、中山道(なかせんどう)61番目の宿場町になります。

中山道(なかせんどう)とは、超簡単にいうと、江戸時代における
東京日本橋→群馬県→長野県軽井沢→諏訪湖→塩尻→木曾路(中央西線)→岐阜県→関ヶ原→滋賀県→草津→京都
というルートを歩いて約20日かけて京都に至る街道のことです。東海道が海沿いのルートならば、中山道は内陸・山側のルートともいえます。
旅人たちが途中で泊まるための宿場町は全部で69カ所あったので、「中山道六十九次(なかせんどうろくじゅうきゅうつぎ)」とも言われます。

醒井宿の綺麗な水の流れ(滋賀県米原市)

醒井宿にはかつて、伊吹山で大蛇にフルボッコにされて降りてきた日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が、その水で慰められたことで知られる「居醒の清水(いさめのきよみず)」があります。
この水で、日本武尊は体の猛毒を洗い流したという伝説があります。
そのため、居醒の清水の場所には日本武尊の像があります。
居醒の清水」は、平成の名水百選に選ばれています。

居醒の清水(滋賀県米原市)

そして、なぜここ(東海道線)に中山道の宿場町があるかというと、これは前回も説明しましたが、東海道線とは言っても実際には中山道のルートを通っているからです。
前回も説明しましたが、東海道線における名古屋~草津(滋賀県)間のルートは三重県と滋賀県の鈴鹿峠(すずかとうげ)を避ける目的で、中山道のルートを通っています。
それは旧東海道の鈴鹿峠があまりも険しい山のために、鉄道で貫くことができなかったからです。
鉄道では東海道線という扱いですが、旧街道における東海道ではなく、どちらかというと中山道に当たるために、ここに中山道の宿場町があるのです。
なお、中山道と東海道は、滋賀県の草津市草津宿)で合流します。スタート地点はどちらも東京の日本橋になります。

やがて醒ヶ井駅も過ぎると、米原市の中心駅であり、新幹線も停車する重要駅である米原駅(まいばらえき、滋賀県米原市)に到着します。

米原駅(滋賀県米原市)

米原駅は滋賀県で唯一の新幹線駅となります。
なお、米原駅を境にJR東海の区間も終わり、ここから先はJR西日本の区間となります
駅名標もオレンジ基調のものから、ブルー基調のものに変わります。
米原駅もJR西日本仕様のブルー基調の駅名標になっています。つまり、JR東海仕様の駅名標は一つ手前の醒ヶ井駅までとなります。
東海道線では函南駅(かんなみえき、静岡県田方郡函南町)から、または御殿場線下曽我駅(しもそがえき、神奈川県小田原市)からずっと続いてきたオレンジ基調の駅名標は、ひとつ前の醒ヶ井駅までとなりました。
また東京駅から米原駅までの路線の案内上の呼称は「東海道線」のままでしたが、米原駅から京都駅までは(東海道線ではありつつも)「琵琶湖線」という愛称に変わります。
さらに言うと、京都駅から大阪駅までの区間を「京都線」、大阪駅から神戸駅までの区間のことを「神戸線」という愛称になります。

滋賀県米原市(まいばらし)は、歌詞にあるように琵琶湖のほとりにある街になります。
歌詞では「」という表現になってますが、実際には海ではなくになります。ただ、湖にしてはあまりにも大きいので、琵琶湖はまるで海のような広さに見えるわけです
琵琶湖は言うまでもなく日本一大きな湖であり、全てが滋賀県に属します。
なお余談ですが、琵琶湖に次いで日本で二番目に大きな湖は、茨城県の霞ヶ浦(かすみがうら)になります。

霞ヶ浦と茨城県土浦市については鉄道唱歌奥州・磐城編第58番でも歌われていますので、以下で解説しています!併せてご覧ください。

鉄道唱歌 奥州・磐城編 第58番 サイクリングと筑波山の街・土浦市へ 国内第二の大きな湖、霞ヶ浦

話を元に戻します。

北陸道とは、米原駅から分岐して敦賀(つるが)・福井(ふくい)・金沢(かなざわ)・富山(とやま)の方まで向かう路線です。
鉄道唱歌北陸編第50番でも
加賀越前をつらぬきて 東海道にであうなり
とあり、当時の鉄道の北陸本線は、富山から米原まで向かっていました
鉄道唱歌北陸編のゴールは、北陸本線の終点である米原駅となっています。

現在の北陸本線は、2015年に北陸新幹線が金沢まで開業したため、富山~金沢の区間は「あいの風とやま鉄道」「IRいしかわ鉄道」の経営区間となっています。
したがって、2023年現在のJR北陸本線の区間は、金沢駅米原駅となります。
さらに2024年に北陸新幹線が敦賀まで延伸されると、金沢~大聖寺(だいしょうじ)間は「IRいしかわ鉄道の区間」に、さらに大聖寺~敦賀間は、新たな第三セクター事業者「パピラインふくい」の経営区間になる予定になっています。

歌詞から米原駅は琵琶湖にすぐ近いイメージがありますが、実際には琵琶湖までの距離は約1kmぐらいあるので、歩いていくにはやや遠いでしょう。
この近辺で琵琶湖を見たい場合は、北陸本線で北へ3駅の長浜駅(ながはまえき、滋賀県長浜市)の方がよくてオススメです。

米原駅からは、姫路方面への新快速列車が多く出ています。
列車そのもののスピードはアップしますが、停車駅が少なくなるため駅間距離が必然的に長くなります。
次の駅までの走行時間が長くなると思いますので、車内を有意義に過ごしましょう。
途中きつくなったら、彦根駅(ひこねえき、滋賀県彦根市)や能登川駅(のとがわえき、滋賀県東近江市)などで降りてみたりするのもいいと思います。

次は、彦根駅に止まります!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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