鉄道唱歌 東海道編の歌詞(東山・嵐山・鴨川・桂川など)について、観光・地理・歴史に詳しくない方にもわかりやすく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
西に聳ゆる嵐山
かれとこれとの麓ゆく
水は加茂川桂川
さらに読みやすく!
西に聳ゆる 嵐山
かれとこれとの 麓ゆく
水は加茂川 桂川
さあ、歌ってみよう!
♪にーしにそびゆる あらしやまー
♪かーれとこれとの ふもとゆくー
♪みーずはかもがわ かつらがわー
京都駅→五条駅→四条駅→烏丸御池駅→丸太町駅→今出川駅
→(至・国際会館駅)
(京都市営地下鉄東西線)
烏丸御池駅→京都市役所前駅→三条京阪駅→東山駅→蹴上駅→御陵駅
→(至・山科駅)
※上記は全ての駅でなく、今回の京都観光に必要と思われる駅などを筆者の独断と偏見でピックアップしたもの
まだまだ続く京都観光編 今回は「山」と「川」
前回から続く京都観光編です。
鉄道唱歌では、ご存知のように京都に多くの歌詞が割り当てられています。
鉄道唱歌は、作者の大和田建樹さんにとって思い入れの深い場所や、歴史的に重要な場所に対して、多くの歌詞が割りあてられているという傾向にあります。
京都の歴史を知っておくことで、京都の観光はより楽しいものになります。
しっかり観光・勉強していきましょう。
東山と鴨川、嵐山と桂川
今回の歌詞の内容は、一言で超簡単にいうと、
- 東山のふもと→鴨川
- 嵐山のふもと→桂川
ということです。つまり、
- 京都の東側:東山がそびえ、そのふもとを鴨川が流れる
- 京都の西側:嵐山がそびえ、そのふもとを桂川が流れる
ということになります。至極シンプルですね。
しかし、これだけでは説明としては物足りないので、もう少しだけ深追いしてゆきましょう。
東山とは
「東山」とは、読んで字のごとく、京都市街地(京都盆地)の東部にある山のことです。
東山は、
- 北は比叡山
- 南は稲荷山
にそれぞれ接している山地です。
比叡山とは、あの天台宗・延暦寺が存在する山です。
稲荷山とは、ふもとに伏見稲荷大社が存在する山です。
東山のふもとには、
- 銀閣寺・慈照寺
- 琵琶湖疏水びわこそすい
- 南禅寺
- 哲学の道
などといった、1200年の古都・京都を語る上では外せない、様々な名所・観光地があります。
哲学の道

哲学の道(京都市左京区)
哲学の道とは、かつての京都大学の教授や哲学者たちが、思索や物思いにふけるために、歩いていた道なのだそうです。
つまり、京大のエライ人たちが、アイデアを思い付くために、かつてここで散歩していたのだそうです。
物事に行き詰まったとき、散歩をしていたらふといいアイデアが思い付くのは、よくあることなのです。
確かに、琵琶湖疎水分水による水の流れと、美しい緑の景色には、とても癒されますよね。
したがって、ここを散歩しながら、素晴らしいアイデアが生まれてきて、研究などにとても役に立ったというのもわかる気がします。
嵐山
嵐山は、京都の西側にある山のことです。
桂川と渡月橋の美しい景色で知られ、京都の観光地を象徴する景色として、よく紹介されますね。

桂川と嵐山・渡月橋(京都府京都市)
嵐山のふもと・嵯峨野さがの
嵐山や渡月橋のある地域は、嵯峨野とよばれます。
嵯峨野には平安時代より、天皇の居所や離宮(天皇の別荘のこと)などがありました。
そのため、天皇や貴族の余暇や、オフを過ごされる場所となりました。
仁和寺・嵯峨御室
特に、嵯峨野には仁和寺というお寺があります。
仁和寺は、かつて平安時代の西暦900年代に宇多天皇がその身を於いた居所でした。
このことから、嵯峨御室と呼ばれました。
御室とは、天皇の居所という意味です。
宇多天皇は、学問の神様・菅原道真が全盛期のときの天皇です。
宇多天皇の次の醍醐天皇のときに、菅原道真公は、九州の大宰府へと左遷になっています。
離宮・嵯峨野
また、嵯峨野という地名は、西暦800年代にこの地域をとても好んだ嵯峨天皇が、離宮を置いたことに由来しています。
離宮とは、天皇の別荘のことをいい、「御用邸」よりも規模の大きいもののことをいいます。
その離宮は、現在の「大覚寺」というお寺の起源にもなりました。
保津川と渡月橋
嵐山の麓には「保津川」、またの名を「桂川」という大きな川が流れます。
先述のとおり、そこには渡月橋という、まるで「月を渡る」かのような美しい橋がかかります。
つまり桂川という名称はあくまで下流での名称であり、その上流は保津川という名称になります。
このように「桂川」「保津川」と、場所によって名前がコロコロ変わるため、川の名前で混乱する人が多いようです。

保津川。桂川は、上流では名前が「保津川」となる(京都府)
県や地域によって、川の名前が変わることがある
保津川は、渡月橋の所で、「桂川」というふうに名前を変えます。
このように川の名前は、流れている地域によって変わることは、全国的によくあることなのです。
例:
- 長野県:千曲川、新潟県:信濃川
- 奈良県:吉野川、和歌山県:紀ノ川
- 山梨県:桂川、神奈川県:相模川
山梨県にも「桂川」という川がある 神奈川県では「相模川」
例えば、山梨県にも「桂川」という同名の川があります。
大月市あたりを流れ、これまた美しい「猿橋」という橋がかかります。
桂川は、神奈川県に入ると「相模川」という名前に変わります。
山梨県の桂川について詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

角倉了以による、保津川の開削
保津川は、かつて江戸時代に、角倉了以 すみのくらりょういという人物によって開削された川ということで知られます。
「川を開削する」とは、いわゆる天然のゴツゴツした川を削って、船を通しやすくし、船で荷物を運びやすくするように工事することをいいます。
角倉了以の一族は、とても財力を持った大富豪だったと言われています。
鴨川
鴨川は、京都駅のやや東側を流れる川のことです。
歌詞の通り、鴨川は東山の麓を流れる川です。
鴨川は、古くから「暴れ川」として知られてきており、 しばしば洪水なが起きて、氾濫してきました。
「鴨」「加茂」「賀茂」といった、様々な表記
鴨という地名表記と、「加茂」「賀茂」という表記は、歴史的に統一されていません。
いわゆる、表記揺れとなっています。
昔は、現在ほどは漢字の表記が統一されていなかったため、こうした表記揺れはごく普通にあることでした。
加茂氏と上賀茂神社、下鴨神社
全国に、「かも」もいう地名は多いと思います。
それは、昔の京都の有名な一族である、加茂氏に由来しています。
その偉大なる賀茂氏を祀る神社が、京都市の
- 上賀茂神社:上流寄り
- 下鴨神社:下流寄り
になります。
鴨川の上流寄りに存在するのが上賀茂神社であり、下流寄りに存在するのが下鴨神社になります。
三条河原
鴨川周辺は、
- 三条河原
- 四条河原町
- 六条河原
など、観光スポットが目白押しです。
東海道五十三次のゴール・三条大橋
三条河原は、かつての東海道において東海道五十三次における、すべての行程におけるゴールでした。
東海道は、江戸の日本橋からスタートして、京都の三条大橋まで、約20日かけて徒歩または馬で移動していた道です。
途中で泊まるための宿場町は、全部で53あったため、東海道五十三次と呼ばれるわけです。
三条大橋の高札場
また、京都への入り口であったことから、高札場がありました。
高札場とは、「都では~をしてはならない」などの文章が書かれた掲示板が置いてある場所です。
つまり、「法律の文章が書かれた掲示板」のようなものです。
もし違反したら、容赦なく斬首刑・さらし首になります。
三条河原は、まさに見せしめのために、「さらし首」の現場にもなっていたのでした。怖いですよね。
なぜそんな怖いことをしていたのかというと、これから京都に入って来ようとする人々に対して、「悪いことをするとこうなるぞ」という見せしめのために行われていたわけです。
関ヶ原の戦いで敗れた、西軍のトップだった石田三成や小西行長も、罰として三条河原においてさらし首になったのでした。
他にも「ヤバい」スポット(刑場)
もちろん、江戸(東京)にも、品川区に鈴ヶ森刑場という、先述の三条河原と同じく、ヤバい刑場があったことで知られます。
そこでは、江戸で犯罪をした人を火炙りひあぶりの刑にしていたのでした。
つまり、これから(南側から)江戸に入って来ようとする人々に対して、見せしめのために「公開処刑」が行われたりもしたのでした。
そのため、三条大橋(三条河原)や鈴ヶ森刑場跡は、心霊スポットとしても知られます。
心霊スポットなので、夏の肝試しきもだめしの定番にもなります。
また、処刑された人々の怨念のために、三条河原でデートしたカップルは別れるという都市伝説もあります。
鴨川でカップルがなぜか等間隔で座る現象
京都の鴨川では、カップルがなぜか等間隔で座るという現象が起こることも知られています。
この現象は、論文にもなったことがあるそうです。
これは私なりに色々な考えた所感ですが、カップルは周りの他のカップルを、異常に気にする習性があるようです。
つまり、他のカップルが「自分の彼氏彼女と比較して、イケているかいないか」について、常にチェックしているようです(カップルは今手を繋いでいる自分の恋人よりも、なぜか他の男や女に気を取られて集中力を奪われる習性がある)。
そして比較検討の結果、もし自分の恋人の方がイケてなかったら(つまり相手の方がイケていたら)、幻滅してしまって別れる、という危機があるわけです。
そんな煩わしさから逃れるため、もし仮に鴨川でカップル同士の距離が40m空いていたとしたら、両カップルより最も距離の遠い位置にあたる20mの位置を選択して座る、という心理がはたらくのではないか、と私は考えてみました。
余談・駄文【恋愛トーク】充実したデートにするために
(※以下、京都や鴨川に関係ない完全な余談・駄文になります!)
どうしても周囲の視線が気になるカップル
カップルが(今手を繋いでいる)自分の恋人よりも周りの男女(イケメンや美女)の方が気になる理由は、
- 「周りからどう思われているかが重要」
- 「他に会話のネタがないから」
- 「実は、自分に自信がないから」
などの、様々な理由があると思います(もちろん、これだけではないと思いますが)。
「羨ましがられたい」という気持ちを無くす
しかし、「周りから羨ましがられたい」というだけで付き合うと、もし他の男女の方がイケていると、その時点で破局の事由となってしまうため、結果的にお互いにとって不幸になります。
クリスマスのためだけにクリスマス直前に付き合って、クリスマスが終わった瞬間に別れるカップルはたくさんいます。
デート中に、他のカップルを気にしないために
デート中に他のカップルや男女(イケメンや美女)を気にしないためには、やはり
- 自分軸を持つこと
- 信念を持って、自分たちの幸せためにデートすること
といえます。
デート中に会話のネタを切らさないために
そして会話のネタを切らさないためには
- 男女ともに、常にニュースを観る
- 社会情勢(時事問題)へと精通する
- 共通の趣味を深める
- 心理学(恋愛心理学)を勉強する
ことなどが重要になります。
次回も、まだまだ京都観光編!
すみません、いつの間にか恋愛トークになってました!!
皆さんは、上記の議題について、どのような感想や意見をお持ちでしょうか。
話がだいぶズレてしまいましたが、まだまだ京都観光編は続きます!!
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