鉄道唱歌 山陽・九州編 第36番 小倉に再び戻り、折尾方面へ 筑豊炭田の歴史の跡

まずは原文から!

小倉(こくら)に又(また)も立ちもどり
ゆけば折尾(おりお)の右左(みぎひだり)
若松線(わかまつせん)と直方(のおがた)の
道はこヽにて出あひたり

さらに読みやすく!

小倉(こくら)に又(また)も立ちもどり
ゆけば折尾(おりお)の右左(みぎひだり)
若松線(わかまつせん)と直方(のおがた)の
道はここにて出あいたり

さあ、歌ってみよう!

♪こくらにまーたも たちもどりー
♪ゆーけばおりおの みぎひだりー
♪わかまつせーんと のおがたのー
♪みーちはここにて であいたりー

宇佐神宮(うさじんぐう)の参拝を終えて、宇佐駅(うさえき、大分県宇佐市)まで戻ると、再び日豊本線(にっぽうほんせん)に乗り、はるばるとまた小倉駅(こくらえき、福岡県北九州市小倉北区)まで戻ってきます。

小倉駅(北九州市)

鉄道唱歌の当時(西暦1900年)はまだ宇佐駅から先の列車、つまり別府・大分方面の列車がなかったので、再び一旦ここで小倉駅まで戻ることになります。

鉄道唱歌の旅にこだわらない場合は、別府または大分まで行って観光・宿泊するのもアリです。

あくまで鉄道唱歌の旅に沿って行う場合には、宇佐駅から約2時間ほどかけて日豊本線を逆戻りし、小倉駅まで戻ります。

ここでスケジュール的にきつい場合、体力的にきつい場合、予算に余裕がある場合は、無理をせず特急「ソニック」などに乗って戻りましょう。
ずっと青春18きっぷで普通列車のみの旅をしている場合、たまに特急列車に乗るとそのゴージャスさや快適さ、速さに感動することができます。

そして小倉駅に戻ると、今度は線路を西に乗り換えて、鹿児島本線を博多方面へ向かって進んでいきます。

途中、戸畑駅(とばたえき、福岡県北九州市戸畑区)、スペースワールド駅(福岡県北九州市八幡東区)、八幡駅(やはたえき、福岡県北九州市八幡東区)、黒崎駅(くろさきえき、福岡県北九州市八幡西区)などを過ぎてゆきます。

折尾駅(おりおえき、福岡県北九州市八幡西区)は、若松線(わかまつせん)と直方(のうがた)方面への分かれ道、分岐点になります。
若松線(わかまつせん)とは、筑豊本線(ちくほうほんせん)の一部で、かつて筑豊炭田 (ちくほうたんでん)で採れた石炭を大量に一生懸命運んでいた鉄道路線になります。

この地域、つまり直方(のうがた)周辺には、かつて筑豊炭田(ちくほうたんでん)という明治時代の大きな炭鉱があり、石炭がたっぷりたっぷり採れる山が存在していました。

現代のエネルギーといえば、石油や電気などですよね。
車を走らせたり航空機を飛ばすためには石油が必要ですし、電車を走らせるには電気が必要です。
しかし、当時は石炭がエネルギーとして主流でした

つまり明治時代の当時は、何を動かすにしても 石炭が必要だったので、とにかく石炭をたくさん掘り出して、それを大量に売りつけることで大きな利益を挙げていたのです。

特に明治時代は富国強兵(ふこくきょうへい)といって、欧米諸国に追いつけ追い越せといわんばかりに国の産業や軍事力を拡大せよという勢いでした。
しかも欧米に負けない軍隊を作る必要があり、軍事物資を運ぶための鉄道(当時は蒸気機関車)も石炭が大量に必要となりますから、 ありとあらゆるものを動かすにも、石炭はとにかく重要だったのです。

筑豊炭田で取れた石炭は、若松線などで運ばれ若松駅で列車から船に石炭を載せ替えてからは海に接続し、海から下関方面に渡って、下関からはさらに日本海や瀬戸内海に通じて日本各地に送り込まれていったわけです。

しかし戦後の1960年代以降、高度経済成長期になるとエネルギー源が石炭が石油に転換していき、石油が売れてくれると石炭はだんだんと売れなくなっていきます。
それに伴い、炭鉱や石炭事業はどんどん衰退していきました。

そのため、若松線を含む現代の筑豊本線は、石炭は運んでおらず、旅客のみの営業扱いとなっています。
しかし現代でも、福岡県の大都市へのアクセスを担う重要路線でもあります。

折尾を過ぎると、さらに宗像(むなかた)方面へ向かって進んでいきます!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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