鉄道唱歌 山陽・九州編の歌詞(白川・緑川・川尻駅・宇土駅・不知火など)について、鉄道に詳しくない方にもわかりやすく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
川尻ゆけば宇土の里
國の名に負ふ不知火の
見ゆるはこゝの海と聞く
さらに読みやすく!
川尻ゆけば 宇土の里
国の名に負う 不知火の
見ゆるはここの 海と聞く
さあ、歌ってみよう!
♪かわしりゆけばー うとのさとー
♪くーにのなにおう しらぬいのー
♪みゆるはここのー うみときくー
小倉駅→折尾駅→箱崎駅→博多駅→都府楼南駅→二日市駅→鳥栖駅→久留米駅→木葉駅→田原坂駅→熊本駅→川尻駅→宇土駅→松橋駅→八代駅
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
熊本駅を南下し、宇土方面へ
白川を渡る
熊本駅を出て鹿児島本線を南下すると、まずは白川(しらかわ)という大きな川を流れます。

白川(熊本県)
熊本市を代表する大きな川・白川
白川(しらかわ)は、熊本市街地を流れる大きな川でもあります。
歴史的に氾濫を繰り返して、熊本の街を困らせてきたことから、いかにこれを防ぐかが課題となっていました。
加藤清正によっても「治水」されてきた、白川
白川は加藤清正(かとう きよまさ)公の時代から、洪水を防ぐための工事・いわゆる治水事業(ちすいじぎょう)が行われてきました。
続いて「緑川」を渡り、川尻駅を過ぎ行く
さらに、緑川(みどりかわ)という大きな川も渡ります。

緑川(熊本県)

川尻駅(熊本市南区川尻)
やがて列車は、
- 川尻駅(かわしりえき、熊本県熊本市南区川尻)
を過ぎます。
三角線との分かれ道・宇土駅へ
やがて、三角線(みすみせん)との分岐点でもある
- 宇土駅(うとえき、熊本県宇土市)
に着きます。
宇土市
熊本県宇土市(うとし)は、小西行長(こにし ゆきなが)の出身地としても知られます。
小西行長とは?
小西行長(こにし ゆきなが)は、1600年に起こった「関ヶ原の戦い」において、石田三成(いしだ みつなり)とともに、徳川家康に敵対する「西軍」を率いたことで知られます。
しかし、関ヶ原の戦いに破れたことで石田三成とともに、残念ながら処刑されてしまいました。
不思議な火が浮かぶ、不知火海
不知火海(しらぬいかい)とは、まるで夜の暗い海の上に謎の炎が燃えているような光景、つまり不知火(しらぬい)が灯される海として知られます。
不知火(しらぬい)とは?
不知火(しらぬい)は、いわば蜃気楼(しんきろう)のような現象です。
空気の温度差によって光の屈折が起こり、遠くにある船や町の光が、海の上に現れてくるという現象です。
「浮島現象」とも似ている
似たような現象で、「浮島現象(うきしまげんしょう)」というものがあります。
浮島現象(うきしまげんしょう)は、海にできる温度差によって、まるで鏡のような光の屈折点ができ、すごく遠くにある島が浮いて見える現象です。

浮島現象(山陽本線・山口県)
上記の写真で、「夜だったら」「島の電気・明かりがともったら」というのが、いわゆる「不知火」のイメージでしょう。
これまで筆者が確認したことある「浮島現象」
ちなみに、筆者がこれまでの鉄道旅行で、確認したことのある浮島現象は、以下の通りです。
- 静岡県の伊東市(いとうし)・伊東線(いとうせん)の車窓からの、遙か遠くの房総半島の浮島現象
- 北海道の函館本線で、長万部駅(おしゃまんべえき)~静狩駅(しずかりえき)あたりを走行中に、窓右側の遙か向こうに浮島現象
- 山口県・山陽本線で、周防大島(すおうおおしま)近くの浮島現象(写真)
北海道のものは、最初は室蘭あたりかな?と思ったのですが、明らかに遙か遠くで島が浮いて見えたため、日高半島あたりが見えたのかな?と思いました。
次回は、三角線で三角港方面へ
不知火海の遙か向こうには、長崎県の雲仙岳(うんぜんだけ)も眺められます。
次回は、宇土駅から西へちょっと寄り道し、三角線(みすみせん)に乗り換えて三角港(みすみこう)方面へ向かいます!
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