鉄道唱歌 北陸編 第63番 福井に到着!羽二重織りと、恐竜の街 九頭竜川を渡る

鉄道唱歌 北陸編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
初心者の方や詳しくない方にも、楽しめるよう解説してゆきます!

↓まずは原文から!

三國港みくにみなとうみ
日野ひのがわこえて福井ふくいえき
こゝに羽二重はぶたえ
輸出ゆしゅつたか數千萬すせんまん

さらに読みやすく!

三国港みくにみなとの うみ
日野ひのがわこえて 福井ふくいえき
ここにす 羽二重はぶたえ
輸出ゆしゅつたかも 数千万すせんまん

さあ、歌ってみよう!

♪みーくにみなとの うみにいるー
♪ひのがわこえてー ふくいえきー
♪こーこにおりだす はぶたえはー
♪ゆしゅつのたかも すせんまんー
(IRいしかわ鉄道線)
金沢駅→松任駅→美川駅→小松駅→動橋駅→大聖寺駅

(ハピラインふくい線)
大聖寺駅→細呂木駅→芦原温泉駅(旧・金津駅)→福井駅→大土呂駅→鯖江駅→武生駅→南条駅(旧・鯖波駅)→今庄駅→(北陸トンネル)→敦賀駅

(北陸本線)
敦賀駅→新疋田駅→近江塩津駅→余呉駅→木ノ本駅→長浜駅→米原駅

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
※北陸トンネル・新疋田駅・近江塩津駅・余呉駅は、鉄道唱歌の当時とはルートが異なります

芦原温泉駅を出て、福井方面へ

芦原温泉駅あわらおんせんえき(福井県あわら市)を出ると、かつて丸岡藩のおかれた丸岡駅を過ぎ、

  • 九頭竜川くずりゅうがわ

を渡ります。

やがて、福井県の県庁所在地である福井市の中心駅・

  • 福井駅ふくいえき(福井県福井市)

に至ります。

北前船(西回り航路)の拠点として栄えてきた、三国港

福井の三国港みくにみなとは、かつてから貿易の拠点として栄えてきました。
これは北前船きたまえぶねといい、江戸時代にかつて北陸地方の海運の拠点としても栄えました。

なお北前船は「西回り航路」ともいい、江戸時代に河村瑞賢かわむらずいけんというお金持ちが整備した海上のルートです。
これにより、まだ航空機や高速トラック、貨物列車などが無かった時代に、全国各地の荷物が舟によって効率的に運べるようになりました。

三国港に注ぐ九頭竜川(日野川)を渡る

この三国港に注ぐ、列車が渡る川を 「九頭竜川くずりゅうがわ」といいます。

九頭竜川くずりゅうがわは、白山はくさんから流れてくる川です。
同じく石川県の手取川てとりがわも、白山から流れてくる川です。

歌詞では「日野川」となっていますが、日野川は下流で九頭竜川と合流する川なので、現代の我々が福井駅手前で渡る川は、あくまで「九頭竜川」となります。

もしかしたら鉄道唱歌の時代には、「日野川」と呼んでいたのかもしれません。

「恐竜王国」福井

福井は現在、「恐竜王国」という風にも言われています。
福井県の南東部には手取層群てとりそうぐんと呼ばれる地層があり、ここからたくさんの恐竜の化石が出てくるため、恐竜王国と呼ばれるのです。

そのため、福井駅構内や福井駅前には、恐竜のモニュメントやオブジェがたくさん並んでいます。

なお、手取層群てとりそうぐんは、これまでも説明してきた白山はくさんから流れる手取川てとりがわと、たぶん名前の関連性は同じだと思います。

手取川てとりがわは、源平合戦のときに木曽義仲きそよしなかに敗れて敗走する平氏軍が、手と手を取りあって渡った川であることに由来します。
また、手取川は「石の多い川」だったことから石川県の名前の由来にもなっています。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。

鉄道唱歌 北陸編 第60番 松任・美川(白山市)を過ぎて、手取川を渡る 窓の左に聳える白山
鉄道唱歌 北陸編の歌詞を、わかりやすく解説しています!鉄道の知識のみならず、歴史や旅行を楽しむためのノウハウを、鉄道に詳しくない人でも楽しめるよう解説してゆきます!

柴田勝家の本拠地だった、北ノ庄城(福井城)

北ノ庄城きたのしょうじょうは、現在の福井市である柴田勝家しばたかついえの居城だったことで知られています。

福井城(北ノ庄城)趾 (福井県福井市)

福井城(北ノ庄城)趾 (福井県福井市)

北ノ庄は、江戸時代に入って「福井」と改められました。

なぜ「北ノ庄」→「福井」に改められたのかというと、「北」という文字が「敗北」を連想させたため、より縁起のいい「福井」に改められたのだそうです。
この時代は、現代以上に縁起を気にする時代でした。
なぜなら、「敗北=死」だったからです。

九州・熊本も元々は「隈本」だったのですが、「隈」の文字が「畏れ多い」を連想させるということで、武士にふさわしくないと判断されたため、熊本のヒーロー・加藤清正かとうきよまさによって「熊本」に改められています。

熊本については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください

鉄道唱歌 山陽・九州編 第52番 熊本城は、西南戦争で落とされなかった難攻不落の城
鉄道唱歌 山陽・九州編の歌詞を、わかりやすく解説しています!鉄道の知識のみならず、歴史や旅行を楽しむためのノウハウを、鉄道に詳しくない人でも楽しめるよう解説してゆきます!

秀吉と対立して、虚しくも敗北した柴田勝家

柴田勝家は、かつて織田信長の忠実な部下でした。
しかし、「本能寺の変」で自分のボスが亡くなると、状況は一変します。

その後は織田信長の残した領地などをめぐって豊臣秀吉と対立してしまい、琵琶湖の北の「賎ヶ岳しずがだけ」で戦うことになります。

柴田勝家は、豊臣秀吉についた7人の勇者である「賎ヶ岳の七本槍しちほんやり」に敗れて、福井の北ノ庄城まで敗退します。

やがて北ノ庄城(福井城)は、豊臣軍に包囲されて攻撃され、燃え上がる城の中で妻の「いちかた」とともに自害する、という悲劇の最期を遂げました。

福井の伝統的名物「羽二重織」

福井では、歌詞にあるように羽二重織はぶたえおりが有名です。

羽二重織は、岩手県の盛岡市もりおかしでも盛んな織物のです。
おそらく縦糸たていと緯糸よこいとをうまく縫い合わせて、より丈夫かつ模様で造られた織物のことをいうのだと思うのですが、詳しくは調べてもあまりわかりませんでした(^^;)

福井の重要仏閣「永平寺」

また福井には、鎌倉仏教の一つである「曹洞宗そうとうしゅう」の大本山だいほんざんである、永平寺えいへいじが存在します。

曹洞宗そうとうしゅう」は、臨済宗りんざいしゅうと並ぶ、鎌倉時代にできた(当時としては)新しい仏教の宗派の一つです。
神奈川県横浜市鶴見区の総持寺そうじじとともに、永平寺は曹洞宗の二大トップ寺院とされています。

なお、臨済宗で有名な寺院は、

  • 神奈川県鎌倉市の「建長寺けんちょうじ」や「円覚寺えんがくじ
  • 京都の「南禅寺なんぜんじ

などになります。

福井から東へ続く「九頭竜線」

福井駅からは(正確には一つ南の越前花堂駅から)、東の九頭竜湖くずりゅうこに至る、越美北線えつみほくせんが出ています。

越美北線えつみほくせんは、途中で

  • 一乗谷朝倉遺跡いちじょうだにあさくらいせきのある一乗谷駅いちじょうだにえき
  • かつて大野藩おおのはんの置かれた内陸の中心地である越前大野駅えちぜんおおのえき(福井県大野市)

などの名所があり、そして九頭竜川の源流となる湖である九頭竜湖に至ります。

九頭竜湖くずりゅうこは、まさにドラゴンのような形をしています!
さすが恐竜王国・福井といった感じですね。
(違いますかね?)

福井を出て、鯖江・武生・敦賀方面へ

福井駅前には、青春18きっぷユーザーの強い味方である快活CLUB福井駅前店があります。
完全鍵付個室が夜間8時間パックで1,850円という、破格の安さです。
会員の方は、3日前までにWeb予約しておくと安心です。
(※2025年に確認したら、ナイト12時間パックが2,770円でした。破格の安さですね。)

福井の景色(福井県福井市)

福井の景色(福井県福井市)

次は、福井駅を出て、

  • 越前市(えちぜんし)
  • 南越前町(みなみえちぜんちょう)
  • 敦賀市(つるがし)

方面へ進んでゆきます!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

この記事が良いと思った方は、よかったら次の記事・前回の記事も見てくださいね!

コメント