まずは原文から!
いづる朝日(あさひ)の曇(くも)りなく
春日(かすが)の森の木の間(このま)には
おきふす鹿(しか)も面白(おもしろ)や
さらに読みやすく!
いずる朝日(あさひ)の曇(くも)りなく
春日(かすが)の森の木の間(このま)には
おきふす鹿(しか)も面白(おもしろ)や
さあ、歌ってみよう!
♪いーずるあさひの くもりなくー
♪かすがのもーりの このまにはー
♪おきふすしかもー おもしろやー
奈良駅→近鉄奈良駅→若草山→奈良公園→春日大社→興福寺→猿沢池→東大寺→法華寺→西大寺→秋篠町→法隆寺→竜田山→佐保山→奈良駅
※鉄道唱歌に関連する観光地・神社仏閣のみ表記
奈良の観光の定番・奈良公園
奈良の観光の定番といえば、やはり一番メジャーなものとしては、
- 東大寺(とうだいじ)
- 奈良の大仏
- 奈良公園
- 「奈良の鹿」
などが思い浮かぶでしょう。
奈良の中心部は、むしろ「近鉄奈良駅」へ
奈良の中心部は、JR奈良駅よりもむしろ、近鉄奈良駅のあたりの方が近いイメージです。
近鉄奈良駅の方が奈良公園や東大寺に近く、また多数の商業施設があります。
JR奈良駅から近鉄奈良駅や奈良公園までの距離は約1kmほどであり、道が比較的まっすぐなので、青春18きっぷユーザーの方でも徒歩で向かうことが充分可能です。
奈良公園の東そびえる、若草山(三笠山)
三笠山(みかさやま)とは、奈良公園の東にある若草山(わかくさやま)のことです。

若草山の「山焼き」
若草山(わかくさやま)は、木が一本も生えていない「坊主頭」の山ですが、これは毎年1月に「山焼き(やまやき)」という行事が行われるためです。
この「山焼き」という、意図的に山を焼く行為によって、山は炎で燃え上がり美しい光景になることから、これも奈良の名物となっています。
中臣鎌足(藤原鎌足)を祀る、春日大社
春日大社(かすがたいしゃ)は、簡単に言えば中臣鎌足(なかとみの かまたり)を祀(まつ)る神社です。
藤原氏の元祖、中臣鎌足(藤原鎌足)
中臣鎌足は「大化の改新」のあとに天皇から「藤原」という苗字を賜(たまわ)ったため、藤原鎌足(ふじわらの かまたり)となりました。
藤原鎌足は、現代の日本でもたくさん存在する「藤原氏」の元祖です。
※「氏」と「姓」は厳密には定義が違うのですが、ここでは深追いはしません。ご了承ください。
藤原氏から代々信仰されてきた、春日大社
春日神社は、「春日大神」とよばれる神様が祀られており、藤原鎌足をはじめとする藤原氏一族によって、代々信仰されてきました。
このように、一族全体によって信仰される神様を、「氏神(うじがみ)」といいます。
これは、神奈川県鎌倉市の「鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)」の戦いの神様である「八幡(やはた)の神様」が、源氏によって代々信仰されてきたのと似ていますね。
藤原鎌足は、全国の「藤原さん」「~藤」さんの苗字の由来!?
中臣鎌足は、先述の通り乙巳の変(いっしのへん)において蘇我入鹿(そがのいるか)を倒したことで始まる「大化の改新」の後に、「藤原」という苗字を賜りました。
それは勿論、現在の「藤原さん」の苗字になっています。
また、現在の「近藤さん」や「斎藤さん」、「佐藤さん」など「藤」がつく名前は、藤原さんの出身地や職業などに由来する名前となっています。
例えば、
- 近藤さん→近江国(おうみのくに。現代の滋賀県)の藤原さん
- 斎藤さん→斎宮(さいくう。三重県にある、伊勢神宮に仕える女性がお住まいになられていた居所)で働いていた藤原さん
- 工藤さん→木材や宮廷などを造る工事などに携わる仕事をしていた藤原さん
などです。
※現代では「苗字」「氏」「姓」が同じような意味で使われていますが、厳密には当時は異なっていたことも一応補足させていただきます。ここでは厳密な定義の深追いはしません。ご了承ください。
越後国・新潟県はじめ、全国各地にも招かれた、春日大社の神様
その春日神社の神様は、新潟県上越市(じょうえつし)にも招かれました。
このように、神様の分霊(ぶんれい)を他の地域にお招きすることを、勧請(かんじょう)といいます。
それは越後の軍神・上杉謙信の本拠地である、新潟県上越市の春日山城(かすがやまじょう)という場所になります。
もちろん新潟県のみならず、全国に春日神社は存在します。
その全国に多数ある春日神社のトップ(総本社)が、奈良県のこの春日大社というわけです。
奈良公園のシンボル、鹿さんたち
かつて茨城県(常陸国)からやってきた神様だった!?

奈良の鹿(しか)は、茨城県の鹿島神宮(かしまじんぐう)に祀られている、「タケミカヅチ」という神様が常陸国(現代の茨城県)から乗ってきた、神聖な動物になります。
つまり、タケミカヅチが茨城県からはるばると乗ってきた動物が、奈良のシカということになります。
鹿島神宮(かしまじんぐう)とは、茨城県鹿嶋市にある、常陸国の一宮です。
常陸国(ひたちのくに)とは、現代の茨城県のことです。
一宮(いちのみや)とは、その国(現代でいう都道府県)において最も格式の高い神社のことです。
タケミカヅチと、タケミナカタの戦い
タケミカヅチは、古事記(こじき)などの日本神話に登場する大国主神の国譲りというエピソードにおいて、「タケミナカタ」という(名前が似た)神様と戦い、見事に破って長野県諏訪市の諏訪湖の地域に追いやった神様です。
この戦いにおいて、
- 天照大神(あまてらすおおかみ)側についたのが、鹿島のタケミカヅチ
- 大国主神(おおくにぬし)側についたのが、諏訪に追い込まれたタケミナカタ
でした。
タケミナカタが敗れて諏訪に追いやられたため、大国主神は天照大神に国を譲ることとなりました。
この神話のエピソードは「大国主命の国譲り」と呼ばれます。
詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。
奈良のシカさんと、うまく楽しもう

奈良のシカはとても古くから神聖化され、さらに人々に丁重に扱われてきたため、人に慣れており、人を恐れません。
しかしそんなシカも、戦時中の食糧難のときに食べ尽くされてしまい、シカの数は一時的に激減してしまいました。
奈良のシカは基本的に人間に慣れていますが、あくまで野生動物であり、下手に恐怖心や警戒心などを持つと(生物の防御本能として)襲ってくるリスクも否定できません。
なので、奈良のシカと戯(たわむ)れる際には、なるべくあまり刺激しないようにし、優しく接するようにましょう。
奈良のシカについてさらに詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。
歌詞「おきふす」とは?
歌詞にある「おきふす(起き伏す)」とは、起き上がって歩いたり、またグダーっと寝たり伏せている様子です。
「おもしろや」とは、趣(おもむき)があるという意味です

私(筆者)は、動物が好きなので、奈良のシカは可愛くて大好きです。
奈良のシカには、「道交法」は通じない!?赤信号もお構い無し!
奈良公園のシカといえば、やはりスーツさんがYouTubeに2018年に公開されている「奈良公園でシカを叱りつけてきました」という動画がとても面白いです。
この動画は、赤信号でも問答無用で渡るシカをスーツさんが叱りつけるというものですが、確かに奈良公園のシカは赤信号だろうが車が来ていようが、堂々と道路を渡るので恐ろしいもんです(^^;)
もちろん奈良のシカには、人間であれば本来守るべき「道路交通法」などの法律は適用されません(たぶん)。
なのでたとえシカが赤信号で渡ろうとも、罰則という扱いは受けません。
※中には「赤信号でもちゃんと止まっていた」という、おりこうなシカさんの目撃談もあるそうですよ!
むしろ奈良公園付近を車で運転する場合は、ドライバーはシカの(人間であれば赤信号無視にあたる)横断に合わせて、減速・徐行・停車するなどの配慮がなされています(そのように思えます)。
簡単にいえば、「シカ優先」という暗黙のローカル道交法のようなものが存在しているかのようにも思えます(^^;)
この時、シカは人間様よりも偉い、神様の存在なのだなあと痛感します(^^;)
さすが、タケミカヅチを乗せてきただけある神聖な動物です(^^;)
あと個人的な分析ですが、スーツさんは恐らく動物がとてもお好きな方なんだと思います。
奈良のシカ以外にも、
- 広島県・大久野島(おおくのしま)のウサギと戯れる動画
- 「YouTuber vs 鳥」というウミネコとの対決(岩手県宮古市の「浄土ヶ浜(じょうどがはま)」で撮られた動画)
- 愛媛県の沖に浮かぶ青島(あおしま)のネコ
など、スーツさんと動物の関わりは多いといえます。
奈良公園の鹿と、広島県・宮島の鹿の違い
ちなみに広島県の日本三景・宮島のシカは、大昔に宮島が本州から分離されたときに、たまたま島とともに連れてこられたシカが繁殖したものです。
なので、宮島のシカと奈良のシカは関係性はありません。
宮島のシカについては、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。
奈良の観光を存分に楽しもう
奈良公園の周辺には近鉄奈良駅を含め、その周辺には商業施設がたくさんあります。
一日遊んでいても楽しいでしょう。
次回は、興福寺(こうふくじ)の話題となります!
コメント