まずは原文から!
光を仰ぐ東大寺
傘さしてぬけらるゝ
佛の鼻の大きさよ
さらに読みやすく!
光を仰ぐ東大寺
傘さしてぬけらるる
仏の鼻の大きさよ
さあ、歌ってみよう!
♪ひかりをあおぐー とうだいじー
♪からかささーして ぬけらるるー
♪ほとけのはなのー おおきさよー
奈良駅→近鉄奈良駅→若草山→奈良公園→春日大社→興福寺→猿沢池→東大寺→法華寺→西大寺→秋篠町→法隆寺→竜田山→佐保山→奈良駅
※鉄道唱歌に関連する観光地・神社仏閣のみ表記
奈良の観光の目玉、「奈良の大仏」のある東大寺
今回の奈良観光は、言わずと知れた「奈良の大仏」「東大寺」について話題となります。
「奈良の大仏」のある東大寺は、奈良公園のすぐ近くにあります。
奈良公園の東には「若草山」という特徴的な山もあります。

東大寺と奈良の大仏
聖武天皇の勅願によって建てられた、東大寺
東大寺(とうだいじ)は、奈良時代に聖武天皇(しょうむてんのう)が、世の中の無病息災(むびょうそくさい)を願って造ったものです。
つまり、世の中から病気や犯罪・凶作・災害などの社会不安が減ってくれることを願って造ったものです。
社会不安の絶えなかった、奈良時代
奈良時代は今と違ってこうした要素が多発しており、人々の暮らしは常に不安の中にありました。
その状況を案じた聖武天皇が、仏さまの力を借りて人々を救うために、東大寺をはじめとする国分寺(こくぶんじ)を、全国に建てたのです。
奈良時代に全国に建てられた「国分寺」とは
国分寺(こくぶんじ)は、聖武天皇の勅願(ちょくがん)により、無病息災を願って全国に建てたお寺です。
勅願(ちょくがん)とは、天皇の直々(じきじき)の命令のことをいいます。
「国」ごとに建てられた、国分寺
昔は現代のように「都道府県」ではなく、「国」ごとに分けられていました。
例えば、
- 東京都と埼玉県ならば、「武蔵国(むさしのくに)」
- 奈良県ならば、「大和国(やまとのくに)」
などといった具合です。
その国ごとに建てられた寺を、「国分寺」というわけです。
東京都国分寺市(こくぶんじし)の由来は、武蔵国の国分寺があることに由来します。
そして奈良の東大寺は、全国にある国分寺の総本山(そうほんざん)、つまりトップの位置づけということになります。
奈良の大仏の正式名称は「盧遮那仏」
奈良の大仏は、正式には「盧舎那仏(るしゃなふつ、るしゃなぶつ)」といいます。
盧舎那仏は、東大寺の本尊(ほんぞん)です。
本尊(ほんぞん)とは、そのお寺でメインとなる仏さまや仏像のことをいいます。
盧舎那(るしゃな)とは、サンスクリット語に由来します。
サンスクリット語とは、古代インドの言葉です。
古代インドとは、仏教の生まれた国であり、またお釈迦様(ゴータマ・シッダールタさん)がお生まれになった国でもあります。
「開眼供養(かいげんくよう)」とは、仏像の目に目を入れることです。
仏像は、造っただけでは仏さまとしての効力を発揮しません。
目を入れることで、はじめて仏さまとしての効力を発揮します。
奈良時代の困窮した人々を救った、行基さん

奈良の大仏は、行基(ぎょうき)という中国・唐から来たお坊さんの手を借りて、また沢山の民衆の努力によって造られました。
当初は弾圧されていた、布教活動
行基さんの名前は、現代では近鉄奈良駅前の像として「待ち合わせスポット」としても親しまれています。
しかし、当初は無許可で布教をしていたため、朝廷より弾圧されていました。
というのも、当時は素人が勝手に布教活動を行うという「エセ布教」が横行していたため、天皇や朝廷の許可がなければ布教活動はできなかったのです。
弾圧にもめげずに布教活動を続けた、行基さん
しかし当時の奈良は先述の通り、多大な社会不安を抱えていましたため、正義感が強いであろう行基さんは「見て見ぬふり」ができなかったのだと思います。
行基さんは弾圧にめげずにお寺や色々なものを建ててゆき、人々を救うヒーローとして扱われました。
やがて弾圧はされなくなり、聖武天皇の信頼を勝ち得て、奈良の大仏を造りあげたのです。
ただし、奈良の大仏を建てるには相当な費用や人的コストがかかり、人々と苦労はかなりのものだったでしょう。
奈良の大仏はとても大きい?その大きさは約15m
歌詞にある「からかさ」とは、「唐傘」と書き、いわゆる傘のことです。
歌詞によれば、奈良の大仏の鼻の大きさは「傘が入るほど」だということです。
奈良の大仏の大きさは約15mあり、神奈川県鎌倉市・高徳院の「鎌倉大仏(約11m)」よりもやや上回ります。
また、茨城県にはそれを遥に上回る、高さ120mの牛久大仏(うしくだいぶつ)という巨大な仏像もあります。
あの「ウルトラマン(=身長40m)」の3倍の大きさがあります。
牛久大仏は20世紀の1994年に建てられたので、これだけの大きさで建てられたわけですね。
超余談ですが、ウルトラマンはどう考えても身長数百mくらいあると思うのですが、こうした設定ミスなどは特撮シリーズあるあるなんですかね?(^^;)
ウルトラマンAと同程度の身長の怪獣(超獣ベロクロン)が、自分と同程度の高さの東京タワー(333m)に普通に抱きつき、へし折っている描写があります。
また、ウルトラマン(Cタイプ)は、まるで仏様が微笑んでいるかのような笑顔が特徴です。「Cタイプ」という言葉が通じない方、マニアックな会話ですみません(^^;)
次は、西大寺へ
かなり余談で恐縮ですが、次は、ちょっと西へ進み、西大寺(さいだいじ)の話題となります!
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