中央線鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
上野原・四方津の地理・歴史などを、やさしく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
越ゆれば雲の上野原
四方津の嶺は峨々として
翼をかへす鳥澤や
さらに読みやすく!
越ゆれば雲の 上野原
四方津の嶺は 峨々として
翼をかへす 鳥沢や
さあ、歌ってみよう!
♪こゆればくものー うえのはらー
♪しおつのみーねは ががとしてー
♪つばさをかえすー とりさわやー
高尾駅→相模湖駅→上野原駅→四方津駅→鳥沢駅→猿橋駅→大月駅→初狩駅→笹子駅→(笹子トンネル)→甲斐大和駅→塩山駅→山梨市駅→石和温泉駅→酒折駅→甲府駅
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
険しい山岳地帯に入り、山梨県へ
上野原駅・四方津駅・鳥沢駅へ
相模湖駅(神奈川県相模原市)を出ると、ここからはまた一段と険しい山岳地帯に入ってゆきます。
そしてここからは山梨県に入ってゆきます。
そして、歌詞にあるように、
- 上野原駅(山梨県上野原市)
- 四方津駅(山梨県上野原市四方津)
- 鳥沢駅(山梨県大月市)
のように過ぎてゆきます。

上野原駅(山梨県上野原市)

四方津駅(山梨県上野原市四方津)

鳥沢駅(山梨県大月市)
歌詞「甲武二州」とは?
甲武二州とは、いわゆる甲斐国と武蔵国の二つの国のことを言います。
昔は、国のことを州とも呼んでいたのです。
国とは、奈良時代の律令制に伴ってできた日本のエリア分けのことで、現代の都道府県に該当します。
甲斐国とは、現代の山梨県のことをいいます。「甲州」ともいいます。
武蔵国とは、現代の東京都、埼玉県、神奈川県東部をまとめたエリアをいいます。
「武州」とは一般的にはあまり呼ばれないかもしれません。
なお、神奈川県中部~西部は、「相模国」と呼ばれます。
全体的に「掛詞」で構成されている
この歌詞は、全体的に「掛詞」で構成されています。
掛詞とは、昔の日本の詩歌などで頻繁に用いられてきた、ある種の「言葉あそび」「洒落」です。
鉄道唱歌では、掛詞は非常に多く登場します。
まず、ここでは「雲の上」というフレーズと、「上野原」という地名を掛けています。
さらに「四方(よも)の嶺」というフレーズと、「四方津」という地名を掛けています。
そして「翼をかえす鳥」というフレーズと、「鳥沢」という地名を掛けています。
作詞者の福山寿久さんは、よくここまでうまくフレーズと地名と駅名を掛け合わせたなぁ、と関心させられます。
鉄道唱歌でお馴染みの作詞者である大和田建樹さんも、うまく掛詞を組み合わせる作詞の天才でした。
しかし、福山さんもそれに負けず劣らずの作詞をされています。
「峨々がが」とは、山が非常に険しくそびえ立つ様子を現します。
歌詞全体の意味も確認
歌詞全体の意訳としては、
とうとう雲の上(にそびえるような山々の場所の上野原)に来てしまったよ。
四方に(四方津駅の周辺に)そびえる山々はあまりに険しく、
(鳥沢駅の近くの山々を)翼をかえして鳥たちが羽ばたいているよ。”
・・・みないなイメージですかね?
(あまりセンスなくてすみません・・・)

四方津駅(山梨県上野原市四方津)

四方津駅周辺の山々(山梨県上野原市四方津)

鳥沢駅(山梨県大月市)
次回は、大月方面へ
次は、さらに険しい山々の間を通り、大月方面へ向かってゆきます!
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