中央線鉄道唱歌 第13番 桂川の横を走ってゆく 大月市の名所・猿橋

まずは原文から!

積翠(せきすい)凝(こ)りて滴(した)ゝりて
玉(たま)なす水の桂川(かつらがわ)
岸千仞(きしせんじん)の斷崖(だんがい)に
かゝるや猿橋(さるはし)虹の如(ごと)

さらに読みやすく!

積翠(せきすい)凝(こ)りて滴(した)たりて
玉(たま)なす水の桂川(かつらがわ)
岸千仞(きしせんじん)の断崖(だんがい)に
かかるや猿橋(さるはし)虹の如(ごと)

さあ、歌ってみよう!

♪せきすいこーりて したたりてー
♪たまなすみずのー かつらがわー
♪きしせんじーんの だんがいにー
♪かかるやさるはし にじのごとー

(中央東線)
高尾駅→相模湖駅→上野原駅→四方津駅→鳥沢駅→猿橋駅→大月駅→初狩駅→笹子駅→(笹子トンネル)→甲斐大和駅→塩山駅→山梨市駅→石和温泉駅→酒折駅→甲府駅

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

列車は、徐々に山梨県大月市(おおつきし)の中心部に向かってゆきます。

この付近では、歌詞にあるように桂川(かつらがわ)という川に沿って走ります。

桂川は、富士河口湖(ふじかわぐちこ)の近隣から流れて、富士急行線(ふじきゅうこうせん)の線路ルートに沿いながら北へ進み、大月市で進路を東へ変え、神奈川県の相模湖(さがみこ)方面へ向かって流れます。

そして神奈川県に入ると、桂川は「相模川(さがみがわ)」というふうに名前を変えます。
そしてJR相模線と平行しながら南へ流れ、やがて神奈川県茅ヶ崎市(ちがさきし)のあたりで相模湾・太平洋に注ぎます。
相模川は、源頼朝が1199年に馬から落ちて死んだ場所でもあります。そのため、馬入川(ばにゅうがわ)とも呼ばれます。

歌詞にある
積水こりてしたたりて、玉なす
とは、”水のしずく”が「ポトッ」と落ちてきて、それがまるで(玉のように)水面に広がる様子を現しています。
また、そんな”桂川の情景”を歌ったものになります。

山梨県大月市(おおつきし)には、「猿橋(さるはし)」という、桂川(かつらがわ)に掛かる、まるで「猿が虹を渡っている」かのような橋があります。

猿橋は特殊な橋の作りをしているため、「日本三大奇橋」の一つに挙げられています。

日本三大奇橋」のうち、もう一つは岩国の「錦帯橋(きんたいきょう)」、そしてもう一つは長野県の「木曽の桟(かけはし)」になります。

千仞(せんじん)とは、「険しい谷」のことをいいます。
歌詞は、桂川の岸千仞(きしせんじん。深く険しい谷)にかかる「猿橋」が、まるで”虹のようにかかる”と言う意味になります。

余談ですが、ハウス事業などでおなじみの「積水化学工業」の由来となった「積水(せきすい)」という言葉は、「孫子の兵法(そんしのひょうほう)」という中国の「戦いの極意」が書かれた本に由来しています。

積水」とは、たまって積み重なった水のことをいいます。これが少しずつ積もり重なってゆき、いざ勝負のときに一気に千仞之谿(せんじんのたに)に流れるように吐き出せば、敵やライバルはひとたまりまないという意味です。

他人と決して比較せず、地道に地道に努力を重ねて、いざその勝負のタイミングが来たら一気に攻める。これが戦いやビジネスにおいても重要なことを意味します。

孫子の兵法」は、現代の我々のビジネスでも十分に通用する攻略本のようなものであり、また戦国時代に武田信玄(たけだしんげん)にも読まれていた本です。

皆さんも、地道に地道に努力を重ねてゆけば、いつかきっと上手くいくときが来るはずです!(こんな勉強や知識だらけのブログを読んでいる時点で、あなたは学ぶ意識の高い、とても優秀な方です

猿橋は次々回解説する「岩殿山(いわどのやま)」と並んで、大月市の代表的な観光名所です。

猿橋駅(さるはしえき、山梨県大月市)を過ぎると、次はいよいよ大月市の中心駅・大月駅(おおつきえき)に到着します!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

コメント