中央線鉄道唱歌 第32番 軍神・タケミナカタの鎮座する、諏訪大社の上社

中央線鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
諏訪の軍神・タケミナカタについて、やさしく解説してゆきます!

↓まずは原文から!

建見名方たけみなかた神靈しんれい
神宮寺じぐじさと上社かみやしろ
日本第一にっぽんだいいち軍神ぐんしん
あがめまつるぞとおとけれ

さらに読みやすく!

建見名方たけみなかたの 神霊しんれい
神宮寺じぐじさとの 上社かみやしろ
日本第一にっぽんだいいち 軍神ぐんしん
あがめまつるぞ とおとけれ

さあ、歌ってみよう!

♪たけみなかーたの じんれいはー
♪じくじのさとのー かみやしろー
♪にっぽんだいいち ぐんしんとー
♪あーがめまつるぞ とおとけれー
(中央東線)
甲府駅→竜王駅→韮崎駅→新府駅→日野春駅→小淵沢駅→富士見駅→青柳駅→茅野駅→上諏訪駅→下諏訪駅→岡谷駅(→至・塩尻駅)

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

上諏訪の神様・タケミナカタ

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

列車は既に、長野県諏訪市すわし上諏訪駅かみすわえきに到達しています。

今回の話題は、歌詞だけだと少しわかりにくいのですが、

  • 諏訪大社すわたいしゃ上社かみしゃ
  • 軍神・タケミタカタ
  • 大国主命おおくにぬしのみこと国譲くにゆず

についての話題となります。

かつて日本神話で、戦いの神・タケミナカタが宿ることとなった諏訪湖(長野県諏訪市)

かつて日本神話で、戦いの神・タケミナカタが宿ることとなった諏訪湖(長野県諏訪市)

諏訪大社・上社の軍神・タケミナカタ

タケミナカタとは、諏訪大社すわたいしゃ上社かみしゃまつられている神様のことです。

いわゆる「軍神」であり、戦いの神様です。

つまり、昔の武将が、いくさに勝つために祈るための神様だった、という歴史があります。

タケミナカタの「お御渡り」

また、タケミナカタはいわゆる男性の神様として言われています。

その男性の神様が、下社しもしゃの女性の神様に会うために、諏訪湖の上を歩いて渡ったといいます。

これを「御渡おみわた」といいます。

諏訪大社の「上社」「下社」

諏訪大社には、

  • 上社かみしゃ
  • 下社しもしゃ

があります。

それぞれ、茅野市ちのし下諏訪町に存在します。

上社は諏訪市に存在しているイメージですが、実際には隣の茅野市が所在地になりますので、注意しましょう。

大国主命の国譲り

また、諏訪の神様であるタケミナカタは、

出雲国いずものくに(現代の島根県東部)の大国主命おおくにぬしのみことが、いわゆる天照大神あまてらすおおかみの孫に対して、国譲くにゆずをするというエピソードとも関係してきます。

タケミナカタが諏訪に封じ込められた、神話エピソード「大国主命の国譲り」

「大国主命の国譲り」とは

ここで「大国主命の国譲り」とは、

  1. 大国主命おおくにぬしのみことが、
  2. 天照大神あまてらすおおかみの孫(つまり、神武天皇など、代々受け継がれてゆく天皇)に対して、
  3. 日本という国を譲った

という、いわゆる「古事記」などに書かれている、日本神話での出来事です。

なぜ国を譲ったのか?二人の神様が戦い、敗北

ではなぜ天照大神の孫に対して、大国主命が国を譲ったのか。
それは、

  • 大国主命側の「タケミタカタ

という神様が、

  • 天照大神側の「タケミカヅチ

という神様と戦って負けたからです。

二人の神様(軍神)

「タケミタカタ」と「タケミカヅチ」、名前がかなり似ていて、慣れないうちは混同してしまいます。

したがって、以下わかりやすいように、

  • タケミタカタ(諏訪)
  • タケノミカヅチ(鹿島)

という表記にさせていただきます。

「千引きの岩」軽々と持ち上げる、タケミナカタ しかし敗北

タケミタカタ(諏訪)は千曳の岩ちびきのいわという、千人でないと引けないような大きな岩を、手で軽々と持ち上げて、タケミカヅチ(鹿島)に対して、「私と戦いませんか」と言いました。

しかし、タケミカヅチ(鹿島)はなんと

  1. 手をつらら(氷柱)に変え
  2. しかもそれが剣に変化してしまい、
  3. タケミナカタ(諏訪)は、これに恐怖で怯えてしまいました。

そしてタケミナカタ(諏訪)は、諏訪湖に追い詰められてしまい、

もう逆らいません

と降伏します。

奈良の鹿とも関連ある、タケミカヅチ

タケノミカヅチ(鹿島)は、茨城県にある鹿島神宮かしまじんぐうまつられている神様です。

また、鹿島神宮かしまじんぐうから鹿に乗って遥か遠くの奈良までやってきたことが、奈良の鹿の由来になった時に言われています。

奈良の鹿については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

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「軍神」として信仰されたきた、タケミナカタ

軍神ぐんしん」とは、いわゆる戦いの神様のことになります。

つまり、昔の世の中であれば「いくさ」、現在では「スポーツの試合」「受験」「ビジネス」などにもご利益がある神様ということです。

昔は「戦いに勝てない」ということは、「死ぬ」ことを意味していました
そのため、それだけ「軍神に対して拝む」という行為が、とても重要視されてきたことがわかります。

例えば、源氏から代々崇拝されてきた「八幡の神様やはたのかみさま」に対して祈ることは、非常に重要だったというわけです。

タケミナカタ(諏訪)は確かに敗れてはしまいましたが、一度負けたとしても決して屈しないという姿勢から、「日本第一の軍神」とされているのです。

なので戦国時代の武田信玄からも、タケミナカタは軍神として崇拝されてきました。

次回は、諏訪の観光・温泉などの話題へ

次は、諏訪湖の話題となります!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。
そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。
再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。
何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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