まずは原文から!
はや城崎(きのさき)の温泉(おんせん)に
しばしの程(ほど)をやすらひて
いざ見に行(ゆ)かん玄武洞(げんぶどう)
列(つら)なる石の六方柱(ろくぽうちゅう)
さらに読みやすく!
はや城崎(きのさき)の温泉(おんせん)に
しばしの程(ほど)をやすらいて
いざ見に行(ゆ)かん玄武洞(げんぶどう)
列(つら)なる石の六方柱(ろくぽうちゅう)
さあ、歌ってみよう!
♪はやきのさーきの おんせんにー
♪しばしのほどをー やすらいてー
♪いざみにゆーかん げんぶどうー
♪つらなるいしのー ろくぽうちゅう
(山陰本線)
京都駅→二条駅→嵯峨嵐山駅→亀岡駅→園部駅和知駅→綾部駅→福知山駅→上川口駅→下夜久野駅→上夜久野駅→梁瀬駅→和田山駅→養父駅→八鹿駅→江原駅→豊岡駅→玄武洞駅→城崎温泉駅
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
豊岡駅を出て、玄武洞と城崎温泉へ
豊岡駅(とよおかえき)を出ると、玄武洞駅(げんぶどうえき)を過ぎ、やがて城崎温泉駅(きのさきおんせんえき)に着きます。
いずれも兵庫県豊岡市(とよおかし)の駅です。
ここまでの行程は、「山陰本線」とはいいつつもあまり山陰地方の旅という感じではなく、まだまだ「関西地方の旅の延長」という雰囲気が強かったと思います。
列車で使用される車両も、主に関西エリアで使われるものに乗ることが基本だからです。
しかし城崎温泉駅から先(北)へゆくと、そこはもう日本海側に到達することになります。
そして、そこからはもはや「関西地方」ではなく、いよいよ「山陰地方」の旅が本格化してくるといった雰囲気になってきます。
特急「こうのとり」「きのさき」も、この城崎温泉駅を終着としている場合が多いです。
「こうのとり」は、前回解説した兵庫県豊岡市の名物の鳥です。
コウノトリは明治時代の乱獲で絶滅危機にあったところを、豊岡市民の努力によって復活・巻き返した鳥です。
また、妊活中の女性のお腹に赤ちゃんを運んできてくれるという、子宝祈願に縁起のよい鳥でもあります。埼玉県鴻巣市(こうのすし)にも、「鴻神社(こうじんじゃ)」というコウノトリにまつわる子宝にご利益のある神社があります。
城崎温泉の「開湯伝説」
前置きが長くなり恐縮ですが、城崎温泉(きのさきおんけん)の話題に入ります。
城崎温泉にも、開湯伝説(かいとうでんせつ)というものがあります。
開湯伝説(かいとうでんせつ)とは、いかにその温泉が見つかったか、という歴史上の伝説です。開湯伝説(かいとうでんせつ)のメジャーなあらすじとして、
「昔あるお坊さんが布教のために全国を旅していて、たどり着いたこの地でお湯を見つけ、そのお湯の力を使って、人々の傷や病気が治った」
といったストーリーが一般的です。
また、そのお湯を見つけた「お坊さん」とは、主に弘法大師(こうぼうだいし)・空海(くうかい)であることが一般的です。他にも、慈覚大師(じかくだいし)・円仁(えんにん)がお湯を発見した、というパターンもあります。
また、そのお湯で「豊臣秀吉」「徳川家康」「武田信玄」などの、無類の温泉好きと言われる武将が何度も通ったというエピソードや、
「戦国時代に負傷した兵士たちがその温泉で傷を癒した」
というエピソードなども、よくその温泉の伝説として伝わります。
城崎温泉の開湯伝説として、奈良時代の西暦717年、布教のために城崎へ来た僧侶の道智上人(どうちしょうにん)という方が、難病の人々を救う為に、城崎温泉のお湯を使ったというエピソードがはじまりです。
大体、先ほどの一般的な開湯伝説に準拠していることがわかるでしょう。
奈良時代ほどの昔になると、今ほど薬学や医学が発展していませんでした。
そのため、病気治癒のために「仏様の力」や、ある種「祈祷(きとう)」「おまじない」「迷信」などのこと、さらには「たくさん食べる」などの行為でしか「病気は治らない」と信じられてきました。
そのため、温泉の「あったかい湯」によって体の新陳代謝(しんちんたいしゃ)が促され、リラックスし、副交感神経(ふくこうかんしんけい)優位になり、健康的な体を手に入れられることは、科学が発達していなかった昔の人もなんとなくわかっていたのでしょう。
副交感神経(ふくこうかんしんけい)とは、リラックスしたときや、夜の睡眠時などに優位になる神経のことです。
対して、興奮したときや昼間の活動などの時に優位になる神経を「交感神経」といいます。
この「交感神経」と「副交感神経」は、「自律神経」によってバランスが保たれています。
しかし、日常生活(ムダに長い残業や満員電車での通勤、過大なノルマや上司の(部下の?)パワハラなど)でストレスがかかると、この「自律神経」がダメージを受けます。
すると、昼間の活動すべきときに「副交感神経」が優位になって眠くなったり、夜の寝るべきときに「交感神経」が優位になって興奮して眠れなくなってしまうことで寝不足に陥る、などの不調が起こります。
こうなると最悪、うつ病となって会社の退職という事態まで起こります。
こうした事態を防ぐためには、ストレスを減らして「自律神経」を守る必要があります。
そのためにも、「いつか温泉旅行に行く」という選択肢もいかがでしょうか。
実際に旅行に行けなくても、計画を立てるだけでもワクワクできたりしますし、また「Googleストリートビュー」などで温泉街を疑似散策するだけでも、リラックスした旅行気分を味わえます。
新陳代謝(しんちんたいしゃ)とは、体の老廃物を汗とともに出して、新しい細胞や体につけかえる作業をいいます。
生き物は、モノを食べて、それを燃焼させて動くわけですが、燃焼させるとどうしても副産物・老廃物が体の中にできてしまいます。
また、新しい細胞を作るとき、古い細胞がゴミ(廃棄物)となって体の中に発生してしまいます。
つまり新陳代謝とは、古くて使い物にならない物質(廃棄物)を体の外に出して、新しく有益な物質を体に入れる・体を作ることで、健康を維持することです。
今の言葉でいうと「デトックス効果」であり、それは半身浴(はんしんよく)などで促されます。
特に、皮の下に老廃物がたまっていると、太ってないのに太ったように見えてしまい、見栄えが悪い体になるので、こうした体の老廃物は温泉できれいさっぱり流す必要があります。
以上、健康法に関する余談でした。
あと人それぞれ体には個人差がありますから、「誰かにとって上手くいった健康法」が「自分にとってもうまくいく」とは限りません。
くれぐれも自己責任でお願いします。
城崎温泉の観光とは全然関係ないことを書いたもしれませんが、皆さんが温泉旅行へ行かれるときの、何らかの参考になれば幸いです。
円山川の向こうの、玄武洞
玄武洞(げんぶどう)は、円山川(まるやまがわ)の向こう側にある、とても大きな姿にて見える洞窟になります。
玄武洞駅(げんぶどうえき)からは、円山川の向こう側にいくための渡し舟(わたしぶね)もあるようです。
玄武洞には、綺麗な六角形の岩(柱)が建ち並びます。
これを「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」といい、自然の不思議なパワー(風化や侵食など)で岩を見事な六角形の柱に変える現象です。
実際には六角形とは限らず、五角形だったり八角形だったりもします。
この「柱状節理」は福井県の東尋坊(とうじんぼう)の断崖絶壁にも見られます。
例えば、「スーパーマリオ」の土管だらけのステージがあったとして、土管が「円」ではなく、全部「六角形」に変わったと想像してみてください。
すると、六角形の土管が建ち並ぶステージに変わります。
あれが玄武洞や東尋坊などで見られる「柱状節理」になります。
城崎温泉駅を出ると、さらに北へ進み、いよいよ日本海側に到達します。
前述の通り、ここからはいよいよ山陰地方の旅という感じになり、山陰地方の旅が本格化してきます。
日本海側に出ると、次は香住駅(かすみえき)に到着します。
注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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