- 大阪から東京へ、わずか2,410円で移動するには
- はじめに:2024年冬から、「青春18きっぷ」のルールが大きく変わります!
- おすすめダイヤ例:2024年
- 大阪をスタート!ただし「野洲行き」には注意
- 改めて、大阪をスタート まずは岐阜県・大垣を目指そう
- 米原駅に到着、大垣方面へ 乗り換えはスムーズに
- 米原~大垣 天下の「関ヶ原」越え かなりの難所
- 大垣駅に到着!降りて休憩
- 大垣駅を出発 快速で名古屋へ一気に進もう
- 名古屋を出発 豊橋方面へ
- 豊橋駅に到着 ここからどうする
- きつい!そんなときは、新幹線
- 浜松を出発 広大な静岡県を進んでいく
- 夏の期間は、富士山には期待しないこと
- 沼津で、一旦降りてみよう
- 熱海~小田原 相模湾の景色を楽しもう
- 小田原駅に到着 あと少し
- 辻堂駅(神奈川県)を出ると、あとは東京駅
- 東京に到着 しかしどこに泊まる?
- 2日目以降はどうする? 青春18きっぷの使い道
- 「鉄道唱歌」を覚えよう 歌とともにゆく、鉄道の旅へ
- 最後に:よき青春18きっぷでの旅行を!
大阪から東京へ、わずか2,410円で移動するには
待ちにまった夏休み!
(または冬休みか、春休み。本記事執筆時点では、冬休みの方が多いでしょう)
「青春18きっぷ」ゲット!
1日たった2,410円?すげー!
さぁ、今年は何がなんでも、憧れの東京へ行くぞ!
・・・とは意気込んではみたものの、いざ実際に列車に乗って旅をしてみると、長時間の列車移動に、あまりにもしんどい、キツすぎる・・・
東京までどれだけ遠いねん!!って思ったことがある人も多いでしょう。
何を隠そう、昔の私(筆者)もそうでした(^^;
もちろん経験豊富な今では、全然余裕です!!
慣れない長時間乗車をあまりに続けると、横を凄まじいスピードで駆け抜けていく新幹線が羨ましくなったり、それかやっぱり高速バスに乗っていた方がよかったのでは・・・などと、長時間移動中の列車の中で後悔しはじめる人もいるのではないでしょうか。
ならば、大阪→東京まで無理なく移動する方法を、私(筆者)の経験をもとに、考えていきたいと思います!!
筆者のレベル
- 東京~大阪を、青春18きっぷ・東海道線・普通列車で「二桁回」は乗っている
- 静岡県の東海道線の駅名をすべて暗記している
- 東海道線の各駅のお店・地名・名所はある程度暗記・把握している
はじめに:2024年冬から、「青春18きっぷ」のルールが大きく変わります!
まずはじめに、青春18きっぷは、2024年冬から大きくルールが変更されます。
これにより「5日間連続の使用」が原則となりました。
つまり、これまでのように「任意の日だけを選んで乗る」ということができなくなりました。
そのため、仮に東京に安く行けたところで、「残りの4日間も連続して乗りつづける」という必要が出てくるわけです。
この「残りの4日間の使い道」については、本記事の最後の方でも書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。
そして世間では、このルール変更に対して「改悪だ」という多くの批判・反対意見が出ており、元のルールへと戻すようにとJR各社に対して「署名活動」までもが行われている模様です。
やはり、3日以上のまとまった休みがなかなか取りにくい会社員の方にとっては、買ってもあまり意味がないきっぷになってしまったため、こうした反対意見が出てしまうのも、ある意味仕方がない部分もあるでしょう。
しかも世の中が「物価上昇」「低賃金化」「税・保険料負担増」などに苦しんでいる中で、安くて重宝していた青春18きっぷの選択肢が狭まるというのは、多くの社会人にとってもかなり痛手にもなってしまったことでしょう。
JR各社も、恐らくこれからの時期は、たくさんのクレーム・問合せ対応・処理などに追われることになり、これらが社員・オペレーターの皆さん等にとってかなりの業務負担増になるということもありえるでしょう。
ともあれ、話を元に戻します。
なので、この記事は
「一週間程度まとまった休みが取れる会社員の方」
であることを想定して書いていますので、ある程度ご了承ください。
今は、会社側も社員に対する「有給消化をさせる義務」がかなり厳しくなっていますから、この機会をしっかり利用して、またワークライフバランスも兼ねて、社会人にとって貴重な冬休み・夏休みなどはしっかりと鉄道旅行に行きましょう!
学生の方にとっては、人生の中で今がもっとも旅行をするチャンスです。若いうちの旅行は、その後の人生に大きな経験値・話題のネタをもたらします!
いや、どの年代の方であっても、旅行はあなたの人生に大きな「経験値」をもたらします!!また、これによって「会話の引出し」「会話のネタ」が大きく増えることになります。
旅行の知識・話題が豊富な人になると、職場での人間関係などもスムーズになりやすいメリットもあります。会話がはずむと職場の人との信頼関係も構築しやすく、仕事もやりやすくなります。
おすすめダイヤ例:2024年
今回は、以下のスケジュールに沿って解説してゆきます。
あくまで「例」ですので、参考までです。臨機応変に変えてください。
07:34 大阪発 京都線・新快速・野洲行
(京都府→滋賀県)
08:27 草津着
※休憩・買い物など
08:43 草津発 琵琶湖線・新快速・米原行
09:16 米原着
09:18 米原発 東海道線・普通・大垣行
(ここから岐阜県)
09:53 大垣着
※アクアウォーク大垣で休憩・買い物
10:26 大垣発 東海道線・快速・豊橋行
(ここから愛知県)
10:59 名古屋着
※休憩・買い物・早めの昼食
11:46 名古屋発 東海道線・新快速・豊橋行
12:39 豊橋着
12:44 豊橋発 東海道線・普通・浜松行
(ここから静岡県。ここからは長くて正念場です!)
13:06 弁天島着
※浜名湖の景色を堪能
13:45 弁天島発 東海道線・普通・浜松行
13:58 浜松着
※休憩・買い物など
14:25 浜松発 東海道線・普通・熱海行
15:37 静岡着
※休憩・買い物など
16:03 静岡発 東海道線・普通・熱海行
16:59 沼津着
※休憩・買い物など
17:41 沼津発 東海道線・普通・熱海行
17:59 熱海着
※ちょっとだけ休憩時間あり
18:12 熱海発 東海道線・普通・宇都宮行
(ここから神奈川県。長かった・・・あと少し!)
19:14 辻堂着
※テラスモール湘南で休憩・買い物
19:36 辻堂発 東海道線・普通・小金井行
(ここから東京都)
20:28 東京着
※平日ダイヤのものです。休日ダイヤでは異なっている箇所がありますので、十分ご注意ください。
※上記はあくまで「例」です。必ずしもこれに従う必要はありません。
体力に余裕があれば無理に休憩する必要はありませんし、逆に疲れたらもう少し途中下車駅を増やしたり、または新幹線を利用するなど、適宜対処してください。
大阪をスタート!ただし「野洲行き」には注意
さあ、青春18きっぷを手にしたら、朝早くに大阪を出ます。
この日は1日中列車に乗りっぱなしということになるので、前夜の睡眠・体調面は万全の態勢で挑みましょう。
また旅行前日は、興奮して寝れないということも多いです。そういう時は、無理に寝ようとするのではなく、目を閉じておくだけでも脳の疲労が取れるため、全然違います。
大阪駅は、
(1)7時34分・新快速・野洲(やす)行きか、
(2)7時47分・新快速・米原(まいばら)行き
の、どちらかに乗ります。
朝はやっぱりちょっとしんどいので、余裕を持って、この時間設定にします。
というか、大阪駅への移動時間(地下鉄での移動など)自体も勘案します。
もちろん早起きが得意な人は、5時台・6時台に大阪駅を出ても構いません。早朝であれば他の乗客も少なく、ゆっくりした気分で移動でき、早く出たぶん目的地にも早く着けることでしょう。
前者(1)の列車は、米原までは行かず、途中の野洲駅(やすえき、滋賀県野洲市)止まりになってしまいます。
野洲駅での約10数分程度の乗換待ちは、正直ちょっと厳しいので、ならば比較的大きな駅であり、コンビニや店などもあり休憩もしやすい草津駅(くさつえき、滋賀県草津市)、または同じく比較的大きな駅である大津駅(おおつえき、滋賀県大津市)・石山駅(いしやまえき、滋賀県大津市)で降りることにするというわけです。
ではなぜ「野洲行き」の列車(または野洲駅が始発となる列車)がよく設定されているのかについての理由は、野洲駅には列車を休憩・停泊させるための「車庫(正確には車両基地)」が存在するからになります。
しかしこの「野洲止まり」の新快速列車は、米原方面へ向かう人にとっては途中で止まってしまう(→引き続き米原行きの列車を待つ)ことになるため、注意が必要となります。
また、大阪から朝からずっと乗っていると、滋賀県あたりに差し掛かったところで、早速疲れてきてダレてしまいます。
なので、大津・石山・草津あたりのどこかの駅で降りて、少し休憩しようというわけです。
列車(駅)の外に少し出るというだけでも、かなりの気分転換になり、これが大きな違いとなります。そして、普段まず降りることがないような駅で降りることで味わえる「非現実感」「非日常感」も、青春18きっぷの醍醐味です!
また、なぜ途中休憩で降りる駅が大津・石山・草津の各駅なのかというと、この辺りの地域では比較的大きな駅だからです(大津市は滋賀県の県庁所在地であり、草津市は滋賀県でも人気の都会です)。
改めて、大阪をスタート まずは岐阜県・大垣を目指そう
大阪を出たばかりの最初は、新快速列車ということもあり、時速約130kmもの猛スピードで、ぐんぐん高槻・京都と過ぎてゆけばいいでしょう。
しかし、東京へ向かう上で一番大事なところ。
まずは岐阜県・大垣駅(おおがきえき、岐阜県大垣市)を目標にしましょう。
岐阜県大垣市(おおがきし)は、滋賀県と岐阜県の間にある、天下の分け目・関ヶ原(せきがはら)を越えて、少し先に進んだところにある街です。東海地方・中部地方へ出てきて、最初に訪れることになる街になります。
話を元に戻します。
つまり大事なのは、
「いきなり東京を目指さそうとしない」
ということです。
まずは「大垣」を目指すのです。いやもちろん、「大垣」である必要はなく、より近くの「米原」「草津」でもかまいません。
まずは皆さんの体力にあわせて、最初のゴール地点を設定してみてください。
これはゲームでも同じことで、いきなり最終ステージを目指すのはさすがに無謀ですよね。誰でも最初はステージ1、ステージ2と順番にクリアしていき、段階を踏んで最終ステージにたどりつくわけです。
なので大垣に着くというのは、ステージ1をクリアするのと同じことなのです。
米原駅に到着、大垣方面へ 乗り換えはスムーズに
新快速列車で琵琶湖の横をひたすら走り続けると、彦根駅(ひこねえき、滋賀県彦根市)を過ぎて、やがて9時16分、米原駅(まいばらえき、滋賀県米原市)に到着です。
乗換時間がわずか2分なので、スムーズかつスマートにホームを移動しましょう。
また、青春18きっぷの時期には、米原駅は非常に込みます。
なぜかというと「青春18きっぷで実家に帰省する」といったお客様が、この時期にはとても多くなるからです(ただし青春18きっぷは、先述の通り「5日連続ルール」に変更されたため、今後はそういったお客様はもしかしたら減るかもしれません)。
したがって、同じく大垣・名古屋方面へ向かうお客様もとても多いため、列車乗換のときは、みんなに合わせてスムーズにホームを移動しましょう。
米原~大垣 天下の「関ヶ原」越え かなりの難所
9時18分、普通列車・大垣行きに乗り換え、米原駅を出発です。わずか2分の乗換、お疲れ様でした。うまく乗り換えできたでしょうか。
特に青春18きっぷなので、この期間は車内がごった返しになることが予想される区間となります。なので青春18きっぷの難所区間ともいえるでしょう。
というのも、この地域の区間は「県境の山岳地帯」にあたるため、普段の時期は利用者が元々あまり多くなく、設定されている列車本数自体も(1時間に2本と)少ないため、いざ青春18きっぷの期間になると、そこへたくさんの乗客が押し寄せてくるために、非常に込み合うという原理です。さすがに青春18きっぷの期間だけ列車を増発する、というわけにもいかないわけです。
まずは、できるだけ窓の左側を確保しましょう。
すると伊吹山(いぶきやま:標高1,377m)の景色が姿を表します。
またこの時、滋賀県と岐阜県の県境を過ぎるわけですが、ここで天下の分かれ目「関ヶ原(せきがはら)」を越えます。
ここは1600年に「関ヶ原の戦い」が行われた、まさにその場所になります。この戦いに勝利した徳川家康は、1603年に東京(江戸)において江戸幕府を開いたのです。
今は「天下の関ヶ原を越えているんだ!」と考えながら進みましょう。
関ヶ原については、以下の記事でもさらにわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第36番 関ヶ原を越える 「天下の分かれ目」の古戦場
やがて景色が開けてきて、本格的に東海エリアに入ってゆきます。
垂井駅(たるいえき)を過ぎて、9時53分、大垣駅(おおがきえき、岐阜県大垣市)に到着です。
大垣駅に到着!降りて休憩
ひとまず「最初のゴール(目標)」である大垣駅に到着しました。
大阪から大垣までは、おおよそ2時間ほどの距離です。ひとまず、ここまでお疲れ様です。
大垣まで来れば「アクアウォーク大垣」という大きなショッピングモールがあるため、ここで休憩・飲食・買い物などができ、気分転換になります。100均もありますので、必要なものを色々買い足しましょう。
もちろん降りる駅が大垣駅である必要はなく、3駅先の岐阜駅(=岐阜県の県庁所在地の駅だけあって、駅周辺はかなり便利です)で降りて休憩という選択肢や、また体力に余裕があれば一気に名古屋駅まで行ってしまう、という選択肢もあります。ここは臨機応変に選択してください。
大垣駅を出発 快速で名古屋へ一気に進もう
約33分ほど休憩し、10:26に大垣駅を出発します。次は「名古屋」を目標にします。
今はとにかく、目的地が東京であることは、一旦忘れ去らなければなりません。
もし目的地が「東京」であることを思い出してしまうと、この先の行程の「途方もない長さ」にうんざりしてしまうからです。
まずは名古屋で食べる「お昼ごはん」を目標に設定します。名古屋には「きしめん」などの名物もあります。名古屋駅に着く頃には、だいたい昼前くらいの時間帯になっています。
なので名古屋駅で降りて「きしめん」「手羽先(てばさき)」などを食べることを目標にしてもいいでしょう。
岐阜駅を出ると、快速列車らしく、スピーディーに進んでゆきます。そして濃尾平野(のうびへいや)という大きな平野の中をずっと進んでいきます。
岐阜県はむかし「美濃国(みののくに)」、愛知県北部は「尾張国(おわりのくに)」と言われていたので、それぞれの文字を取って濃尾平野(のうびへいや)というわけです。
やがて尾張一宮(おわりいちのみやえき、愛知県一宮市)を過ぎて、10時59分に大都会・名古屋駅(なごやえき、愛知県名古屋市中村区)に着きます。
名古屋に到着したら、西口(太閤口/たいこうぐち)を出て階段を下りたところにある地下街が、たくさんのお手頃な飲食店があるためオススメです。ここ名古屋駅がある名古屋市中村区(なかむらく)は、豊臣秀吉が生まれた場所になります。豊臣秀吉は豊太閤(ほうたいこう)とも言われたので、太閤口(たいこうぐち)または太閤通口という名前がつけられているわけです。
名古屋駅についての詳細は、以下の記事でもさらにわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第34番 名古屋に到着!輝く金の鯱、そして織田信長ゆかりの岐阜
この時点で10時59分でまだ昼前であり、昼食にはちょっと早いのですが、この後の行程も考えて、早めに昼食を取ります。11時台なので、まだ店はそこまで混んではいないはずです。そして次の列車の発車が11時46分のため、あまり時間がありません。スピーディーに食事を済ませましょう。
名古屋を出発 豊橋方面へ
ちょっと早めの昼食を終え、11時46分、名古屋駅を出発します。新快速・豊橋(とよはし)行きに乗車です。
名古屋駅から先も、豊橋駅までは引き続き快速列車が充実しています。そして次の目的地は、豊橋(とよはし)か浜松(はままつ)あたりとなります。
豊橋までの各停車駅は、金山(かなやま)・大府(おおぶ)・刈谷(かりや)・安城(あんじょう)・岡崎(おかざき)・蒲郡(がまごおり)といった順番で過ぎてゆきます。ただし、ここで注意すべきは、快速列車なので速く着くものだと思いがちですが、停車駅が少ないぶん、それぞれの駅どうしを走る時間はかなり長いです。なかでも安城→岡崎→蒲郡の区間はそこそこ長く感じられるので、速く着くものだと過度に期待しないように注意しましょう。
そして12時39分、豊橋駅(とよはしえき、愛知県豊橋市)に到着です。
豊橋駅については、以下の記事でもさらにわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第30番 豊橋から豊川稲荷へ、そして蒲郡の海
豊橋駅に到着 ここからどうする
豊橋駅に着くと、ここから先は長い静岡県の旅になります。しかも快速列車が存在せず、普通列車のみの旅になりますので、これが青春18きっぷユーザーにとっての難易度を上げる要因にもなります。
静岡県に快速列車が存在しない理由については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。
【青春18きっぷ】なぜ静岡県には、快速がないのか?わかりやすく解説!
まずは弁天町駅(べんてんじまえき)を目指しましょう。弁天町駅には、浜名湖(はまなこ)という大きな湖があり、ここからの眺めがとても綺麗なので、とてもよい気分転換になります。
12時44分、豊橋駅を出発します。普通列車・浜松行きです。二つ先の新所原駅(しんじょはらえき)より静岡県に入り、ここから先はとてつもなく長い静岡県の旅になります。
するとやがて、13時06分に弁天島駅(べんてんじまえき、静岡県浜松市)に到着します。駅から降りて、浜名湖(はまなこ)の景色を堪能しましょう。
浜名湖については、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第28番 浜名湖の橋を渡る 浜名湖の素晴らしい景色
13時45分に、弁天島駅を出発します。そして13時58分に、浜松駅(はままつえき、静岡県浜松市)に到着します。ここでは休憩・買い物などをしっかりしておきましょう。
きつい!そんなときは、新幹線
静岡県は、とても長いです。そんなときは、新幹線を使うという選択肢もあります。いわゆる「ワープ」と呼ばれるものです。
例えば、浜松駅から静岡駅までは、こだま号ならばわずか26分で2,330円です。普通にいけば1時間15分程度は最低かかるため、これはかなりのコスパの良さです。また、ひかり号であれば、自由席の数は減りますがわずか20分であり、55分の短縮になります。これは素晴らしいコスパであるといえるでしょう。
新幹線ワープのときは、コスパの良い区間を選択することがとても重要です。例えば、できれば2,000円程度の出費で1時間以上の時間短縮が見込めるのであれば、それはかなりコスパの良い出費といえるでしょう。あとは「新幹線の座席空間の快適さ」「体力の回復」「普通列車とは異なる豪華さのギャップ感(←これはちょっと違うかな?)」などを買うための出費でもあります。
浜松を出発 広大な静岡県を進んでいく
14時25分、浜松駅を出発します。静岡県の旅はとても長いので、スマホ等をうまく活用し、ゲーム・動画・音楽・小説・勉強・最新ニュースチェックをするなどして、うまく車内の時間を有意義に使いましょう(ただし音漏れなど、回りの乗客に迷惑がかからないような配慮は重要です)。
浜松駅を出るとまもなく、天竜川(てんりゅうがわ)という大きな川を渡ります。
天竜川は、はるか北の長野県・諏訪湖(すわこ)から流れてくる川になります。詳しくは、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第25番 掛川に到着!袋井・磐田(中泉)を過ぎ、天竜川へ
静岡県の旅はとても広大で長いのですが、所どころにこうした自然の美しさが出現し、味わうことができます。
掛川駅(かけがわえか、静岡県掛川市)を過ぎると、いわゆる「茶畑」が多くなります。静岡県はご存じの通り、お茶の名産地になります。
しばらくは茶畑の雰囲気を楽しみましょう。
やがて、大井川(おおいがわ)という大きな川を渡ります。
大井川には、江戸時代には軍事的な理由により、橋をかけることが許可されていませんでした。なので、昔は人を肩に乗せて川を渡り、運んでいたのです。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第23番 藤枝・島田を過ぎ、「越すに越されぬ」と言われた大井川を渡る
15時37分、静岡駅に到着です。静岡駅の南口には、快活CLUBといったネカフェもありますので(しかも完全鍵付個室)、少し休憩・調べ物などをするのにはとても適しているといえるでしょう。
少し休憩した後、16時03分、静岡駅を出発します。
静岡駅を出てまもなく、「ちびまる子ちゃん」で有名な清水駅(しみずえき、静岡県静岡市清水区)を通過してゆきます。
そして富士川(ふじかわ)を渡り、日本一高い山・富士山のエリアに入ってゆきます。
夏の期間は、富士山には期待しないこと
夏の期間は、富士山はとても厳しいです。それは、ほぼ雲に覆われていて、隠れているからです。
なぜ夏の期間に富士山が雲に覆われるのかというと、それは駿河湾(するがわん)から吹き付けてくる「生ぬるい風」が、富士山の斜面に沿って登っていき上昇気流を起こし、寒い富士山の上空で急激に冷やされてしまい、水滴が雲になって表れる、という現象が起こるからです。
この説明だけではわかりにくいと思うので、以下の記事でさらにわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第18番 富士山の麓をゆき、源平の戦いの富士川を渡る
もし富士山の姿を見たいのであれば、冬か春の時期がとてもオススメです!
沼津で、一旦降りてみよう
富士山のふもとを進んでいくと、16時59分、沼津駅(ぬまづえき、静岡県沼津市)に到着します。ここまででかなり疲れていると思いますので、是非降りて休憩・買い物などを済ませましょう。
沼津市(ぬまづし)は、静岡県東部にある比較的便利かつ大きな街であり、筆者が好きなアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台であるため、駅周辺はたくさんのアニメの装飾・おもてなしがあるため、沼津駅で是非降りてみましょう。
沼津市については以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第17番 沼津の海と富士山 東海道の宿場町 そしてアニメの聖地
休憩・買い物の後、17時41分に沼津駅を出発し、三島駅(みしまえき、静岡県三島市)を過ぎたあと、丹那トンネル(たんなトンネル)という全長8kmにもおよぶ長大トンネルを通ります。そして丹那トンネルを抜けた後、17:59分、熱海駅(あたみえき、静岡県熱海市)に到着します。
ここでJR東海の区間はここまででになります。
熱海~小田原 相模湾の景色を楽しもう
18時12分に熱海駅を出発します。普通・宇都宮行に乗車です。長かった静岡県の旅もここで終わり、ここからはいよいよ神奈川県になります。
ここからは、いよいよ関東地方に入ってゆます。そして、JR東日本のエリアに入ってゆきます。
しかし、まだまだ普通列車のみの区間は続きますので、根気よく乗ってゆきましょう。
また、この旅もいよいよ終盤であり、かなり疲れも溜まってくる頃になります。なるべく、右側を確保しましょう。
すると、相模湾(さがみわん)の海の雄大な景色が期待できます。
しかしこれは夏の期間のみで、冬の期間では、この時間帯ではかなり暗くなっているため、窓の外は基本真っ暗となり、そこは諦めるしかないでしょう。
やがて小田原駅(おだわらえき、神奈川県小田原市)に到着しますが、今回は降りずにそのまま通過します。しかし体力的にかなりキツい場合は、少し降りて休憩しても構いません。小田原駅はかなり大きな駅なので、駅周辺にはたくさんの飲食スポットがあります。
小田原駅に到着 あと少し
小田原駅まで来ると、いよいよ東京までラストスパートといった感じになります。
しかし、広大な相模原台地(さがみはらだいち)を約1時間以上かけて進んでいくため、景色はやや単調になりがちで、初心者にとってはやや退屈な区間になるかもしれません。
しかも冬の期間であれば、この時間帯にはもはや「夜」で真っ暗になっているため、景色を楽しむということはもはや期待できないといっていいでしょう。帰りの行程では、大磯駅(おおいそえき、神奈川県中郡大磯町)で降りて、日本初の海水浴場・大磯海水浴場に寄ってみるのもよいでしょう。
また、ここまで1日中ずっと列車に乗っているため、体力的にもかなり限界が近づいてくるでしょう。
体力がきつい場合は、1,260円払ってグリーン車に乗るという選択肢もあります。
ただし夜のこの時間帯は、通勤・帰宅時間に該当するため、多くの人がグリーン車に乗っていることも考えられますので、注意しましょう。
神奈川県の旅はやや長くなりますが、途中休憩するのにオススメの駅は、茅ヶ崎駅(ちがさきえき、神奈川県茅ケ崎市)または辻堂駅(つじどうえき、神奈川県藤沢市)です。
茅ヶ崎駅(ちがさきえき)の周辺はそこそこの都会であるため、周囲に飲食店がたくさんあります。また格安のラーメンチェーン店である「日高屋(ひだかや)」もあります。また、駅ではサザンオールスターズの名曲「希望の轍(わだち)」が、発車メロディーとして流れます。
辻堂駅(つじどうえき)には、テラスモール湘南(しょうなん)という大きなショッピングモールがあります。こちらは湘南地域最大のショッピングモールになります。
テラスモール湘南にはたくさんの飲食店や書店などもあり、休憩にはとても適しています。また辻堂駅北口には「快活CLUB」があり、さらに駅の南口には先述のラーメン店「日高屋」もあるため、辻堂駅はとても便利になります。
19時14分に、辻堂駅に到着して、テラスモール湘南などで休憩・買い物・小腹(こばら)満たしなどをします。
晩ごはんも、できればこのタイミングで済ませておきたいところです。それ以外は東京に着いてから夕食にするか、あるいはもうホテルに着いてからの夕食になります。
辻堂駅(神奈川県)を出ると、あとは東京駅
19時35分、辻堂駅を出発します。東海道線・普通・小金井(こがねい:栃木県にある、宇都宮駅のやや南にある駅です)行です。
晩ごはんを食べているときは、もう少し出発が遅くなってもかまいません。
東京まであと少しなので、なんとか頑張ってゆきしょう。
疲れたときは、目を少し閉じるだけでも、疲労は少し回復します。
例えば列車内では、スマホで今日1日のニュースをチェックしたりします。例えば、2024年11月のトレンドであれば「なぜ兵庫県知事は叩かれているのか?」「何が問題なのか?」などを自分で積極的に検索して、調べてゆきましょう。そうして「最近の世の中の動き」に取り残されないようにしていきましょう。
やがて戸塚駅・横浜駅(横浜市)・川崎駅(川崎市)・品川駅・新橋駅と過ぎて、窓の外はようやく大都会の景色になり、20時28分、ようやく東京駅に到着です。
遠路(えんろ)はるばる、お疲れ様でした!
東京に到着 しかしどこに泊まる?
東京に着いたところで、「どこに泊まるか」も重要です。
東京都心部のホテルは、立地的には確かに便利なのですが、青春18きっぷで移動している身にとっては、少々きつい高値であるといえます。やはり1万円以上の宿泊費は覚悟した方がいいです。
東京都心部は便利な立地であるがゆえに土地代が高いため、必然的に宿泊費も上がってしまうことなり、それはもう仕方ありません。
そして、青春18きっぷで移動している人にとっては、1万円以上する都心のホテルはかなり厳しい出費となります。
私の体感では、地方で7,000円レベルのホテルは、東京都心部では1万円レベルという値段感覚です。
もちろん、
「ここまで2,410円で旅費が浮いているんだから、ホテルぐらい良い所に泊まりたい!」
という方であれば、体をゆっくり休めるという意味でも、(都心部の)ホテルに泊まるという選択をするとよいでしょう。
もし東京都心部のホテル以外の選択肢であれば、
(1)ネカフェに泊まる
(2)カプセルホテルに泊まる
(3)そのまま千葉または多摩地区などへ移動して、そこのホテルに泊まる
などの選択肢があります。
(1)ネカフェは安さが最大の魅力ですが、東京都心部では地方よりも(上記のホテル同様に)値段がやや高めであり、何より「疲れが取れにくい」という短所もあります。しかし近年では快活CLUBのように完全鍵付個室・シャワー完備という所もありますし、「ネカフェでもぐっすり眠れるよ」という方であれば、ネカフェを選択してゆけばよいでしょう。
(2)カプセルホテルは、温泉(大浴場)もついていたりして、ゆっくりできるケースも多いです。値段はネカフェと同じか、やや高いくらいです。
ただし貴重品などの管理は(ロッカーにしっかり施錠するなど)しっかりやりましょう。
あと他人の「いびき」が気になる方は、「耳栓」などのトラベルグッズを、100均などで買い備えていけばいいでしょう。
(3)千葉県や多摩地区など、東京近郊のホテルを利用する
千葉県や多摩地区といった、東京近郊の地域まで引き続き「青春18きっぷ」で移動し、そこのホテルに泊まるという方法です。それは後述する通り、少し安くなるからです。
多摩地区(たまちく)とは、東京都八王子市(はちおうじし)・立川市(たちかわし)などといった、東京都西部にあたるエリアです。
東京駅から多摩地区へと素早く移動するには、「中央特快」または「通勤快速」といった、中央線快速でも特に速い列車がオススメです。
中央線快速は「オレンジ色」の列車になります。
千葉県へ素早く移動するには、「京葉線(けいようせん)」「総武線(そうぶせん)」「常磐線(じょうばんせん)」などの快速列車をうまく利用しましょう。
こうした「都心からやや離れた地域」まで来れば、宿泊代も多少安くなります。
既にここまで疲労がかなりたまっているため、東京駅からこうした地域まで移動するのが地味にきついですが、ホテルでぐっすり眠れることを考えると、多少は我慢する必要があります。
本日の長旅もラストスパートです。
夜が明けたら、朝改めて「青春18きっぷ2日目」という扱いで、東京都心部まで戻ってきます。
2日目以降はどうする? 青春18きっぷの使い道
冒頭に述べた通り、青春18きっぷは「5日間連続ルール」となりました。
「5日間連続ルール」になったことで、青春18きっぷの使い道はかなり限定的かつ、しかも頭を使わないと、フルに活用することは難しくなりました。
なので、2日目以上の青春18きっぷの使い道は、かなり考える必要が出てきます。
以下が、あくまでその例です。
(1)山手線を何周もグルグル回る。新宿・渋谷・原宿・池袋・秋葉原などで降りて、観光しまくる。地下鉄「東京メトロ」の「24時間券」を600円で購入して、うまく地下鉄を乗りこなせば、東京タワー・東京スカイツリー・浅草(あさくさ)などの東京名所めぐりも出来ます。
(2)千葉県や、房総半島一周の旅に出てみる。
(3)宇都宮(栃木県)・高崎(群馬県)まで行って、日帰りで東京のホテルに帰ってくる。日光(にっこう)などもオススメです。
(4)素直に大阪に引き返す。残りの3日分は、例えば琵琶湖一周・和歌山・紀伊半島・天橋立(あまのはしだて)など、関西地方の日帰り旅行などに使う。関西には、たくさんの日帰り出来る観光スポットがあります。
などの使い道があります。
あと、(大阪への)帰りの1日分は最低でも必ず残しておくように気をつけてくださいね!また、帰りの際には、途中で静岡・名古屋あたりで泊まって、2日(分)かけてゆっくり帰るという選択肢もあります。その時は、「行き」のときに気になった観光地・名所などに改めて寄ってみるのもいいでしょう。
上記のうち、房総半島の旅については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。
房総半島一周の旅1 東京を出発! 房総半島一周の旅へ(東京→葛西臨海公園)
また、栃木県の日光については、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
「鉄道唱歌」を覚えよう 歌とともにゆく、鉄道の旅へ
青春18きっぷの旅は、ここまで書いてきたようにとても長いです。
なので「鉄道唱歌(てつどうしょうか)」という、明治時代の歌を覚えて、歌とともに旅をすることがオススメです。
「♪汽笛一声 新橋を~(き~てきいっせい しんばしを~)」いう、あの曲です。
この歌は、今回の「青春18きっぷ」で主に通ってきた「東海道線」に沿って、各地の観光名所をたどりながら歌う曲になります。
なので「今は鉄道唱歌の○番の場所を走っているのかな~」などというふうに考えながら旅をするのも面白いです。
「鉄道唱歌」は明治時代の歌ではありますが、近年では多くの鉄道系YouTuberさんたちのBGMなどでも、現代風にアレンジされて使われています。
なので一度はどこかで鉄道唱歌のメロディーを聴いたことある人は多いと思います。
鉄道唱歌の基礎知識については、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。
鉄道唱歌 東海道編 第1番 新橋を出発!東海道線の鉄道の旅へ
ただ、今回のような「大阪→東京」では、歌詞の内容と行程が逆にはなってしまいますが、それでも楽しいと思います。
最後に:よき青春18きっぷでの旅行を!
以上、今回の記事が何らかのお役に立てれば、また皆さんが青春18きっぷの旅に挑戦されるきっかけになれば幸いです。
今回はここまでです!
お疲れ様でした!
【注意】
この記事は、「旅行初心者に教える」ことを目的地として書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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