鉄道唱歌 北海道編 南の巻第20番 小樽に到着!

まずは原文から!

土地(とち)の話を耳に聞き 
かはる景色を目に見つゝ 
慰(なぐさ)む程に呼ぶ聲(こえ)を 
聞けば小樽(おたる)か早こゝは

もう少し読みやすく!

土地(とち)の話を耳に聞き 
変わる景色を目に見つつ
慰(なぐさ)む程に呼ぶ声を 
聞けば小樽(おたる)か早ここは

さあ、歌ってみよう!

♪とーちのはなしを みみにききー
♪かーわるけしきを めにみつつー
♪なぐさむほーどに よぶこえをー
♪きーけばおたるか はやここはー

(函館本線)
函館駅→桔梗駅→七飯駅→新函館北斗駅→大沼公園駅→駒ヶ岳駅→森駅→八雲駅→国縫駅→長万部駅→黒松内駅→比羅夫駅→倶知安駅→然別駅→余市駅→蘭島駅→塩谷駅→小樽駅

※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ掲載

まず、歌詞の意訳としては、以下のようになるでしょうか。

これまでの列車旅で様々な土地の人達の話を聞き、
窓の外に移り変わる様々な景色を見てきた。
嬉しさを伝える駅のホームの声を聞くと、
早くもここは小樽に着いたようだ。

鉄道で旅をしていると、様々な土地の言葉に出会うこともあるでしょう。地元の人と話したり、駅員さんと会話したり、観光案内所の方と会話したり、ホテルの方と会話したり、様々な人と会話する機会があります。

土地や地方によって方言も違うため、地方によって独特の言葉の訛りがあったり、ネットには決して載らないような地元ならではの話や情報を得られたりします。その土地ごとに、その土地に来た喜びがあるものです。
歌詞にある「土地の話を耳に聞き」というのは、こうした喜びを表しているのではないかと思います。

また、鉄道に乗っていると、時間が経つごとに窓の景色次々に変化します。
最初は高層ビルだらけの市街地を出発しても、徐々に閑静な住宅地の景色になり、そして大きな川(橋)を渡るとすぐに田んぼや畑の景色になり、徐々に険しい山岳地帯に入り、野原や林や峡谷、美しい川などに沿って走るようになります。
時たま、特徴的な富士山そっくりの山(郷土富士など)が登場したり、美しい川の景色になったり、歴史的な建造物が窓の外に現れたりします。たまに、線路そばにシカが出てくることもあります。
このように、窓の外の景色は次々に移り変わっていくのです

鉄道系YouTuberスーツさんの言葉によれば、彼は1日10時間以上列車に乗っていることも珍しくなく、車窓で気になった景色を見て「あの山は何という山だろう?」「あの川は何という川だろう?」と気になっては、Google Mapなどで調べたりされるようです。

参考:スーツさんの著書「神と呼ばれた鉄道YouTuber スーツの選んだ鉄道百景
https://www.amazon.co.jp/%E7%A5%9E%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%81%9F%E9%89%84%E9%81%93YouTuber%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84%E3%81%AE%E9%81%B8%E3%82%93%E3%81%A0%E9%89%84%E9%81%93%E7%99%BE%E6%99%AF-%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84/dp/4837613950

私も、スーツさんと同じように車窓に出てきた象徴的な山や川、建造物などの名前はすぐにGoogle Mapで調べるようにしています。それによって、窓の外の景色に詳しくなるのです。ついでに、その土地の歴史や農業、産業、経済、市政などについて調べたりすると夢中になって止まりません。気がついたら、あっと言う間に目的地に着きます。

こうすれば、青春18きっぷ北海道&東日本パス等での普通列車の旅は、決して飽きることを知りません。スマホに夢中になっている間に、車内では充実した時間を過ごすことができます。

話が長くなりましたが、このように変わりゆく窓の景色を眺めることはそれ自体が楽しみであり、夢中になれるものです。
歌詞にある「変わる景色を目に見つつ」というのは、こうした喜びを表すのでしょう。

次に、「慰むほどに呼ぶ声を」というのは、現代の我々にとっては少し難しい表現になりますが、「慰める」という言葉には、「嬉しくさせる」「憂さを晴らす」といった意味もあります。

つまり、「慰む程に呼ぶ声を」の「声」というのは、現代の例でいうと車内や駅のホームに鳴り響く「間もなく、~駅に到着します」というようなアナウンスのようなものですかね。

また、鉄道唱歌ではよく「駅夫(えきふ)の声」というフレーズが出てきますが、当時は駅員さんの、例えば

「小樽に到着しました!」
「京都に到着しました!」
「水戸に到着しました!」
「米原に到着しました!」

というような勇ましい声を上げてくれ、駅に到着した喜びが感じられていたのかもしれません。

京都、水戸、米原は私が知る限りの鉄道唱歌「駅夫の声」がらみの駅です。

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私は列車で旅をするとき、よくこれら歌詞のフレーズを頭の中で流しています。

最後の「小樽」というフレーズを他の3文字の駅に変えて替え歌を作れば、色んな駅に応用できできます。

例えば、東京から東海道線で熱海に向かってるとき、熱海駅に着いたら

「♪き~けば熱海か早ここは!」

などという風に頭の中でこの曲を流して、熱海駅に着いた喜びを感じるようにしています。
(熱海駅は、鉄道唱歌には登場しませんからね。これについての詳しくは、以下の「東海道編」にて解説。)

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なお、私は発達障害(ADHD、アスペルガー症候群など)の気質があるのですが、頭の中でメロディを流すのはアスペルガー症候群あるあるらしいのですが本当なんですかね(^_^;)

これにて、小樽へ到着となります。

小樽駅(北海道小樽市)
小樽駅(北海道小樽市)

次は、小樽市の解説です!
次回から「北の巻」に入ります。

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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