道東の旅1 石北本線・旭川→上川

今回からは、北海道・道東の旅について書いてゆきます!

道東の旅へ!石北本線・釧網本線などを駆使し、釧路・根室へ

今回の旅では、まずは旭川駅(あさひかわえき、北海道旭川市)を出発し、新旭川駅(しんあさひかわえき、北海道旭川市)からはるか東・オホーツク海側網走駅(あばしりえき、北海道網走市)までは石北本線(せきほくほんせん)に沿ってゆきます。

網走駅からは釧網本線(せんもうほんせん)に乗って南の釧路(くしろ)方面へ向かい、さらに根室本線(花咲線)に乗って根室・納沙布岬(のさっぷみさき)へと向かいます。

帰りは根室本線を西へ進み、帯広駅(おびひろえき、北海道帯広市)を経由して、新得駅(しんとくえき、北海道上川郡新得町)からは石勝線(せきしょうせん)で千歳(ちとせ)方面へ戻り、一応札幌(さっぽろ)をゴールということにします(なる予定です)。

盛りだくさんの内容で全16回に分けて書く予定となるので、ぜひ最後までお読みください!

北海道東部へと向かう、石北本線

スタートは先述の通り、旭川駅(あさひかわえき、北海道旭川市)です。

旭川駅(北海道旭川市)
旭川駅(北海道旭川市)

発車する前に、必ず旭川駅の駅周辺のコンビニ等で食事(昼食・夕食・お菓子・お水・電池など)を買っておきましょう
今回の列車旅では、コンビニもほとんどないような地域を走ることが大半となり、もし買い忘れると長時間食べられないという状況が発生するという危険性があります。
なので、出発前のコンビニで必ず買っておく必要があります。

「青春18きっぷ」や「北海道&東日本ハパス」などを利用した普通列車メインでの旅の場合、上川駅(かみかわえき)での乗り換えを考えると旭川駅09:16発の上川行に乗るのがメジャーとなるでしょう。そのため、前日は旭川駅周辺のホテルなどで前泊し、朝の08:30頃までにはホテルをチェックアウトし、08:50頃までにはコンビニで買い物を済ませ、09:00頃までには改札を通って列車に乗るスタンバイをする、という流れがベストです。もし乗り遅れたら大変なことになるので(次は14:40発の特別快速きたみ・北見行まで列車が無い)、余裕を持って行動したいものですね。

(※時刻は2024年のダイヤに準拠したものです。)

旭川駅を出ると、しばらく市街地を進み、新旭川駅(しんあさひかわえき)からは石北本線(せきほくほんせん)に入ります。

石北本線(せきほくほんせん)は、旭川駅より少し北の新旭川駅をスタートし、東へ東へと進み、オホーツク海側網走駅(あばしりえき、北海道網走市)へと向かって伸びる線路です。

石北本線とは、「石狩国」と「北見国」を結ぶという意味の路線きなります。

石狩国(いしかりのくに)
北見国(きたみのくに)

石狩国(いしかりのくに)とは、現在の小樽市・札幌市~旭川市あたりを含む、広大なエリアです。関東平野に次ぐ日本第2位の平野である石狩平野と、その平野を流れる長大な川である石狩川があります。
北見国(きたみのくに)とは、北海道の北東部を中心とする、オホーツク海沿いのエリアです。北見市(きたみし)や網走市(あばしりし)がメインの地域になります。

とは、奈良時代の律令制におけるエリア分けのことですが、北海道で「国」というエリア分けが出来たのは後述の通り、明治時代からになります。

北海道は江戸時代までは「蝦夷地」と呼ばれており、まだ日本の一部ではありませんでした。しかし明治時代になってから蝦夷地は「北海道」に改められ、正式に日本の一部として組み込まれたという歴史があります。江戸時代までの日本はまだ「都道府県」という概念はなく、「国」「藩」といった枠組みでエリア分けされていました。それを見倣う(みならう)形で、新しく日本の一部となった北海道にも「国」というエリア分けが追加されたのです。その一例が、上述の「石狩国」「北見国」となります。

また石北本線は、明治時代に網走監獄(あばしりかんごく)の囚人(しゅうじん)たちの手によって造られたという、負の歴史を持った路線でもあります
この事については、後にさらに詳しく解説してゆきます。

新旭川駅から、上川方面へ

新旭川駅で、以前当サイトでも解説した宗谷本線(そうやほんせん)と分かれた後、当麻(とうま)・伊香牛(いかうし)・愛別・(あいべつ)・安足間(あんたろま)といった地域・駅を過ぎてゆき、上川(かみかわ)方面へと向かってゆきます。

愛別駅(北海道上川郡愛別町)
安足間駅(北海道上川郡愛別町)

やがて上川駅(かみかわえき、北海道上川郡上川町)に着きます。

上川駅(かみかわえき、北海道上川郡上川町)

旭川駅を09:16発の上川行の普通列車で出た場合、上川駅には10:16の到着になります。そして上川駅では11:18分(遠軽行)の発車まで、約1時間ほどの待ち時間があります。
この貴重な時間を有効利用しなければなりません。

(※上記は2024年のダイヤに準拠したものです。)

上川駅では、近くに貴重なセイコーマート(=北海道ならではのコンビニ店)があります。
冒頭にも述べた通り、ここから先の道ではコンビニがほぼ無いような山岳地帯を通っていくため、旭川駅で朝寝坊などをしてコンビニで買い忘れた場合でも、まだ上川駅のコンビニで買うチャンスが残っています
でないと、ここからはるか先の遠軽(えんがる)・北見(きたみ)まで我慢しないといけない場合があります。

北海道の鉄道旅行では、出発駅のコンビニで食べ物をひとたび買い忘れると、その後列車内で長時間何も食べられないという事態が発生することがあります。それを少しでも防ぐためにも、出発駅(今回の場合は旭川駅)周辺のコンビニで、それを逃したときは今回のように上川駅の約1時間の乗り換え待ち時間を利用して、コンビニで昼食や間食などを買っておきたいものです。そのため、停車駅の近辺にコンビニ等があるかどうか、事前に調べておくことも重要になります。

夏は猛暑、冬は極寒・・・厳しい気候の、上川盆地

上川(かみかわ)という地名は、旭川の中心とする上川総合振興局(かみかわそうごうしんこうきょく)の名前にもなっています。
また、旭川市を中心として広がる広大な盆地のことを、上川盆地(かみかわぼんち)といいます。

上川盆地は、冬は非常に寒冷で、たとえば旭川市であれば1902年に記録した-41度の最低気温日本記録を持っています。
もちろん基本的にはそこまで寒くはなりませんが、それでもやはり冬は-10度~-20度くらいは覚悟しておいた方がいいです。
そしてここまでの低温になると、もはや寒いというよりもむしろ「痛い」というレベルとなり、真っ白で極寒な外に出るのですらもなかなか憚(はばか)られます。

ただし、北海道の建物は基本的に「寒冷地仕様」なので、建物の中はとてもポカポカで暖かく、眠たくなることすらあります。
北海道の建物は壁が分厚く、二重ガラスにもなっており、断熱性に優れています。つまり、中の暖気が外に逃げにくく、また外の寒気が中に入ってきづらい構造となっているわけです。これによって、冬でも室内がある程度の暖かさが保たれる仕組みになっています。
なので、北海道では冬は暖房をいれなくても、部屋はデフォルトでもそこそこ暖かったりするのです。

北海道出身の方も、北海道に住んでいたときは風邪はひかなかったのに、東京に住んでから初めて風邪を引いた方もいるといいます。北海道民の方曰く、「東京の方が寒い」そうです。

北海道民は「冬は半袖でアイスクリームを食べている」という逸話もあったりします。

それとは対照的に、東京の建物は基本的に壁が薄く、断熱性が弱いため、部屋の中の暖気が外に逃げてゆき、逆に外の寒気が部屋の中に入ってきやすく、どれだけ暖房を入れてもなかなか部屋の中は暖まりません。空気が乾燥するとさらに体感温度が下がってしまうため、加湿器などで湿度を上げる(わざとムシムシさせる)工夫の必要も出てきます。
なので東京で寒い冬を過ごすと、本当に沖縄や鹿児島などの暖かい地域へ短期移住したくなる気分にもなります(しかし、鹿児島も冬は意外と寒い)。
それに加え東京は土地そのものが高いため、基本的に家賃が高いです。月7万~8万円ならば、むしろ安い部類といえるでしょう。
そのため、上記のように壁を分厚くして断熱性能まで上げて・・・とやっているとその分コストもかかり、さらに家賃の上昇となって跳ね返ってくるため、東京の建物はコスト削減のために比較的簡素な造りとなっているのでしょう。

ちなみに余談ですが、私(筆者)が昔住んでいた東京の家賃7万円の部屋は、結構狭くて荷物・家具だけでも部屋のスペースをあっという間に占領しまい、また6月には早くもゴキ●リが発生し、夏は蒸し暑く(油断するとすぐに)カビだらけになり、冬は極寒で暖房の威力を最強にしてもなかなか全然暖まりませんでした。
この部屋は地方だと家賃3万円台のクオリティーだったわけですが、それでも新宿・渋谷・原宿・池袋にとても近い便利な立地だったことと、しかも駅や商店街にもすぐ近いという便利すぎる場所だったこともあり、文句は言えませんでした。
というか1日の大半を電車・ワーキングスペース・ネカフェなどで過ごしていたため、ほとんど家にいませんでした。そしてそれらの利用料金もかかるため、東京暮らしはなかなかお金がたまりません。
東京で普通レベルの部屋に住もう思ったら、最低でも家賃10万円以上のところに住まなければなりません。
しかし大都会である東京は何でも存在し、様々な刺激で溢れているため、お金はかかるけど自分を成長させたい、どんどん色んなことに挑戦していきたい、という方にとってはこの上ない場所・街です(ただし本当に色んな人がいるため、人に騙されないことも重要です)。また、東京は有名人に会える・会いやすいというメリットもあります。
あなたは、東京暮らしと地方暮らし、どっちが合うと思うでしょうか。

話を元に戻します。

話を戻しますが、夏の上川盆地(かみかわぼんち)は、盆地であるがゆえにとても暑くなります。旭川の夏はめちゃめちゃ暑く、35度くらいまでは気温が普通に上昇します。「旭川は(北海道だし)夏も涼しいだろう」というイメージを持つ方も多いと思いますが(私も最初はそう思っていました)、私が最初に旭川に行った時はとても予想に反した暑さだったことを覚えています。
冬との寒暖差は約50度ほどにもなり、住むにはかなり厳しい気候の地域だといえます。

上川駅を出て、白滝方面へ

上川駅を出ると、次の白滝駅(しらたきえき)までは、なんと約40分ほど止まりません。
ここからは、本格的に長い長い石北本線の旅になります。

今回はここまでで、次回また改めて解説します。

では、また次回お会いしましょう。

【注意】
この記事は、「旅行初心者に教える」ことを目的地として書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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