鉄道唱歌 北海道編 北の巻第17番 千歳、恵庭、樽前の名所

鉄道唱歌 北海道編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
早来・千歳・恵庭・樽前の地理などを、初心者の方にもやさしく解説してゆきます!

↓まずは原文から!

早來はやきたおりてみぎけば
がんかもおほき千歳ちとせぬま
惠庭えにわ樽前たるまえ支笏湖しこつこ
みなその附近ふきん名所めいしょなり

さらに読みやすく!

早来はやきたおりて みぎけば
がんかもおおき 千歳ちとせぬま
恵庭えにわ樽前たるまえ 支笏湖しこつこ
みなその付近ふきんの 名所めいしょなり

さあ、歌ってみよう!

♪はやきたおーりて みぎゆけばー
♪がんかもおおきー ちとせぬまー
♪えーにわたるまえ しこつこもー
♪みなそのふきんの めいしょなり
(室蘭本線)
岩見沢駅→栗山駅→由仁駅→追分駅→早来駅→沼ノ端駅→苫小牧駅→白老駅→登別駅→幌別駅→東室蘭駅→輪西駅→室蘭駅

※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ表示

夕張方面から、追分・千歳方面へ

夕張方面から石勝線を経由して元の駅(追分駅)に戻り、再び室蘭本線を南へ進むと、

  • 早来駅はやきたえき(北海道勇払郡安平町早来大町)

に着き、ここを降りて千歳沼千歳湖に向かうという流れになります。

千歳沼(千歳湖)までの距離は、意外と遠い

しかし、早来駅から千歳沼までの距離は約10kmほどあるとめ、車がないと自力では厳しい距離です。
現在は千歳線(1926年開通)がありますので、南千歳駅(1980年開業)から向かった方が便利だと思われます。

ただ、それでも駅から約2kmほどの距離があるため、行くなら春~夏でしょうね。
雪道が厳しい冬や、北海道とはいえそこそこ暑くなる真夏日は避けましょう。

千歳線とは?

千歳線ちとせせんは元々鉄道唱歌の時代には無かった路線でした。
しかし、千歳線が開通したことで苫小牧~札幌間のショートカット(短絡)路線となり、便利となりました。

千歳線は現在、JR北海道でも特に利用者数の多い路線となっています。

千歳市のカルデラ湖・支笏湖

千歳湖ちとせこの水は、支笏湖しこつこの水が地下に潜り、そこから地上に湧き出たものです。

支笏湖しこつこは、千歳市ちとせしの西約20kmの位置にあるカルデラ湖です。
カルデラとは、超簡単にいえば火山が凹んで、まるで大きな入れ物(鍋)のようになった形です。
カルデラ」は、スペイン語で「なべ」という意味です。
つまり「巨大な鍋」のような形をした山であり、これは火山が噴火して中が空洞になることから、このような形になります。

厳密には、直径2kmほどの巨大な噴火口をカルデラといいます。
つまり、カルデラとは「噴火口の巨大バージョン」だというふうに理解すればいいでしょう。

そのカルデラの中に、水が溜まったものがいわゆる「カルデラ湖」というわけです。

カルデラが出来るプロセス

カルデラは、主に以下のようなプロセスでできます。

(1)火山が噴火して、次々に中身が外に放出される。
(2)火山の中身が、巨大な空洞(からっぽ)になる。
(3)中身が大きな空洞(からっぽ)になったため、陥没して巨大な凹みができてしまう→カルデラができる。
(4)その凹んだ部分に、水が溜まるとカルデラ湖になる。

他にカルデラで有名な山

こうしたカルデラで他に有名なのは、熊本県の阿蘇山あそさんなどがあります。

また、カルデラ湖として有名なのものには、

  • 北海道の屈斜路湖くっしゃろこ
  • 北海道の洞爺湖とうやこ
  • 青森県の十和田湖とわだこ

などがあります。

日本最北の「凍らない湖」

支笏湖は、水の温度が高いため、日本最北端の凍らない湖とも言われています。

北海道の湖はみな「真冬に凍ってしまう」というイメージがありますから、凍らないというのはすごいですよね。

歌詞にある「雁鴨」とは

雁鴨がんかもとは、鉄道唱歌には比較的よく登場する、カモメ科の鳥の名前です。
鉄道唱歌では、「かり」「かりがね」と詠まれることもあります。

例:東海道編 第43番

堅田かたたにおつるかりがねの・・・

なお、堅田かたたとは、滋賀県大津市にある、琵琶湖の西にある地名です。
詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください

【唐崎】鉄道唱歌 東海道編を、わかりやすく解説!
鉄道唱歌 東海道編の歌詞(近江八景・堅田の落雁、三井の晩鐘、唐崎の夜雨)について、わかりやすく解説してゆきます!

恵庭岳とは

恵庭岳えにわだけ(標高1,320m)は、支笏湖のすぐ北西の位置にある、山容が美しい山です。
山であると同時に、カルデラの壁の一部(突出した部分)といっていいでしょうか。

支笏湖は約4万年前に巨大な噴火が起こったそうです。
その勢いよく噴火で飛び出して、大きく高く積もった部分が、恵庭岳というイメージでしょう。

樽前山とは

樽前山たるまえさん(標高1,041m)は、支笏湖のすぐ南東にある山です。

こちらも、支笏湖のカルデラの一部といっていいでしょう。

今や北海道の「空の玄関口」千歳市

北海道千歳市ちとせしは、新千歳空港を擁する「北海道の空の玄関口」です。
特に、東京~新千歳空港の空の便は、国内でも最も重要な航空路線といってもいいでしょう。

新千歳空港からは「快速エアポート」などの列車が札幌方面へ多数運行されているため、札幌方面へのアクセスは非常に便利なものとなっています。

千歳駅(北海道千歳市)

千歳駅(北海道千歳市)

千歳駅(北海道千歳市)

千歳駅(北海道千歳市)

鉄道は、所要時間4時間を超えると飛行機に勝てないと言われ、これはしばしば「4時間の壁」と言われます。

【新幹線VS飛行機】
東京→名古屋(1時間半)新幹線の圧勝
東京→大阪(2時間半)新幹線の勝ち
東京→広島(4時間)飛行機やや優勢
東京→福岡(5時間半)飛行機の圧勝
東京→仙台(2時間半)新幹線の勝ち
東京→札幌(7~8時間※)飛行機の圧勝

※東京→新函館北斗が新幹線で約4時間、新函館北斗→札幌が特急で約3時間半と仮定して計算。

このように、東京→札幌の移動は現状では飛行機が圧倒的有利となっています。
そのため、この札幌への玄関口となる新千歳空港が、いかに日本国内の重要航空路線であるかがわかるでしょう。

「自衛隊の街」千歳市

また、千歳市には陸上自衛隊駐屯地や、航空自衛隊の基地が存在するため、北海道の防衛の要となっています。

多くの自衛隊関係者の方々が暮らす千歳

千歳市の人口は約10万人ですが、

  • 自衛隊の隊員数は、およそ8,700人
  • その家族退役者までをも含めると、人口の約25パーセント近くが自衛隊関係者

となるため、自衛隊の存在は千歳市経済に大きな関係があるようです。

北海道の防衛の要・千歳の自衛隊

北海道は、沖縄や九州と同じように日本の端にある土地となります。そのため、諸外国からの侵略や侵攻に常に備えなければなりません。

それは明治時代の「開拓」や「屯田兵」、旭川における師団の話からも明らかです。

千歳市は現代における、こうした北海道の防衛の要というわけです。

また、基地駐屯地がそこにあるということは、若い隊員の方も千歳市内に居住することになります。
そのため、千歳市は若年層の割合も比較的高いとのことです。

なお「駐屯地ちゅうとんち」とは、移動可能な基地のことです。
主に、陸の上を移動可能な陸上自衛隊に対して用いられます。

一方、港や滑走路を動かせない海上自衛隊や航空自衛隊には「駐屯地」という言葉は用いられず、「基地」という名称になります。

「千歳」の名前の由来 それはツルにあり?

千歳ちとせ」という用語には元々「千年間」という意味があります。まそこから転じて、「非常に長い年月」という意味合いで用いられます。

日本は、

  • 長い歳月に及ぶ歴史
  • 伝統文化

を重んじる国です。
そのため、こうした「千歳」というワードは、全国各地で好まれます。

そのため、「千歳」という地名は全国各地に存在したりします。

私が知ってる限りでは、

  • 千葉県南房総市の「千歳駅」
  • 神奈川県・湯河原町の「千歳川」

があります。

千歳川

千歳川(北海道千歳市)

千歳川(北海道千歳市)

北海道千歳市の地名は、市内を流れる

  • 千歳川

に由来するものと思われます。

この川は、元々

  • シコツペッ(大きく窪んだ(凹んだ)川)」

と呼ばれていたようです。
ペッ(別)」とは、アイヌ語で「」という意味です。

そのため、元々千歳川は

  • 支笏川しこつがわ

という名前でした。

しかし、

「シコツ」は「死骨」

とも書けます。
縁起がよろしくない、ということで、

支笏川には、かつて(ツル)が多く生息していた

ことから、この後説明する理由で「千歳川」に変わりました。

「鶴は千年、亀は万年」

冬の千歳川(北海道千歳市)

冬の千歳川(北海道千歳市)

鶴は千年、亀は万年

ということわざがあります。

これは、ツルとカメは非常に寿命が長いことのたとえです。
しかし、鶴の寿命はせいぜい30年、カメの寿命はせいぜい60年ですから、実際にはそこまで長生きしません。

ただし、この体の大きさ・スケールの動物の寿命はせいぜい1~5年くらいであり10年以上生きることは稀です。
そのため、鶴と亀はこの規模の大きさの動物の中では実際にかなり長寿の生き物といえるでしょう。
動物の寿命は、体が大きいほど長くなるので、ゾウの寿命は70年です。
カメもそれに近いほどの寿命があるので、カメはやはり寿命の長い生き物といえます。

また、大昔の日本人は30歳まで生きれば長生きでしたから、それと同じくらい長く生きるツルは、やはり長寿で縁起のいい鳥とされてきたことでしょう。

長寿の象徴・ツル

話がだいぶ逸れましたが、ツルは上記の

鶴は千年、亀は万年

のことわざのように、非常に長寿な鳥なので、縁起がよかったわけです。

千歳川にツルが多く生息していたことから、

鶴→千年→千歳

となったわけですね。

これが千歳川の由来であり、また千歳市の名前の由来であるわけです。

千歳市の歴史に、少しでも感心を持ってもらえれば幸いです。

千歳市にある、「ラブライブ!サンシャイン!!」の聖地

以下雑談。個人的な趣味の話なので、どうかお付き合いください。

私は「ラブライブ!サンシャイン!!」というアニメの大ファンなのですが、その声優ユニットAqours(アクア)のメンバーの一人である鈴木愛菜すずきあいなさんが、ここ北海道千歳市出身なのです。そのため、アニメの「聖地巡礼」が、ここ千歳市でも行われています。

千歳市にある「太陽の恵み」は鈴木愛菜さんの実家のお店として知られており、店内が「ラブライブ!サンシャイン!!」の装飾に彩られていて、北海道千歳市にいながら沼津ぬまづ(静岡県沼津市。アニメの主要舞台となった場所)に来たような感覚を味わえます。
私が行ったときはお店の方もとても優しくて、美味しかったし最高でした

札幌近郊にやってこられた方でアニメの聖地巡礼をされたい方は、是非ここへ来られることをお勧めします。

千歳の観光を終え、苫小牧方面へ

千歳市での観光を終えると、千歳線を南下して、苫小牧方面へ向かいます(※)。

※鉄道唱歌では、早来駅から室蘭本線を南下して苫小牧方面へ。

北海道の鉄道唱歌の旅も、いよいよ終盤になります。

次は、沼ノ端ぬまのはたに止まります!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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