鉄道唱歌 山陽・九州編 第20番 宮島口からは、船にのり、宮島へ

まずは原文から!

汽笛(きてき)ならして客を待つ
汽船(きせん)に乘(の)れば十五分(じゅうごふん) 
早くもこゝ(ここ)ぞ市杵島 (いちきしま)
姫(ひめ)のまします宮(みや)どころ

さらに読みやすく!

汽笛(きてき)ならして客を待つ
汽船(きせん)に乗れば十五分(じゅうごふん) 
早くもここぞ市杵島 (いちきしま)
姫(ひめ)のまします宮(みや)どころ

さあ、歌ってみよう!

♪きーてきならして きゃくをまつ
♪きせんにのればー じゅうごふん
♪はやくもこーこぞ いちきしまー
♪ひーめのまします みやどころー

(山陽本線)
神戸駅→兵庫駅→鷹取駅→須磨駅→舞子駅→明石駅→加古川駅→姫路駅→相生駅(旧・那波駅)→岡山駅→倉敷駅→福山駅→尾道駅→糸崎駅→三原駅→海田市駅→広島駅→西広島駅(旧・己斐駅)→五日市駅→宮島口駅→岩国駅→柳井駅→徳山駅→防府駅(旧・三田尻駅)

※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ表記
※鉄道唱歌のできた当時(1900年)は、防府駅(旧・三田尻駅)から先は開通していなかったため、徳山港から船で門司(九州)へ

宮島口駅からは、フェリーで宮島へ

宮島口駅(みやじまぐちえき)からは、(フェリー)に乗って宮島へ向かうことになります。
この区間は、青春18きっぷでも乗ることができます。

宮島へ向かう船より(広島県廿日市市)

日本三景・宮島

宮島は、日本三景の1つに数えられます。
日本三景とは、広島県の宮島の他に、宮城県の松島(まつしま)や京都府の天橋立(あまのはしだて)のことをいいます。

松島については、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。

鉄道唱歌 奥州・磐城編 「松島船あそび」 松島の海を周遊!

天橋立については、以下の記事でもわかりやすく解説していますので、ご覧ください。

山陰鉄道唱歌 第7番 宮津湾をめぐり、日本三景・天橋立へ 

平清盛によって発展した、宮島の航路

宮島はかつてから海上の交通の要所として栄えました。
つまり、まだ鉄道も航空機も無かった時代は、舟で人を乗せたり荷物を運んだりするのがメインだったため、その人々や荷物が乗り降りするために、宮島をはじめとする瀬戸内海(せとないかい)の航路は重要だったのです。

特に、平清盛(きよもり)が西日本を支配していた時代には、日宋貿易(にっそうぼうえき)のために必要な荷物を舟に載せて運ぶために大きく貢献した港・海路でもあります。
日宋貿易は、(そう)という当時の中国の王朝との貿易であり、当時の平清盛政権に大きな利益をもたらしました。
しかし、このときの平氏のあまりにもの繁栄ぶりに、「平氏にあらずんば人にあらず」というほどまでに平氏がおごりたかぶっていたことから、全国の源氏が打倒の兵を挙げたのです。

宮島に到着 市杵島姫命が祀られる島

宮島桟橋に到着!(広島県廿日市市)

そして宮島には、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、つまり弁天様(べんてんさま)という、海上の交通安全や商売繁盛のための神様が祀られています。
それが厳島神社(いつくしまじんじゃ)ということになります。

市杵島姫命は日本独自の神道(しんとう)の神様であり、弁天様つまり弁財天(べんざいてん)は仏教の神様であります。
しかし、どちらも海上の交通安全を守る神様であることや、しかも両方とも女性の神様であることから、どちらも同じ神様であるとして崇められてきました。
これを同一視(どういつし)といい、神道の神様と仏教の神様を同一視することを「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」といいます。

こうした厳島神社(いつくしまじんじゃ)を祀るための神様というのは、神奈川県藤沢市(ふじさわし)の江ノ島神社(えのしまじんじゃ)や、愛知県蒲郡市(がまごおりし)の竹島神社(たけしまじんじゃ)、また静岡県沼津市(ぬまづし)の淡島神社(あわしまじんじゃ)などがあります。

全国各地にある「厳島神社」のトップ・宮島

厳島神社は、上記以外にも全国どこの沼・湖・海の沿いにも存在します。
しかし、全国各地に多く存在する厳島神社のうち、一番格式の高い総本社は、ここ広島県・宮島厳島神社になります。

ちなみに、こうした弁天様を祀る厳島神社によくある都市伝説があります。
もうこれまで何度も紹介してきたのでおわかりだと思いますが、それは「宮島にカップルで行くと別れる」というものです。

その理由として真っ先にいわれるのは、
弁天さまは女性の神様なので、カップルでいくと嫉妬して別れさせられる
というものです。

しかしながら、こうした場所にカップルで行くと別れる実際の理由というものは、
「順番待ちが長くて話のネタがなくなって彼氏(彼女)の話が面白くないから幻滅して別れた
「他のカップルと比べて自分の彼氏(彼女)よりも他の彼氏(彼女)のがイケメン(可愛い)だったので、幻滅して別れた」
単純に別れた理由を宮島デートのせいにしたいから
など、そういった類のものだったりします。

一番目の理由は、やはり会話スキル、つまり「雑談力」を身につけなければなりません。しかし、片方の知識が豊富でも、もう片方に知識が足りていなければ、相手の会話が理解できないため「つまらない。別れる」となってしまうでしょう。

二番目の理由は、常に他者と比較したり、他人からの評価ばかり気にしていたり、実は自分たちに自信がないことからおこります。自信をもつためには、他人軸ではなく自分軸でいかなければなりません。
「周りに羨ましがられたいから付き合った」では、なかなかうまく行かずに性格や価値観の不一致などで別れる原因として成立しえるでしょう。

最後の理由は、いわゆる「確証バイアス」という原理です。つまり、後付け・こじつけというやつです。

また宮島は、島自体が神聖なものであり、島民が亡くなっても遺体などを埋葬してはいけないとされています。
そのため、島民の墓は全部本土側にあるといいます。

次回からは、本格的な宮島観光となります!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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