「トランプ関税」とは?何が問題なのか?わかりやすく解説!

今、とにかくニュースを騒がせている「トランプ関税」。なんとなくヤバいニュースなのかな?という感じがしているとは思いますが、では具体的に何がヤバいのか?について、わかりやすく解説してゆきます!

「トランプ関税」とは

トランプ関税(かんぜい)」とは、アメリカのドナルド・トランプ大統領が行った、アメリカへの輸入品に対して、これまでよりも高い関税をかけるという施策です。

トランプ大統領による施策なので、「トランプ関税」というわけです。

そもそも「関税」とは?

まず、そもそも関税って何や?っていう話ですよね。

関税(かんぜい)とは、外国からモノを輸入するときにかかる税金のことです。

つまり、輸入品の値段は、

モノ本体の値段+関税がプラスされた値段
となるわけです。
つまり、外国からの輸入品は、本来の値段に関税の分がプラスされているため少し高くなるというわけです。

なぜ関税をかけるのか?

では、なぜ関税をかける必要があるのかというと、それは

自国の産業を守るため
になります。
もっというと、
安い輸入品に、自国の産業・商品が潰されてしまう(負けてしまう)のを防ぐため
になります。
つまり、自国の製品(自動車や農産物など)が、安い輸入品に負けて潰されてしまわないよう、自国の製品や企業を守るため、あえて輸入品の値段を高くすることが、関税の役割・目的というわけです。

「関税」そのものは問題ではない

もちろんこの「関税」自体は、アメリカや日本を含め、世界中どこの国も普通にやっていることです。
つまり、「常識の範囲内」での関税であれば、通常の防衛行為であるため、特に問題になることもなければ、批判を受けることもないわけです。
しかし、関税が「高すぎる」と、世界を巻き込んだ問題に発展してしまうというわけです。
※補足
ちなみに関税は、より正確にいうと、輸入を行う業者によって、輸入のときに「税関(ぜいかん)」と呼ばれる組織に対して納められます。
そのため、我々が直接「関税」を納めているわけではありません。
しかし、輸入業者としては「関税」を納めた分を、消費者から回収しなければなりません(でないと、業者が損をして赤字になる)。
その「関税」の分は、消費者の「値上げ」という形で、跳ね返ってくる(反映される)というわけです。

明治時代の日本には、「関税自主権」が無かった

ここで「関税」について例を挙げると、幕末の1858年の「日米修好通商条約」は、日本側にいわゆる「関税自主権」が無かった不平等条約だったことは、社会科の授業で習って、ご存知のことと思います。

これは、

「日本がアメリカから輸入してくる製品については、関税をかける自由が無かった

ことを意味します。

このときの日本はかなり弱い立場だったため、このような不平等条約を結ばされたわけです。

関税かけられないと、自国メーカーが輸入品に負け、倒産のリスクも

この条約では、日本には関税をかける自由が無いため、アメリカからの輸入品については関税のついていない「本体のみの値段」となってしまうわけです。
すると、もしもアメリカ製品が安くて高性能だった場合には、日本の国産品はみんな負けてしまうことを意味します。

そうなると、日本の国産メーカーが次々に倒産してしまう、というリスクもあったわけです。

なので、明治時代の日本は、この不平等条約を撤廃しようと、なんとか必死に努力したのでした。
そして1911年に、ようやく関税自主権を回復させ、取り戻したのでした。

アメリカの現況

ご存知の通り、トランプ大統領は「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」をかかげています。
つまり、自分の国の産業や経済を、第一に考えていこうとする考え方です。

そして、アメリカの産業は自分の国で守らなければならない、としています。

自動車などは、日本が圧倒的に「輸出超過」

日本は1980年代くらいに、自動車を恐ろしいほどの数をアメリカに輸出してきました。
つまり、アメリカにとっては大幅な輸入超過だったというわけです。

このときは日本製の自動車に大負けしてしまって、アメリカ製の車があまりに売れないため、怒りにまかせて「日本車を殴って破壊する」というような動きまで存在したほどだったのでした。

このように、輸入・輸出のバランスが一方的に偏ることを、貿易摩擦といいます。

安くて高性能でアメリカでも大人気だった、日本の自動車

日本の車は安くてコンパクトであり、高性能であるため、多くのアメリカ人からも大人気だったのでした。

そのため、日本は自動車を大量に輸出しまくることができて、それによってこれまで「大儲け」を出来ていたわけです。

「アメリカは日本から買わされ過ぎている」トランプ大統領の主張

しかし、これに対してトランプ大統領は不満を抱いているわけです。

アメリカは日本から車を買わされ過ぎている
→「アメリカ人はもっとアメリカ製の車を買って、乗るべきだ」
→それが自国(アメリカ)の産業や、経済を支えることにつながる

という内容が、おおまかなトランプ大統領の主張や「考え」というわけです。

「関税を高くし、日本(外国)からの製品を入りにくくすれば、米国(自国)製品の売上も上がるだろう!」

そのため、トランプ大統領は、

  1. 日本やその他の外国から輸入されてくる製品に対しては、高い関税をかける
  2. これによって、輸入品をアメリカ国内で、わざと売れにくくする
  3. そうすれば、アメリカ自国の製品が、よりアメリカ国内で売れるようになるだろう
  4. さらに、貿易で他の国から負けること(悪くいえば、搾取されること)もなくなるだろう

と考えたわけです。

こうして「トランプ関税」が施行されたというわけです。

日本への影響

トランプ関税は、ニュースでも報じられている通り、日本の産業に大きな影響(よくない影響)を与えることが言われています。

日本には、自動車に関連する会社で働いている会社員・従業員がとても多い!

日本では自動車」がとにかく重大・重要な業界です。
というのも、日本には自動車に関係する業界で働いている人たちが、あまりにも多いのです。

  • 自動車メーカーで働く人々
  • 自動車の部品を作る、「関連会社」で働く人々
  • 自動車や、部品を運ぶ「運送会社」で働く人々
  • 自動車会社や関連会社が所在している、これらの会社から税金を納めてもらう「自治体(市町村)と、その職員(公務員)の人々
  • 自動車関連の従業員らが住むための町で働く、自動車社員等の方々が買い物をする飲食店・スーパーマーケットなどの従業員の人々
  • 自動車社員が仕事の疲れを癒し、夜の楽しい一時を過ごす、スナックのママなど(※冗談に聞こえたらすみませんが、ガチです)

あなたも、何らかの形で「自動車業界」に関わっている人かも?

このように、日本には自動車に関連する会社・企業で働いている人が多いのです。

そのため、たとえ直接には自動車とは関係なくても、何らかの形で知らず知らずのうちに自動車に関わっている、という従業員は多いのです。

「トランプ関税」がかけられると、日本の車は売れにくくなる

そして、トランプ関税が高くかけられてしまうと、日本の車は売れにくくなってしまいます

高い関税がかけられてしまうため、売れにくくなってしまうのは当然ですよね。

日本の多くの自動車企業の、売り上げが下がる

このようにトランプ関税によって、日本の自動車をはじめとする日本製品が売れにくくなってしまうと、先述の多くの企業が苦境に陥ってしまう、というリスクがあるのです。

そうすると、従業員の給料が減ったり、リストラや雇用の抑制がなされてしまうリスクもあります。
そうなると、自治体(市町村)に納められる税金も減ってしまうため、結果として町が衰退していまうリスクもあるのです。

アメリカ国内への影響

アメリカでも、大規模な「トランプ反対デモ」が行われるなど、多くの悪影響が出てしまいます。

これまで安く買えていた輸入品(日本車など)が買いにくくなる

アメリカ国民としては、これまで安く買えていた輸入品が、今後は高くなって買いにくくなってしまうことになります。

そうなると、アメリカ国民の人々の買い物消費が、余計にやりにくくなってしまうというリスクがあるというわけです。

「少子高齢化」が進むアメリカ

アメリカでも、日本と同様に「少子高齢化」が進んでいます。
年をとると、やはり移動に便利な自動車の存在は必要・重要になります。

しかし、安くて高性能な日本車が買いにくくなると、多くのアメリカの高齢者にとっては、大きな負担となってしまうことでしょう。

おわりに:今後の日本の対応

このように、トランプ関税にはさまざまな影響があります。

世界はつながっており、我々普段買っている商品にも、必ず輸入された原材料が含まれているのです。
その「輸入された原材料」の値段がはね上がってしまうと、世の中の大多数をしめる「決してお金持ちでない普通の人」の生活を苦しめることにもつながりかねないということです。

あなたがニュースについて感心を持つきっかけになれば幸いです。

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しかし、少しでも「学ぶ意識の高い方」に向けて、私の持っている知識・ノウハウを誰かに共有したい・誰かの疑問を解決したいと思い、今回の記事を書いた次第でございます。
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ちゅうい!おわりに

この記事は、「旅行初心者に教える」ことを目的として書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。

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