鉄道唱歌 北陸編 第22番 浅間山の麓を西へ進む 北国街道への分かれ道

鉄道唱歌 北陸編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
北国街道・追分の歴史などを、初心者でも楽しめるよう解説してゆきます!

↓まずは原文から!

くだるみちには追分おいわけ
はらとよばるゝ廣野ひろのあり
桔梗ききょうかるかや女郎花おみなめし
あき旅路たびじはおもしろや

さらに読みやすく!

くだるみちには 追分おいわけ
はらとよばるる 広野ひろのあり
桔梗ききょうかるかや 女郎花おみなめし
あき旅路たびじは おもしろや

さあ、歌ってみよう!

♪くーだるみちには おいわけのー
♪はらとよばるるー ひろのありー
♪ききょうかるかや おみなえしー
♪あーきのたびじも おもしろやー
(しなの鉄道線)
軽井沢駅→信濃追分駅→御代田駅→小諸駅→大屋駅→上田駅→坂城駅→千曲駅→屋代駅→篠ノ井駅

(信越本線)
篠ノ井駅→川中島駅→長野駅

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

軽井沢からは、本格的に長野・信濃の旅へ

軽井沢駅かるいざわえき(長野県北佐久郡軽井沢町)より西は、いよいよ長野県信濃国しなののくにの鉄道旅になります。

また、軽井沢駅より西は前回も説明したように、JR線ではなく「しなの鉄道線」という第三セクターの路線に乗って進むことになります。

以下、2023年の情報となっております。
古くなっている可能性がありますので、各自必ず「時刻表」「路線情報」などをお調べください。

しなの鉄道線」は元々はJR信越本線しんえつほんせんの一部でしたが、北陸新幹線の開業に伴って第三セクターに経営が移管された区間になります。

したがって、前回も解説したように「しなの鉄道線」はJR線ではないため、

  • 青春18きっぷ
  • 北海道&東日本パス

では乗車することはできません
そのため、別途乗車券を購入する必要がでてきます。

したがって、このことを念頭に置いて予算計画を立てましょう

参考までに、軽井沢駅→篠ノ井駅までは1,470円になります。

東京スカイツリーよりも高い、標高900mを下ってゆく

歌詞に「くだる道には~」とありますが、ここから先は坂道を下ってゆくため、標高がどんどん低くなってゆきます。

ちなみにここから先の各駅の標高は、以下のようになります。

  • 軽井沢駅:標高940m
  • 御代田駅みよたえき:標高819m
  • 小諸駅こもろえき:標高663m
  • 上田駅うえだえき:標高445m
  • 坂城駅さかきえき:標高396m
  • 千曲駅ちくまえき:標高369m
  • 篠ノ井駅しののいえき:標高356m
  • 川中島駅かわなかじまえき:標高362m
  • 長野駅ながのえき:標高361m

このように、軽井沢駅より西は次々に坂を下ってゆくことがわかります。

小諸駅の段階で、まだ東京スカイツリーよりも標高が高いんですね(^^;)
東京スカイツリーの高さは634m(ムサシm)です。

また、こうしてみると長野県は標高が高い、いわゆる高原地帯がとても多いことがわかります。
これだけの高原地帯なので、冬は相当寒くなるそうで気候も厳しいそうです。

ちなみに県庁所在地の長野市は、日本一標高の高い県庁所在地として知られます。

あと軽井沢駅と長野駅で、同じ長野県同士なのに東京スカイツリー約1つ分の標高差があることも驚きです(^^;)

北国街道と、中山道の「追分」

やや話が逸脱しましたが、話を元に戻します。

軽井沢から先は、中山道なかせんどう北国街道ほっこくかいどうの分岐点である追分おいわけという場所があります。


追分おいわけとは、一般的には「分かれ道」のことをいいます。
昔は、分かれ道のことを「追分」と呼んでいたのです。
しかし、それに由来して、そのまま地名や駅名などになっているケースも存在します。

しなの鉄道線(旧・信越本線)では、

  • 信濃追分駅しなのおいわけえき(長野県北佐久郡軽井沢町追分)

が該当します。


似たような言葉に「つじ」があり、これは交差点のことを意味します。

神奈川県の辻堂つじどうとは、交差点に立っていたお堂お寺)に由来します。

かつて参勤交代や、佐渡の「金」運搬にも使われた、北国街道

北国街道ほっこくかいどうとは、軽井沢の中山道・追分宿おいわけしゅくから北西へ分岐して、

  • 長野の善光寺平ぜんこうじだいら
    (長野市がある平野のこと)を通り、
  • やがて、新潟県の海側・直江津なおえつにまで至る

という、江戸時代までの街道です。


昔の人々にとっては鉄道も高速道路なども無かったため、こうした街道を何日もかけて、徒歩または馬で移動していたのでした。

途中に泊まる町のことを、宿場町といいます。


北国街道は参勤交代にも使われたほか、佐渡島さどがしまにあった佐渡金山の「金」を運ぶための道としても使われました。

  1. 佐渡島からは直江津まで舟で運ばれ、
  2. 直江津からは、北国街道に沿って軽井沢の追分へ、
  3. そして中山道で江戸まで運ばれていた

というわけですね。

中山道は険しいため、東海道よりも宿場町が多かった

追分宿おいわけしゅくは、ここまで説明してきたように、中山道の宿場町でありました。

中山道は、ここ追分より南西へ、諏訪湖すわこ方面へ向かって進んでゆきます。
途中、和田峠わだとうげという難所区間が控えています。


中山道は、東海道に比べて山岳地帯や難所区間が多いため、旅人たちの負担を減らすために多くの宿場が短い間隔で置かれていました

そのため、中山道は六十九次ろくじゅうきゅうつぎであり、東海道の五十三次ごじゅうさんつぎよりも宿場数が多くなっています。

ここまでは中山道のルート。ここからは北国街道のルート

また、鉄道唱歌 北陸編の旅は、ここまでは中山道沿いに鉄道路線を進んできました。

しかし中山道沿いの鉄道の旅はここで終了となり、ここから先は北国街道沿い(旧・信越本線)のルートとなります。

浅間山のふもとの、自然豊かな景色を進んでゆく

さて、しなの鉄道のこの区間は、右手に浅間山あさまやまを眺めながら進んでいくことになります。

その間、秋の旅路がすごく面白いものになります。

軽井沢~御代田(みよた)間の車窓(長野県)

軽井沢~御代田(みよた)間の車窓(長野県)

「秋の七草」とは?

歌詞にある「桔梗ききょう」「刈萱かるかや」「女郎花おみなえし」とは、いずれも秋に咲く花のことです。

これらは、いわゆる「秋の七草」とのうちに含まれます。

秋の七草は、以下の7つのことをいいます。

  • 桔梗ききょう
  • 刈萱かるかや
  • 女郎花おみなえし
  • すすき
  • 撫子なでしこ
  • くず
  • はぎ
  • 藤袴ふじばかま

線路の右側には、こうした秋の植物が並ぶ野原が壮観となります。

軽井沢~御代田間の車窓(長野県)

軽井沢~御代田間の車窓(長野県)

次回は、御代田・小諸方面へ

次回は、御代田みよた小諸こもろ方面へ進んでゆきます。

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。
そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。
再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。
何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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