中央線鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
昇仙峡などの観光・歴史などを、やさしく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
覺圓の峰仙蛾瀧
神工鬼鑿の勝景を
探る旅客ぞ日に多き
さらに読みやすく!
覚円の峰 仙蛾滝
神工鬼鑿の 勝景を
探る旅客ぞ 日に多き
さあ、歌ってみよう!
♪かくえんのみねー せんがたきー
♪しんこくきさくの しょうけいを
♪さぐるりょかくぞ ひにおおきー
高尾駅→相模湖駅→上野原駅→四方津駅→鳥沢駅→猿橋駅→大月駅→初狩駅→笹子駅→(笹子トンネル)→甲斐大和駅→塩山駅→山梨市駅→石和温泉駅→酒折駅→甲府駅
(山梨交通バス)
甲府駅前→昇仙峡
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
甲府駅からは、バスで秘境「昇仙峡」へ
列車は既に、山梨県甲府市の甲府駅に達しています。

昇仙峡の景色(山梨県甲府市)
甲府の北には、昇仙峡という、美しいかつ巨大な渓谷があります。
昇仙峡へは、甲府駅からバスで
昇仙峡へは、甲府駅から、山梨交通バスで向かうことができます。
片道約1,000円で、おおよそ40分~60分程度で着きます(交通の状況により、所要時間は大きく左右されます)。

昇仙峡の景色(山梨県甲府市)
「日本一の峡谷美」昇仙峡
その景色は、「日本一の峡谷美」とも紹介されます。
確かに、私(筆者)がこれまで行ったことのある峡谷の観光地のなかでは圧巻だと思いました。

昇仙峡の景色(山梨県甲府市)
「まるで仙人が昇るような峡谷」昇仙峡
昇仙峡は、まるで
であることから、そう名付けられました。
実際にその景色は、まるで中国の仙人のいるような山々の景色であることから、このような名前となったのでしょう。

覚円峰(山梨県)
昔の修行・信仰の一つ「御岳詣で」
御岳詣で(みたけもうで/おんたけもうで)とは、昔の修行者たちが金峰山という山に登っていたことです。
金峰山(標高2,599m)とは、甲府のはるか北にある、昔から神様が宿っていると信じられてきた(ここでは「御嶽信仰(おんたけ/みたけしんこう)」といいます)山です。
また、山伏という仏教の修行僧らが修行をしてきた山になります。
この金峰山では、先述の通り「御嶽信仰」が栄えてきました。
つまり、昔は山には神様が宿ると信じられており、また山で修行をするということが盛んに行われていたわけです。
これは「修験道」といい、神道と仏教が混じり合った「神仏習合」の一つです。

昇仙峡の景色(山梨県甲府市)
山で修行する仏教というのは平安仏教からの名残ですが、「山で修行する」行為と「神道の山岳信仰」は相性がいいわけです。
昔の修行僧は、このようにして神様の道(歌詞では「御獄詣での新道」と歌われています)を通っていき、山で修行を行っていたのです。
昇仙峡のシンボル「覚円峰」「仙娥滝」
覚円峰は、昇仙峡にあるとても美しい山です。平安時代の覚円と呼ばれる僧侶が修業した山として、その名前がつきました。
本当に仙人が昇るみたいな山々であり、それだけ壮観な景色です。

覚円峰(山梨県)
また、仙娥滝という壮絶な滝があります。

仙娥滝(山梨県)

仙娥滝(山梨県)
神工鬼斧とは、まるで神様が作ったような(=人間が作ったとは到底思えないような)素晴らしさ、精巧な作品だという意味です。
歌詞では「神工鬼鑿」となっていますが、恐らく同じ意味であると思われます。
つまり、まるで鬼神が、オノやノミ(鑿:工具の一種)を使って作ったかのような、人間には作れないほどの精巧な大自然の絶景である、という意味になるでしょう。
そんな神工鬼斧な景色を訪ねる旅人・観光客はとても多いのだ、という意味になると思います。
バスで甲府に戻り、竜王・韮崎・小淵沢方面へ
甲府駅に戻ってきたら、今度は再び列車に乗り、小淵沢・諏訪・塩尻・松本方面へ向かってゆきます。
甲府駅ビルには100均やドラッグストア、飲食店、コンビニ等あります。
したがって、列車に乗る前に、ここで買い物や休憩をみな済ませておくのがよいでしょう。
次は、竜王・韮崎・新府・小淵沢に止まります!
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