中央線鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
諏訪の軍神・タケミナカタについて、やさしく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
神宮寺の里の上社
日本第一軍神と
崇めまつるぞ尊とけれ
さらに読みやすく!
神宮寺の里の 上社
日本第一 軍神と
崇めまつるぞ 尊とけれ
さあ、歌ってみよう!
♪じくじのさとのー かみやしろー
♪にっぽんだいいち ぐんしんとー
♪あーがめまつるぞ とおとけれー
甲府駅→竜王駅→韮崎駅→新府駅→日野春駅→小淵沢駅→富士見駅→青柳駅→茅野駅→上諏訪駅→下諏訪駅→岡谷駅(→至・塩尻駅)
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
上諏訪の神様・タケミナカタ
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
列車は既に、長野県諏訪市の上諏訪駅に到達しています。
今回の話題は、歌詞だけだと少しわかりにくいのですが、
- 「諏訪大社・上社」
- 「軍神・タケミタカタ」
- 「大国主命の国譲り」
についての話題となります。

かつて日本神話で、戦いの神・タケミナカタが宿ることとなった諏訪湖(長野県諏訪市)
諏訪大社・上社の軍神・タケミナカタ
タケミナカタとは、諏訪大社の上社に祀られている神様のことです。
いわゆる「軍神」であり、戦いの神様です。
つまり、昔の武将が、戦に勝つために祈るための神様だった、という歴史があります。
タケミナカタの「お御渡り」
また、タケミナカタはいわゆる男性の神様として言われています。
その男性の神様が、下社の女性の神様に会うために、諏訪湖の上を歩いて渡ったといいます。
これを「お御渡り」といいます。
諏訪大社の「上社」「下社」
諏訪大社には、
- 上社
- 下社
があります。
それぞれ、茅野市と下諏訪町に存在します。
上社は諏訪市に存在しているイメージですが、実際には隣の茅野市が所在地になりますので、注意しましょう。
大国主命の国譲り
また、諏訪の神様であるタケミナカタは、
出雲国(現代の島根県東部)の大国主命が、いわゆる天照大神の孫に対して、国譲りをするというエピソードとも関係してきます。
タケミナカタが諏訪に封じ込められた、神話エピソード「大国主命の国譲り」
「大国主命の国譲り」とは
ここで「大国主命の国譲り」とは、
- 大国主命が、
- 天照大神の孫(つまり、神武天皇など、代々受け継がれてゆく天皇)に対して、
- 日本という国を譲った
という、いわゆる「古事記」などに書かれている、日本神話での出来事です。
なぜ国を譲ったのか?二人の神様が戦い、敗北
ではなぜ天照大神の孫に対して、大国主命が国を譲ったのか。
それは、
- 大国主命側の「タケミタカタ」
という神様が、
- 天照大神側の「タケミカヅチ」
という神様と戦って、負けたからです。
二人の神様(軍神)
「タケミタカタ」と「タケミカヅチ」、名前がかなり似ていて、慣れないうちは混同してしまいます。
したがって、以下わかりやすいように、
- タケミタカタ(諏訪)
- タケノミカヅチ(鹿島)
という表記にさせていただきます。
「千引きの岩」軽々と持ち上げる、タケミナカタ しかし敗北
タケミタカタ(諏訪)は千曳の岩という、千人でないと引けないような大きな岩を、手で軽々と持ち上げて、タケミカヅチ(鹿島)に対して、「私と戦いませんか」と言いました。
しかし、タケミカヅチ(鹿島)はなんと
- 手をつらら(氷柱)に変え、
- しかもそれが剣に変化してしまい、
- タケミナカタ(諏訪)は、これに恐怖で怯えてしまいました。
そしてタケミナカタ(諏訪)は、諏訪湖に追い詰められてしまい、
と降伏します。
奈良の鹿とも関連ある、タケミカヅチ
タケノミカヅチ(鹿島)は、茨城県にある鹿島神宮で祀られている神様です。
また、鹿島神宮から鹿に乗って遥か遠くの奈良までやってきたことが、奈良の鹿の由来になった時に言われています。
奈良の鹿については、以下の各記事でも解説していますので、ご覧ください。


「軍神」として信仰されたきた、タケミナカタ
「軍神」とは、いわゆる戦いの神様のことになります。
つまり、昔の世の中であれば「戦」、現在では「スポーツの試合」「受験」「ビジネス」などにもご利益がある神様ということです。
昔は「戦いに勝てない」ということは、「死ぬ」ことを意味していました。
そのため、それだけ「軍神に対して拝む」という行為が、とても重要視されてきたことがわかります。
例えば、源氏から代々崇拝されてきた「八幡の神様」に対して祈ることは、非常に重要だったというわけです。
タケミナカタ(諏訪)は確かに敗れてはしまいましたが、一度負けたとしても決して屈しないという姿勢から、「日本第一の軍神」とされているのです。
なので戦国時代の武田信玄からも、タケミナカタは軍神として崇拝されてきました。
次回は、諏訪の観光・温泉などの話題へ
次は、諏訪湖の話題となります!
コメント