中央線鉄道唱歌 第70番 中央線の旅の終わり リニアへ繋ぐその未来

まずは原文から!

行(ゆ)き惱(なや)みたる山道(さんどう)の
こゞしき嶺(みね)も砥(と)の如(ごと)く
三百二十(さんびゃくにじゅう)餘(よ)哩(マイル)を
夢に過ぎけり中央線(ちゅうおうせん)

さらに読みやすく!

行(ゆ)き悩(なや)みたる山道(さんどう)の
こごしき嶺(みね)も砥(と)の如(ごと)く
三百二十(さんびゃくにじゅう)余(よ)マイルを
夢に過ぎけり中央線(ちゅうおうせん)

さあ、歌ってみよう!

♪ゆきなやみーたる さんどうのー
♪こごしきみねもー とのごとくー
♪さんびゃくにじゅう よまいるをー
♪ゆーめにすぎけり ちゅうおうせん

(中央西線)
中津川駅→恵那駅→釜戸駅→瑞浪駅→土岐市駅→多治見駅→高蔵寺駅→春日井駅→勝川駅→大曽根駅→千種駅→鶴舞駅→金山駅→名古屋駅

※鉄道唱歌に関連する駅と、その他主要と思われる駅を筆者の独断と偏見でピックアップしたもの

長かった中央線鉄道唱歌の旅も、この第70番で最後になります。
列車は既に、ゴールとなる名古屋駅に達しております。

昔の中央線の沿線といえば、武田勝頼織田家の戦いがそこに始まって、多くの武士や兵士たちが険しい木曽路(きそじ)を通って甲斐国(かいのくに。現代の山梨県)まで進撃してきたのでした。

つまり、甲斐国にいる武田勝頼を倒すため、織田信長が送った兵は、現代の中央西線にあたる険しい木曽路を通ってきたのです。

もちろん当時は徒歩(または馬)であり、雨の日は道は泥濘(ゆかるみ)、肩に枝や木葉が引っかかるほどの、険しい山林地帯を通ってきたのでした。

特に峠道では、道が狭すぎ・ガードレール無し(落ちたら死ぬ)・申し訳程度の簡素すぎる橋(落ちたら即死)・断崖絶壁など、それは現代人の我々にとってはもはや旅というより「サバイバル」といっていいほどの、危険極まりないものでした。

また、木曽路や中山道は、幕末にもなると女性皇族・和宮(かずのみや)親子(ちかこ)内親王が14代将軍・徳川家茂(いえもち)と結婚するために、江戸へ向かうといった用途にも使われてきました。

こうした昔の人々が「行き悩んできた山道」や木曽の険しい山々、そして山梨県の小仏峠(こぼとけとうげ)や標高900mにも及ぶ木曽路・アルプスの横を、今は鉄道によって駆け抜けてきたわけです。

その距離にして、320余マイル(約512km)

この320マイルを、夢のように過ぎてきた中央線

鉄道の開通によって、険しい甲斐国の旅や木曽の旅も、容易なものとなったのでした。

座席に座っているだけで険しい山や川を越える」なんて、鉄道が出来る以前の旅人たちの常識では、考えられなかったでしょう。

こごしき」とは、「険しい」などの意味をもつ言葉です。

そして、近い未来には「リニア中央新幹線」の完成も楽しみに待たれます。
もしリニア中央新幹線が開通した場合、東京(品川)~名古屋駅までの時間がわずか40分になるとされています。
これにより、現在の東海道新幹線の逼迫(ひっぱく)が緩和されることも期待されます。

東海道新幹線は現在、東京~名古屋~新大阪の区間で「のぞみ号」が1時間に何本も発車する過密ダイヤであり、また「こだま号」ですら昼間でも満員という、とてつもない交通量になっています。
これらを少しでも緩和するため、リニア中央新幹線の開業が待たれているのです。

しかし、リニア中央新幹線の開通は早くて2027年とされますが、工事は様々な事情により遅延しており、とても間に合わないとされています。

中央線の旅は、東京~名古屋の全区間を走破するのであれば、実は「青春18きっぷ」よりも普通乗車券」の方がコスパ良いです。

例えば、
東京→(中央東線)→塩尻→(中央西線)→名古屋
のきっぷを購入すると、片道6,600円、往復13,200円です。
有効期限は片道3日間、往復で6日間です。
普通乗車券は、片道100kmを越えると途中下車ができます。
塩尻~松本間はきっぷの区間外になるため、この区間は別途240円を購入しましょう。

1日目:東京→塩尻→松本(泊)
2日目:松本→塩尻→名古屋(泊)
3日間:名古屋→塩尻→松本(泊)
4日目:松本→塩尻→東京

(名古屋発の、逆の行程でもアリです。前日に名古屋に宿泊すればOKです。)

このスケジュールだと1日あたり3,300円であり、青春18きっぷ(1日2,410円)よりもやや割高にはなりますが、この普通乗車券ならば特急券を別途購入すれば、特急「あずさ」「かいじ」「しなの」等に乗れる、という特権があります。

特に中央線は、特急がないときつい区間がありますから、普通乗車券なら特急料金を払うだけで特急列車に乗れるというメリットは大きいといえます。

通常の券売機で買うのは難しいので(東海道新幹線の経路が優先的に表示されるため)、「みどりの窓口」で買いましょう。
その際、「マニアックな経路で申し訳ありません」と、一言添えるとなお良しです

みなさんも、中央線の旅に出かけましょう!!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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