鉄道唱歌 奥州・磐城編 第58番 サイクリングと筑波山の街・土浦市へ 国内第二の大きな湖、霞ヶ浦

まずは原文から!

間もなく來(き)たる土浦(つちうら)の
岸(きし)を浸(ひ)たせる水海(みずうみ)は
霞が浦(かすみがうら)の名も廣(ひろ)く
汽船(きせん)の笛の音たえず

さらに読みやすく!

間もなく来たる土浦(つちうら)の
岸(きし)を浸(ひ)たせる水海(みずうみ)は
霞が浦(かすみがうら)の名も広く
汽船(きせん)の笛の音たえず

さあ、歌ってみよう!

♪まもなくきーたる つちうらのー
♪きしをひたせるー みずうみはー
♪かすみがうーらの なもひろくー
♪きせんのふえのー おとたえずー

(常磐線)
仙台駅→(※注1)→岩沼駅→相馬駅(旧・中村駅)→原ノ町駅→浪江駅→双葉駅(旧・長塚駅)→富岡駅→木戸駅→広野駅→久ノ浜駅→いわき駅(旧・平駅)→内郷駅(旧・綴駅)→湯本駅→泉駅→勿来駅→大津港駅(旧・関本駅)→磯原駅→高萩駅→日立駅(旧・助川駅)→常陸多賀駅(旧・下孫駅)→水戸駅→友部駅→石岡駅→土浦駅→松戸駅→北千住駅→南千住駅→日暮里駅(※注2)

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
※注1 仙台駅→岩沼駅は東北本線の区間
※注2 当時は田端駅が終端

石岡駅(いしおかえき、茨城県石岡市)をさらに南下すると、高浜駅(たかはまえき、茨城県石岡市)、神立駅(かんだつえき、茨城県土浦市神立)を過ぎ、やがて土浦駅(つちうらえき、茨城県土浦市有明町)に着きます。

茨城県土浦市(つちうらし)は、主にサイクリングによる地域活性化を積極的に行っている街です。
また、日本で2番目に大きな湖である霞ヶ浦(かすみがうら)があります。そして街の北西には、標高877mの雄大な山である筑波山(つくばやま)があります。

霞ヶ浦(かすみがうら)は、日本で2番目に大きな湖です。
日本で最も大きな湖は滋賀県の琵琶湖(びわこ)というのは誰でも知っていると思いますが、2番目は霞ヶ浦になります。

霞ヶ浦(土浦市)

茨城県土浦市は、サイクリングによる街の活性化を積極的に行っており、「つくばりんりんロード」というサイクリングに適した、茨城県の雄大な景色を味わいながら自転車で進める道路を整備しています。

つくばりんりんロード」は、土浦駅をスタートして北西に進み、筑波山の麓(ふもと)を通過して、茨城県桜川市岩瀬駅(いわせえき)に至るサイクリングロードです。また、霞ヶ浦を一周できる道路も整備されています。
春や秋のめっちゃ気候のいい時期に、霞ヶ浦筑波山を眺めながらこぐ自転車は最高でしょうね!

霞ヶ浦の周辺には、「北浦」「千波湖(せんばこ)」「牛久沼(うしくぬま)」「手賀沼(てがぬま)」「印旛沼(いんばぬま)」など、千葉県と茨城県の県境辺りには数多くの大きな湖や沼があります(北浦も、厳密には霞ヶ浦の一部になります。また、霞ヶ浦は北浦に対して、「西浦」とも呼ばれます)。

私もこれらの湖沼(こしょう)については結構勉強しましたが、こうした湖沼関係の話題となると、どうしても歴史的に「環境問題」「水質汚濁」という話題とは切っても切れなくなります

こうした湖沼は、歴史的に常に水質汚濁(すいしつおだく)の問題と隣り合わせで、そして地元の自治体もこれを改善するための努力を行ってきたからです。

もちろん、これれらは全ての全国の湖にいえることで、滋賀県の琵琶湖(びわこ)や長野県の諏訪湖(すわこ)などについても同じことがいえます。
近代以降の湖の歴史は、環境対策の歴史でもあるのです。

それは、高度経済成長期における人口増加に伴う、大量の生活排水を原因としておこりえます。

生活排水の中には、湖にいるプランクトンの餌になる栄養素が大量に含まれています。この栄養素を食べることで、湖は栄養素だらけになり、プランクトンが不自然に異常発生します。
これを「富栄養化(ふえいようか)」といいます。

その中で、そうした栄養を食べ尽くしたプランクトンを、さらに海草(海藻)などの植物が食べ尽くします。その結果、無駄な海藻が増え、湖が不自然な青色になってしまいます。
これを「アオコ」といいます。
アオコが発生してしまうと、湖が「草ボーボー」になったのも同然なので、景観を乱すばかりか、不要な草が(生物が食べる)本当に必要な植物の栄養素を奪ってしまいます。
畑だって、雑草が生い茂ると、作物の栄養素を奪ってしまいますよね。
こうなると、鳥類や他の動物、虫たちはまともに湖沼(こしょう)で生きていくことができません。

もしこれらの湖が、ラムサール条約などに指定されていると、大変なことになります。
ラムサール条約とは、簡単にいえば湿原の環境を守ることを約束する各国間の条約です。なぜこのような条約が必要かというと、「渡り鳥」を守るためです。
渡り鳥は、南の国からやってきて、夏は涼しい日本の北海道で過ごし、冬は暖かい南の国に帰ります。渡り鳥は主に湖や沼で休息をとるため、もし湖の環境が破壊され、エサがまともに採れない、草ボーボーで虫だらけでまとも就寝できないと、渡り鳥は南に帰ることができません。
そうなると、南の国からは「日本の環境対策はどうなってるんだ!」となります。
そうならないように、ラムサール条約に指定されている湖沼では、厳格な環境対策が求められます。

霞ヶ浦がラムサール条約に指定されている湖とは現段階では伺っていませんが、それに向けた動きがある、ということも伺っています。

湖や沼は、私たちの生活に欠かせないものです。しかし、正しい環境対策がなされていないと、生態系を乱したり、他の国に迷惑をかけたりする可能性だってあるのです。しかし、時代とともに人々の意識も変わり、環境基準や法律も厳しくなり、現代では人々の弛(たゆ)まぬ努力の成果もあり、これらの湖沼の水質は昔と比べて劇的に改善され綺麗になっています。
小学校や中学校ならば学校で環境問題について教わる機会は多いと思いますが、大人になると(その仕事や業務に従事しない限りは)なかなか環境問題について興味関心をもつ機会は少ないと思います。
少しでも皆さんの湖沼の環境問題について興味関心をもつきっかけになれば幸いです。

環境問題の話題ばかりで申し訳ありませんでしたが、霞ヶ浦は琵琶湖に次ぐ日本第2位の湖だけあって、その景色はとても広大かつ壮観です。
背後には筑波山(つくばやま)も眺められるので、とても来てよかったと思えます。

土浦駅を出るとき、「Thank you for coming Tsuchiura. Have a nice day! また来ようよ。土浦へ。」という横断幕があって、また土浦へ来たくなるような観光客へのおもてなしが感じられて趣(おもむき)があります。

次は、筑波山を右後ろに眺めながら、さらに常磐線を南下していきます!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

コメント