房総半島一周の旅12 上総興津の海を探訪 ちょっとした豆知識も伝授

今回は、上総興津(かずさおきつ)の海岸にいったときのレポートを書いていこうと思います。
房総半島南の端・上総興津の海を探訪するときのちょっとした豆知識を、とにかくわかりやすく解説します!

(外房線)
安房鴨川駅→安房小湊駅→行川アイランド駅→上総興津駅→鵜原駅→勝浦駅→御宿駅→大原駅→上総一ノ宮駅→茂原駅→大網駅

※上記は全ての駅ではなく、スペースの都合上筆者が独断でピックアップしたもの

房総半島の南・上総興津へ

安房小湊駅(あわこみなとえき、千葉県鴨川市)を出て、行川アイランド駅(なめがわアイランドえき)を過ぎて東へ進むと、やがて上総興津駅(かずさおきつえき、千葉県勝浦市)に到着します。

上総興津駅(千葉県勝浦市)
上総興津駅より(千葉県勝浦市)

上総興津の、海のきいな景色

上総興津駅(かずさおきつえき)は、駅の近くに海(興津海水浴場)があり、海を見たい場合はオススメの駅となります。

上総興津の海(千葉県勝浦市)
上総興津の海にて(千葉県勝浦市)

「上総興津」の由来は?

上総興津(かずさおきつ)」の地名の由来については、気になって調べてみましたが、残念ながら不明でした(敗北宣言)。

静岡にも「興津」がある

しかし、駅名に「上総」という旧国名と「興津」という他の県にもある地名が入っています。

例えば、静岡県の興津駅(おきつえき、静岡県静岡市清水区)などです。

静岡の興津と関係ありそうだと思いましたが、どうやら違うようです。

駅名重複回避のため、かつては「旧国名」を頭に入れることが一般的だった

静岡県・興津駅(静岡県静岡市清水区)

昔は、駅名が他県(多地域)のものと被る(重複する)ときは、旧国名を頭に入れることが一般的でした。

例えば、

  • 尾張一宮(おわりいちのみや):愛知県・尾張国
  • 上総一宮(かずさいちのみや):千葉県・上総国
  • 上州一宮(じょうしゅういちのみや):群馬県・上野国
  • 長門一宮(ながといちのみや):山口県・長門国 ※現在の新下関駅
  • 飛騨一ノ宮(ひだいちのみや):岐阜県・飛騨国
  • 一宮(いちのみや):香川県・讃岐国 ※旧国名を関していない、琴平電鉄の駅。

などですね(他にもまだまだあります!)。

「旧国名」とは?

国名」とは、奈良時代の律令制におけるエリア分けです。
現在でいう県名と同じですね。

ただし千葉県の場合は、

  • 下総国(しもうさのくに)」
  • 上総国(かずさのくに)」
  • 安房国(あわのくに)」

の3つに分かれていました。

勝浦市は、「上総国」の領域に含まれる

千葉県中部にあたる(勝浦市の)この地域は、昔は「上総国(かずさのくに)」と呼ばれていました。

上総国(かずさのくに)とは、現在の千葉県中部にあたる地域です。

ただ、中部とはいっても(どちらかというと)房総半島の南部にあたる勝浦市も、上総国(かずさのくに)の領域に入ります。

「興津」の地名についての豆知識(興味がある方のみ)

※ここからはちょっとした豆知識コーナーになります。
あまり重要でないかもしれないため、興味ある方だけご覧ください。

ただ知っていると、旅行・観光が少し面白くなるかもしれません

「興津」の由来・宗像三女神

興津(おきつ)とは、遠く福岡県宗像市(むなかたし)に存在する

  • 宗像大社(むなかたたいしゃ)

において祀(まつ)られている、宗像三女神(むなかたさんじょしん)の一人に由来する言葉でとあります。

ただ、繰り返すように今回の上総興津とは関係ありません

宗像三女神とは

宗像三女神(むなかたさんじょしん)とは、海の安全を守る女神であり、

  • タギリヒメ(多紀理毘売命)
  • イチキシマヒメ(市杵島姫命)
  • タギツヒメ(多岐津比売命)

三女神になります。

「弁天さま」こと市杵島姫命とは?

市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)は、弁天さまとも呼ばれます。

  • 広島県の日本三景宮島(みやじま)にある厳島神社(いつくしまじんじゃ)
  • 神奈川県藤沢市の江ノ島(えのしま)

などの神様としておなじみなのではないでしょうか。

ちなみに市杵島姫命が弁天さまとも呼ばれる理由は、インドの女性の神様である弁財天と同一視されている(つまり、同じ神様とされている)からですね。

福岡県・沖ノ島から神様を勧請した、興津

先述の通り、静岡にも興津(おきつ)という地名がありますよね。
鉄道唱歌 東海道編 第19番でも

♪世に名も高き興津鯛(おきつだい)」

と歌われている、あの「興津」です。
詳しくは、以下の記事でも解説しているため、ご覧ください

静岡県の興津は、先述した

  • 九州・沖ノ島(おきのしま)に祀(まつ)られている女神・タギリヒメ

を、

  • 静岡県静岡市清水区・興津(おきつ)

の地域へと、勧請(かんじょう:神様を遠隔地からお招きすること)したことにはじまります。

女人禁制で上陸困難の、沖ノ島

九州・福岡・玄界灘(げんかいなだ)のはるか約60kmに浮かぶ沖ノ島(おきのしま)は、基本的に宗教関係者以外の人は上陸禁止となっています。
また、「女人禁制」などの厳しいルールが敷かれています。

福岡県・宗像大社については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

それだけに、静岡県の興津にゆげば、沖ノ島に行かずしてタギリヒメという貴重な女神様に会えるということになるでしょうから、それは嬉しいことですよね。

繰り返し注意にはなりますが、今回の「上総興津」と、静岡県の「興津」は無関係、また同じくそして「上総興津」と九州・福岡県の「沖ノ島」は無関係です。

タギリヒメとは?

タギリヒメ(多紀理毘売命)は、海の安全を守る神様です。

なぜ海の安全を守る神様が重要だったのかというと、

  • 昔は現代ほど天気予報が発展していなかった
  • それによって、天気を読み間違えると悪天候・嵐などに見舞われてしまっていた
  • こうなると、安全な航行はおろか、船が沈没してしまうリスクさえあった

からです。

昔の海は、海賊や嵐など、脅威・危険だらけだった

しかも昔の海上は海賊(海で不法・略奪行為を行うならず者。パイレーツ。)だらけでした。

海賊に持っているモノや金を略奪されたりすることは日常茶飯事であり、むしろ「ここの海を通りたければ通行料を払え」とまで言われ、しかもその通行料が海賊の主な収入源だったりもしたのです。

海の脅威から、船人たちの安全を守ってきた宗像三女神

こうした海の脅威から、船人たちの安全を守るための神社が、宗像三女神(むなかたさんじょしん)だったというわけです。

ただ繰り返し申し上げて恐縮ですが、この宗像大社上総興津とはまったく無関係になります。
一応、豆知識程度にご参考ください(^^;)

上総興津の海にて(千葉県勝浦市)

次は、勝浦駅へ

上総興津駅を出ると、次は勝浦駅(かつうらえき)に止まります!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「旅行初心者に教える」ことを目的地として書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

この記事が良いと思った方は、よかったら次の記事・前回の記事も見てくださいね!

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