鉄道唱歌 奥州・磐城編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
岩手北部の地理・歴史などを、楽しく解説してゆきます!
↓まずは原文から!
中山小鳥谷一戸と
すぎゆくまゝに變はりゆく
土地の言葉もおもしろや
さらに読みやすく!
中山小鳥谷 一戸と
過ぎゆくままに 変わりゆく
土地の言葉も おもしろや
さあ、歌ってみよう!
♪なかやまこずやー いちのへとー
♪すぎゆくまーまに かわりゆくー
♪とーちのことばも おもしろやー
盛岡駅→好摩駅→岩手川口駅→いわて沼宮内駅→奥中山高原駅(旧・中山駅)→小鳥谷駅→一戸駅→二戸駅→目時駅
(青い森鉄道)
目時駅→三戸駅→八戸駅(旧・尻内駅)→三沢駅(旧・古間木駅)→野辺地駅→浅虫温泉駅→野内駅→青森駅
※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋(便宜上、各ターミナル駅や新幹線停車の主要駅なども併記)
岩手北部の旅へ
盛岡駅から北へは、第三セクター「IGRいわて銀河鉄道線」で八戸方面へ
盛岡観光を終え、いよいよ盛岡駅を出発して青森方面へ向かって北上します。
しかし、東京駅・上野駅からずっと続いてきたJR東北本線は盛岡駅までです。
ここから先は、第三セクターの
- 「IGRいわて銀河鉄道」
という路線に乗って北上することになります。
盛岡~青森間が、JR線でなく第三セクター線である理由
では、なぜここから先はJR線ではないのか。
その理由は盛岡駅~新青森駅間の東北新幹線開業にあります。
新幹線が開業してしまうと、それまで在来線を走っていた特急列車はその役割を終えて、廃止となります。
長距離輸送の役割が特急列車から新幹線に移行するわけだから、ある意味仕方ないですよね。
しかし、特急料金はJRにとって重要な収入源でもあったため、特急列車が廃止され普通列車のみの運行となると、収入源が減るため、赤字になりやすくなります。
端的に言うと、利益が出なくなるわけですね。
特急列車は、普通列車に比べて速達性(速く着くこと)や快適性(リッチな空間)を提供するため、高い特急料金を設定することができます。
そのため、特急料金はJRの収益に大きく貢献しています。
第三セクターへ受け継がれた、かつての東北本線の路線
JR社の本音としては
「新幹線が出来たので、儲からない在来線は廃止します」
と言いたいところですが、これだと地元の人にとっては移動手段がなくなるわけですから困ります。
そこで、第三セクターという「半分は公営、半分は民間」のような形で残るわけです。
かつてのJRの路線を、そのまま民間が受け継ぐイメージですね。
しかし、地元には様々なデメリットも・・・
しかし、JRからは経営分離されていることには変わりなく、
- 「首都圏の儲かっている地域から、経費の足らない部分を補填する」
ということができません。
すると、
- 経営や車両線路設備などの維持管理費用は、基本的に地元の皆さんの運賃収入のみで賄うこととなる
- その結果、運賃が上がってしまう
います。
このように、新幹線が開業すると並行する在来線にデメリットをもたらすこととなり、これを「並行在来線問題」といいます。
並行在来線問題
こうした並行在来線問題を嫌い、
と判断した県や自治体は、新幹線建設を許可しないパターンもあります。
新幹線の建設は、通過する県の許可が下りない限り進められませんので(事実上)、未だに新幹線が実現していない県もあるのです。
JR線でないため、「青春18きっぷ」は使用できない 代わりに「北海道&東日本パス」を使おう
また、この区間はJR線ではないため、青春18きっぷでの利用はできません。
そのため、JR線だけで青森方面へ行くには、奥羽本線・北上線・花輪線などで秋田県経由で大回りして行く必要があります。
しかし、
- 北海道&東日本パス(7日間11,530円乗り放題(2025年現在))
なら、IGRいわて銀河鉄道線・青い森鉄道線に乗車することができます。
もし7日以上、東北地方または北海道地方を旅行するのならば、
- 青春18きっぷよりも、北海道&東日本パスの方が1日あたりの料金が安い(1日あたり約1,647円。青春18きっぷだと1日あたり約2,410円)
- 4,000円払えば北海道新幹線に乗れる(新青森駅~新函館北斗駅発着限定)
などメリットも多いので、迷わず「北海道&東日本パス」を選択すればいいでしょう。
いざ岩手北部へ 盛岡→八戸
盛岡駅を出発、まずは石川啄木ゆかりの地・渋民駅へ
盛岡駅を少し北上すると、石川啄木のふるさとの最寄り駅である
- 渋民駅(岩手県盛岡市)
に到着します。
石川啄木とは?
ここで石川啄木とは、岩手県盛岡市出身の近代日本を代表する作家です。
代表作に「一握の砂」などがあります。
また、上野駅のホームにも石川啄木の歌碑があります。
幼い頃は「神童」と呼ばれる天才だった
石川啄木は、幼い頃は学問優秀で「神童」と呼ばれる天才でした。
しかし、徐々に文学に傾倒し、のめり込むが故に、勉強が疎かになってゆくようになってゆきました。
例えば、
- 中学以降は、徐々に落第点を取りカンニングが発覚して放校になる
- 上京後も資金不足で、知り合いの家に金の無心をしたり、女遊びが酷くなる
など、近年ではかなりのダメ人間っぷりが紹介される傾向にあるようです。
これは野口英世のような偉人にも、同じようなことがいえます。
作家や芸術家・音楽家などが少なからず持つ「変人・ダメ人間エピソード」
しかし、作家や芸術家・音楽家などは少なからずこうした数多くの「変人・ダメ人間エピソード」を持っている傾向にあります。
石川啄木以外でいえば、例えば作家なら
- 芥川龍之介
- 太宰治
- 川端康成
など。
音楽家なら
- モーツァルト
- ベートーヴェン
- グスタフ・マーラー
- エリック・サティ
など。
発明家ならトーマス・エジソンなどですね。
発達障害などの、先天的な要因が指摘されることもあります。
天才にまともな人間はいない!だからこそ異常なまでの努力が出来る!
多くの天才や偉人達は、幼少期から
- 「オタク」
- 「変人」
- 「社会不適合者」
などと罵られたエピソードが少なからずあり、
- 「天才にまともな人間はいない」
- 「成功者は変人ばかり」
などとよく言われたりします。
なぜこうなるのか、疑問に思いますよね。
知らなければよかった。」
みたいな。
とんでもないことを思いつくのが、変人の強み
しかし逆にいえば、普通の人が回りと同じように常識的なことをやったって、
- 突拍子のない斬新なアイデアを生み出す
- 誰にも真似できない常人ならぬ努力をする
といったことは困難です。
まともでない人間(変人)だからこそ、
- とんでもないアイデアを思いつく
- 常識にとらわれない発想ができる
- 誰にも真似できないような集中力を発揮して、尋常ならぬ努力ができる
といったことができるわけです。
だからこそ、世の中の天才や偉人、成功者が生まれるわけですね。
私はこうした変人・天才タイプの人が大好きだ
また、私(筆者)はこうした変人かつ、天才タイプの人が大好きで、とても人間的に魅力的に感じます。
実際、私の周りの知人も、変人かつ天才タイプの人達ばかりです。
苦難も多かったであろう、石川啄木の生涯
石川啄木も、決してその輝かしい文学界のエピソードばかりでなく、
- 変わり者エピソード
- ダメ人間エピソード
が伝わっていたりします。
しかし、だからこそ文学では常人ならぬ才能を発揮し、誰にも真似できないような作品を作ってきたわけですね。
石川啄木も文学の実績だけみれば輝かしい一面もありますが、その生涯にわたってはトータルでは、苦難や苦悩の連続だったことと思います。
彼はきっと、
と思ったこともあるかもしれません。
今は函館・立待岬に眠る
石川啄木の墓は、北海道函館市の立待岬の付近にあります。
それは、彼が
と、生前から言い残していたからです。
残念ながら彼は東京都内で亡くなることになるわけですが、遺族が彼の意向を踏まえて函館まで遺骨を運び、今は立待岬付近に眠っているわけです。
立待岬および石川啄木のエピソードについては、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

花輪線との分岐駅・好摩駅
啄木のゆかりの地・渋民駅を出た後は、花輪線との分岐駅である
- 好摩駅(岩手県盛岡市)
に到着します。

好摩駅(画像が不鮮明ですみません)
花輪線は、好摩駅と
- 大館駅(秋田県大館市)
を結ぶ、青森県の十和田湖の南あたりを走行する路線です。
スイッチバックの十和田南駅
途中の
- 十和田南駅(秋田県鹿角市)
は、スイッチバック構造の駅になっています。
スイッチバックとは、いわゆる「人」の文字の形をした線路のことで、
- 一旦先頭に突っ込んで、
- 今度は反対側にバックして進む
ような線路の構造のことです。
十和田南駅がスイッチバックな理由
なぜ十和田南駅がスイッチバック構造なのかは、その先(北)にある小坂町まで、線路を延伸する計画があったからなのだそうです。
他にも、スイッチバック構造は勾配が激しい区間で、距離を稼ぐために使われたりもします。
岩手川口駅、そして岩手町の駅・いわて沼宮内駅へ
好摩駅を過ぎると、歌詞にあるように、
- 岩手川口駅(岩手県岩手郡岩手町)
- いわて沼宮内駅(岩手県岩手郡岩手町)
と過ぎてゆきます。

岩手川口駅(画像がめっちゃ不鮮明ですみません!!)(岩手県岩手郡岩手町)
いわて沼宮内駅は、岩手町の中心部にある駅です(合ってますかね?岩手町役場の最寄駅がいわて沼宮内駅なので、そう判断しました)。
現在は東北新幹線の駅でもありますが、東北新幹線が開業するまでは「特急はつかり号」などの優等列車の停車駅でもあったようです。
奥中山高原駅、小鳥谷駅、一戸駅と過ぎゆく より岩手県の北部地域へ
さらに鉄道唱歌の歌詞に沿って北上すると、
- 奥中山高原駅(岩手県二戸郡一戸町)
- 小鳥谷駅(岩手県二戸郡一戸町)
- 一戸駅(岩手県二戸郡一戸町)
と続きます。

奥中山高原駅(相変わらず、画像が不鮮明ですみません)
奥中山高原駅は、1891年の開業当初は歌詞の通り「中山駅」という名称でした。
しかし、横浜線の
- 中山駅(神奈川県横浜市)
と区別するために、名称変更したようです。
近隣には「奥中山高原スキー場」などの観光地があります。
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岩手県北部の車窓
岩手県北部から青森県南部にかけて、「~戸(へ)」のつく地名が多くなる
さて、もうお気づきだと思いますが、この辺りから「一戸」「二戸」といった具合に、語尾に「~戸」がつく地名が多くなってきます。
岩手県の北端部から、青森県の南部にかけて、「戸」がつく地名が多くなってくるのです。
(岩手県)
- 一戸町
- 二戸市
- 九戸村
(青森県)
- 三戸町
- 五戸町
- 六戸町
- 七戸町
- 八戸市
この中で最も有名なのは、青森県八戸市でしょう。人口20万を超える、青森県の東部をなす主要都市です。
そして、何故か四戸という地名は存在しません。これも豆知識として覚えておきましょう。
なぜ「戸」のつく地名が多いのか?
では何故、このように「戸」のつく地名が多いのか。
その大昔、この地域では「戸」をつけて行政区分をしていたそうです。
それぞれの土地に、数字に「戸」をつけて行政区分をしていたわけですね。
英語でいうと「ヤード(yard)」の意味に近いでしょうか。
しかし、いつからこの様な呼称になったのかは諸説あり、蝦夷平定の時代(飛鳥~平安)なのか南部藩の時代(江戸時代)だったのかは、はっきりしないようです。
列車で進むにつれて、土地の言葉(方言)も変わってくる
そして、歌詞には
土地の言葉もおもしろや」
とあります。
鉄道で長距離移動していればわかると思いますが、様々な県や地域を次々に過ぎていくと、その度に人々の方言が変わり、アクセントや訛りも変わっていくため、とても面白く興味深くなるものです。
列車で北上するたびに、変わり行く土地の方言
例えば東京から東北地方への旅をスタートすると、
- 栃木県あたりから、早速人々の会話や店員さんの言葉が北関東訛りになり、
- 白河を過ぎて福島県に入ると、店員さんの喋り方が完全に東北訛りになります。
そして、青森県の果てまでくると人々は津軽訛りとなり、青森県の果てまで来たのだという実感が湧きます。
アクセントも異なる、方言あるある話
また、当然ながらアクセントや訛りが異なると、お互い言葉がわかりにくくなり、店で注文するときに誤解が生まれてしまい、違ったものが運ばれてきたり、お釣りの金額が間違っていたりします。
こうした方言によるアクセントの違いでコミュニケーションのミスマッチが起こるのは永遠の課題ですし、興味深くもあります。
よく地方出身の方が東京に進学・就職などでやってきて
- 「方言を馬鹿にされた」
- 「方言が通じなかった」
- 「共通語だと思っていたのが、実は方言だと知らなかった」
などありますが、日本国内でも地域によってこんなに言葉が違うのだと実感せざるを得ません。
昔は、鉄道も飛行機も自動車もなく、現在ほど他県同士の交流が盛んではなかったのでした。
そのため、言葉が混じり合うことがなく、その地域の中で長年にかけて独自の言葉ができていく。
このようにして、方言は生まれたわけですね。
馬淵川に沿いつつ、やがて青森県へ
さて、馬淵川に沿って北上して
- 金田一温泉駅(岩手県二戸市)
を過ぎると、いよいよ岩手県と青森県の県境である馬淵川を越え、みちのくの果て・青森県に突入します。
両鉄道会社の境界駅・目時駅
県境を越えると、
- 目時駅(青森県三戸町)
に着きます。
ここまでで「IGRいわて銀河鉄道」の経営管轄区間は終わりとなり、ここから先は
- 「青い森鉄道」
の経営管轄区間となります。
しかし、目時駅で乗り換える必要は特になく、(二戸方面からの大半の便は)八戸駅まで直通で乗り入れているため、両社の違いは意識することなくそのまま乗っていてOKです。
次回は、八戸駅へ
八戸駅は、もう少しです!
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