鉄道唱歌 山陽・九州編 第60番 佐世保に到着! 海の守りの要 四大鎮守府の一つ

まずは原文から!

鎭西一(ちんぜいいち)の軍港と
その名しられて大村(おおむら)の
灣(わん)をしめたる佐世保(させぼ)には
わが鎭守府(ちんじゅふ)をおかれたり

さらに読みやすく!

鎭西一(ちんぜいいち)の軍港と
その名しられて大村(おおむら)の
湾(わん)をしめたる佐世保(させぼ)には
わが鎭守府(ちんじゅふ)をおかれたり

さあ、歌ってみよう!

♪ちんぜいいーちの ぐんこうとー
♪そーのなしられて おおむらのー
♪わーんをしめてる させぼにはー
♪わがちんじゅふを おかれたりー

(長崎本線)
鳥栖駅→新鳥栖駅→吉野ヶ里公園駅→佐賀駅→鍋島駅→久保田駅→江北駅(旧・肥前山口駅)

(佐世保線)
江北駅(旧・肥前山口駅)→武雄温泉駅→有田駅→早岐駅→佐世保駅

※鉄道唱歌に関連する駅と、その他主要と思われる駅を筆者の独断と偏見でピックアップしたものを記載

佐世保線(させぼせん)は、かつての長崎本線(ながさきほんせん)の一部でした。
すなわち現在の江北駅(こうほくえき)、つまりかつての肥前山口駅(ひぜんやまぐちえき)から早岐駅(はいきえき)までは、もともとは長崎本線の一部でした。

しかし、後に江北駅から有明海沿いに南下する肥前七浦駅(ひぜんななうらえき)経由で諫早駅(いさはやえき)まで結ぶ路線が正式に長崎本線になると、かつて長崎本線だった江北駅~早岐駅までは佐世保線(させぼせん)、早岐駅~大村駅~諫早駅までは大村線(おおむらせん)と改められました。
つまり、鉄道唱歌の時代と現代では、長崎本線のルートは違うのです。
逆にいえば、鉄道唱歌のルートは佐世保線→大村線と繋ぎ、諫早駅からは再び長崎本線という流れになります。

そして現代では、江北駅~早岐駅~佐世保駅の間が、現代の佐世保線という扱いになっています。
以上のような理由が、早岐駅スイッチバックの構造(先頭から突っ込んで、折り返す線路の構造)になってる理由です。

鎮西(ちんぜい)とは、元々は「西を鎮める」という意味であり、ここでいう「西」とは「西国(さいごく)」、もっといえば「九州」のことをいいます。ここでは「鎮西=九州」のような意味合いで解釈しても問題ないでしょう。

長崎県佐世保市(させぼし)は、かつて鎮守府(ちんじゅふ)と呼ばれる海の守りの要(かなめ)が置かれた場所であり、また海外に近い外国からの入り口からの防衛の要として発展した街であります。
佐世保市は非常に入り組んだ地形にある防衛に適した街であり、これは「天然の良港」という風に言われます。

佐世保の景色
佐世保の景色

佐世保は古くから多くのリアス式海岸・複雑な海岸線を持ち、その複雑な地形から海の防御力に優れていました。
このように、複雑な地形によって守られた港を、先ほど述べたように「天然の良港(てんねんのりょうこう)」といいます。

佐世保には多くの造船工場ドックなどが存在します。
ドックとは、船の周りを取り囲んで、高い場所から造船作業を出来るようにした凹みのことです。船渠(せんきょ)とも呼ばれます。
佐世保には佐世保重工業(SSK)と呼ばれる工場ないし会社があります。
佐世保のSSKは、元々は「佐世保船舶工業」という社名だったため、SSKという略号となっています。
SSKは元々は海軍工廠(かいぐこうしょう)の造船所から受け継つぎ、民間に引き渡されたところから始まりました。

海軍工廠(かいぐんこうしょう)とは、つまり海軍が船を作る造船所のようなもので、当時は非常に高い軍事機密によって守られていました。

鎮守府(ちんじゅふ)とは、旧日本海軍における「海の守り神」のような存在です。転じて、海の防衛の拠点という意味合いになるわけです。

おもな鎮守府には、 佐世保の他に神奈川県横須賀市(よこすかし)・京都府舞鶴市(まいづるし)、そして広島県呉市(くれし)が挙げられます。
これらを総合して、「四大鎮守府」などのように呼ばれます。

佐世保には戦後、アメリカ軍の海軍基地が置かれています。
そして、佐世保のアメリカ軍の方々によってハンバーガーの文化がもたらされました。
これが「佐世保バーガー」の始まりであるという風に言われます。

佐世保は海軍や、アメリカ軍の海軍と共に発展してきた町であるという風にも言われます。
海軍や軍人さん達が街にたくさん住めば、彼らをもてなすための商業施設も増えるので、人口が増えて街が発展します。

佐世保駅(長崎県佐世保市)

佐世保駅は、JR線の駅としては日本最西端と言われます。

以下に、JR線の東西南北の最果ての駅を列挙します。

最北端の駅 稚内駅(わっかないえき)
最東端の駅 根室駅(ねむろえき)
最西端の駅 佐世保駅(させぼえき)
最南端の駅 西大山駅(にしおおやまえき)

なお西大山駅は鹿児島県の本当に南にある駅であり、北緯31度になります。「あれ?最南端の駅は指宿駅(いぶすきえき、鹿児島県指宿市)か枕崎駅(まくらざきえき、鹿児島県枕崎市)じゃないの?」というイメージもあるかもしれませんが、緯度的にいうとやや西大山駅の方が南となります。西大山駅からは、開聞岳(かいもんだけ)、通称・薩摩富士(さつまふじ)の眺めが最高です。

なお、モノレールも含めれば、日本最南端・日本最西端の駅は沖縄県になります。

佐世保駅からは、さらに北西の平戸(ひらど)方面へ向かう松浦鉄道(まつうらてつどう)が出ています。

次回は再び早岐駅まで戻り、大村線で南へ向かって、大村・諫早方面へ向かいます!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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