鉄道唱歌 関西編 第10番 笠置山と元弘の変 鎌倉幕府を倒すための戦い

まずは原文から!

川のあなたにながめゆく
笠置(かさぎ)の山は元弘(げんこう)の
宮居(みやい)の跡と聞くからに
ふるは涙か村雨(むらさめ)か

さらに読みやすく!

川のあなたにながめゆく
笠置(かさぎ)の山は元弘(げんこう)の
宮居(みやい)の跡と聞くからに
ふるは涙か村雨(むらさめ)か

さあ、歌ってみよう!

♪かーわのあなたに ながめゆくー
♪かさぎのやまはー げんこうのー
♪みやいのあーとと きくからにー
♪ふるはなみだかー むらさめかー

(関西本線/大和路線)
木津駅→加茂駅

(関西本線)
加茂駅→笠置駅→(木津川橋りょう)→大河原駅→月ヶ瀬口→伊賀上野駅→佐那具駅→柘植駅→(鈴鹿峠のトンネル)→関駅→亀山駅→四日市駅→桑名駅→長島駅(→至・名古屋駅)

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

※正式名称は「鉄道唱歌 関西・参宮・南海編」です。記事タイトルの便宜上、このようなタイトル(関西編)とさせていただいております。ご了承ください。

加茂駅(かもえき、京都府木津川市加茂町)を出発し、木津川を東にどんどん進んでいくと、やがて笠置駅(かさぎえき、京都府相楽郡笠置町)に到着します。

笠置駅(京都府相楽郡笠置町)

笠置駅(かさぎえき)のやや東には、鎌倉時代末期の元弘(げんこう)の年号のときに、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)が戦って敗れた笠置山(かさぎやま)があります。

元弘の変(げんこうのへん)とは、後醍醐天皇がかつて楠木正成や新田義貞と共に戦い、1333年に鎌倉幕府を滅亡させた一連の戦いのことです。

元弘の変において、笠置山の戦いで破れた後醍醐天皇は、残念ながら島根県の隠岐島(おきのしま)に流されてしまいました。
その後、後醍醐天皇は隠岐を脱出し、名和長年(なわ ながとし)に迎えられ、また彼らの活躍によってまた巻き返してくることになるのです。

やがて後醍醐天皇の軍は京都の六波羅探題(ろくはらたんだい)を攻撃して滅ぼし、また東京都府中市の「分倍河原(ぶばいがわら)の戦い」などにおいて鎌倉幕府の北条氏を追い詰め、しまいには1333年、鎌倉幕府の北条氏を滅ぼしました。これによって鎌倉幕府が滅亡することになります。

なお、「六波羅探題(ろくはらたんだい)」とは、鎌倉幕府が京都の公家(くげ)などが反乱や謀反(むほん)を企てないように監視する目的で設置した機関です。

分倍河原(ぶばいがわら)」とは、東京都府中市にある、多摩川沿いの地名です。南武線(なんぶせん)・分倍河原駅(ぶばいがわらえき、東京都府中市)が最寄駅になります。

また、隠岐はその約100年前、1221年の承久の乱において後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)が流されてきた地でもあります。

鎌倉幕府はこの「元弘の変」で北条氏が滅亡したことにより、150年続いた鎌倉幕府は滅亡することになったのでした。

ちなみに1590年の「小田原攻め」によって豊臣秀吉によって滅ぼされた北条氏は「後北条氏」といって、鎌倉時代の北条氏とは血縁関係もない全く別物の北条氏となります。ちなみに小田原攻め(おだわらぜめ)とは、現代の神奈川県小田原市で行われた戦いです。この後北条氏は、当初は「伊勢氏」と名乗っていましたが、「北条(ほうじょう)」というネームバリューが良かったため、北条氏の名前を名乗ったようです。つまり血縁関係がないために、鎌倉時代の北条氏と区別するために、「後北条氏」と呼ばれるわけです。
また捕捉かつ余談にはなりますが、これは琉球王国(りゅうきゅうおうこく。現代の沖縄県)を造った尚巴志(しょうはし)の尚一族と、その尚一族を後に滅ぼした一族が血縁関係もないのに「尚」を名乗ったことで生まれた尚氏を、それぞれ「第一尚氏」「第二尚氏」と呼ぶのに似ています。
たとえ尚巴志の血を引いていなくても、やはり琉球王国においては、「尚」というネームバリューは捨てがたかったようです。

話がだいぶズレましたが、歌詞の内容に戻ります。

宮居(みやい)とは、ここでは神様、延いては後醍醐天皇が宿る(滞在していた)場所という意味です。

村雨(むらさめ)とは、ここでは降っては止んだりする雨のことを言います。まるで敗れた後醍醐天皇の無念を「涙」「村雨」というように表現しているのかもしれません。

笠置町(かさぎまち)の上には和束町(わづかちょう)と言って、大きな茶畑があります。
この辺の京都府における和束町付近の茶畑は静岡県のお茶および埼玉県狭山(さやま)のお茶と並んで有名な場所であります。

お茶は、茶畑が太陽が斜めに当たりやすい斜面にある場合はよく育つのです。

笠置駅を過ぎると、次は木津川橋梁 (きづがわきょうりょう)を渡って、大河原駅に止まります!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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