鉄道唱歌 関西・参宮・南海編の歌詞(神武天皇について、観光・歴史など)を、わかりく解説しています!
↓まずは原文から!
掖上ゆけば神武帝
國を蜻蛉と宣まひし
嗛間の丘ぞ仰がるゝ
さらに読みやすく!
掖上ゆけば 神武帝
国を蜻蛉と 宣まいし
嗛間の丘ぞ 仰がるる
さあ、歌ってみよう!
♪わきがみゆけばー じんむていー
♪くーにをあきづと のたまいしー
♪ほはまのそのぞー あおがるるー
高田駅→大和新庄駅→御所駅→掖上駅→吉野口駅→五条駅→隅田駅→橋本駅→粉河駅→舟渡駅→田井ノ瀬駅→和歌山駅
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
奈良県御所市へ
高田駅(たかたえき、奈良県高田市)を和歌山線で南下してゆき、
- 大和葛城山(やまとかつらぎやま)
- 金剛山(こんごうさん)
の右側を進んでいくと、やがて
- 大和新庄駅(やまとしんじょうえき、奈良県葛城市)
- 御所駅(ごせえき、奈良県御所市)
- 掖上駅(わきがみえき、奈良県御所市)
を通過していきます。

大和新庄駅(奈良県葛城市)

御所駅(奈良県御所市)
神武天皇「まるでこの国はトンボのようだ」
奈良県御所市には、初代天皇である神武天皇が、日本という国を眺めながら
と宣われた、「嗛間の丘」があります。
御所市・国見山
かつて神武天皇はこの御所市にある嗛間の丘・現代の国見山という高い丘から、日本列島とその連なる山々を眺めました。
嗛間の丘は、現代では「国見山」と言われます。
神武天皇が国を見た山だから、「国見山」というわけですね。
そして、まるで国を秋津、つまり「とんぼ」だという風に宣ったわけですね。
まるでトンボのように、人と人とが助け合う国・日本
秋津(あきつ)は、蜻蛉(あきつ)とも書きます。
蜻蛉(あきつ)は、蜻蛉(とんぼ)とも読みます。
トンボって、交尾するときに二体が連なったように飛びますよね。
日本列島も、まるで山々が連なったようになっています。
この様子を、神武天皇はまるで日本列島はまるでトンボ(あきつ)のようだと宣ったわけですね。
「人と人とが助け合う国だ」という意味も込められているかもしれません。
秋津島というと、日本列島のことを意味します。
以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

ホホマ(嗛間)は、漢字で書くと難しい!「本馬」とも
ホホマ(嗛間)は、とても難しい漢字を書きます。そのため、御所市ではより簡略化された「本馬」という漢字の地名になって存在しています。
「ホホ(嗛)」という漢字は口偏に「兼」の旧字体という組み合わせですから、めっちゃ難しい漢字です。
これが漢字で書けない・書きにくいときは、「ホホマ」とカタカナで書く場合もあるようです。
神武天皇とは?
神武天皇とは、日本の初代天皇です。
神武天皇は、今から約2680年前の紀元前660年に奈良県橿原市にて即位し、日本を建国しました。
それが紀元前660年2月11日という日付だったので、毎年2月11日は「建国記念日」として祝日となっているわけです。
主な歴代天皇の一覧
現在の令和の天皇陛下は、126代にあたります。
参考までに、歴代天皇の一覧です。
- 初代天皇 神武天皇
- 第16代天皇 仁徳天皇
- 第21代天皇 雄略天皇
- 第32代天皇 推古天皇
- 第122代天皇 明治天皇
- 第123代天皇 大正天皇
- 第124代天皇 昭和天皇
- 第125代天皇 上皇陛下(令和5年現在)
- 第126代天皇 今上天皇(令和5年現在)
現在の天皇は「今上天皇」という
なお、ご存命の陛下に対して、「平成天皇」「令和天皇」と呼ぶのは誤りとなります。
現代の天皇陛下のことを、「今上天皇」といいます。
今上天皇は、徳仁です。
また、平成の天皇陛下は既に譲位されておりますので、「上皇陛下」と呼びます。
神武天皇はなんと、127歳まで生きたと言われています。
奈良(大和国)へ向けて、宮崎県・日向国を出発
神武天皇は45歳にして、日向国(現在の宮崎県)を出発しました。
現代の駅でいうと、日豊本線・美々津駅(宮崎県日向市美々津町)が最寄駅となります。
この美々津の海岸が、「神武天皇お船出の地」とされています。
詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

なぜ神武天皇は、九州にいたのか
では神武天皇がなぜ九州にいたのかと言うと様々な説があります。
古事記などの日本神話において、天照大神(アマテラスオオカミ)の孫のニニギノミコトが、
- 葦原中国(神話における「日本」のこと)
を治めることを命じられて、日向国に降り立っていたからです。
これを天孫降臨といいます。
そのニニギノミコトの遠~い子孫にあたるのが、まさに神武天皇ということになります。
そのため、神武天皇はより本格的に「日本」という国を造るために、日向国・美々津から奈良県(大和国)へと向かったというわけです。
和歌山・熊野へ上陸、奈良へ
話を元に戻しますが、神武天皇は航海の末に、現在の和歌山県の南東部・熊野の辺りに上陸し、八咫烏によって導かれていきます。
橿原市において即位し、日本という国がはじまる
そして神武天皇は奈良県橿原市にて即位し、(冒頭でも述べたように)ここに日本という国が誕生するのです。
現代の和歌山県の熊野大社には、 八咫烏を神様として祀る神社が存在します。
また奈良県宇陀市には、八咫烏を祀る神社があります。
掖上駅を出て、橋本方面へ
掖上駅(わきがみえき)を出ると、やがて
- 吉野口駅(よしのぐちえき、奈良県御所市)
を過ぎます。
ここから近鉄吉野線に乗り換えれば吉野方面へ向かうことができます。
しかし、今回の鉄道唱歌の行程では先に高野山(こうやさん)を回り、その後に吉野へいく、という行程になります。
まずは橋本・高野山方面へ向かってゆきます!
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