中央線鉄道唱歌 第43番 松本城(深志城)と女鳥羽川 信濃国の重要拠点の歴史ある街

中央線鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
松本・深志の観光・地理・歴史について、やさしく解説してゆきます!

↓まずは原文から!

女鳥羽めとばの水ははれども
五層ごそう天主てんしゅ今もなお
三百年さんびゃくねんのいにしへの
名殘なごりとゞむる深志城ふかしじょう

さらに読みやすく!

女鳥羽めとばの水は われども
五層ごそう天主てんしゅ 今もなお
三百年さんびゃくねんの いにしえの
名残なごりとどむる 深志城ふかしじょう

さあ、歌ってみよう!

♪めとばのみーずは かわれどもー
♪ごそうのてんしゅ いまもなおー
♪さんびゃくねんの いにしえをー
♪なーごりとどむる ふかしじょう
(篠ノ井線)
塩尻駅→村井駅→松本駅→田沢駅→明科駅→西条駅→聖高原駅→冠着駅→姨捨駅→稲荷山駅→篠ノ井駅

(信越本線)
篠ノ井駅→川中島駅→長野駅
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

国宝・松本城(深志城)

列車は既に、長野県松本市まつもとしに到着しています。

今回は、あの国宝・松本城についての話題となります。

松本城(深志城)(長野県松本市)

松本城(長野県松本市)

「女鳥羽」とは?

女鳥羽めとばの川とは、松本市街地を流れる川のことをいいます。

女鳥羽川(長野県松本市)

この女鳥羽川めとばがわは、かつては松本城の「お堀」として使われてきました。
元々は、松本市街地をほぼ南北(縦)に、まっすぐ流れる川だったのでした。
現在は、松本城の南を東西(横)に流れています。

しかし、お堀としての役割のために、

  1. (現在のように)西へ大きく(城を取り囲むように)曲がるように、
  2. 工事によって、ルートを変更された

という経緯があります。

なぜ「川」が「お堀」に使われてきたのか?

ではなぜ、「川」が「お堀」に使われてきたのか。

安土桃山時代にもなれば、自然の川ではなく、人工的に(城の周りに)巨大なお堀を掘る、というまでに進歩してきました。
そして、城の周りの防御を固めることもできました。

川は「自然のバリヤー」の役割を果たしてきた

しかしそれ以前は、人工的にお堀を作るのは難しかったのか、

  • 敵が攻めにくい山の上に、城を建てる
  • 自然の川を、敵の侵入を防ぐバリアーとして活用

などの手段が取られていました。

また、土塁どるいといって土を盛り上げてバリアーのようにしたり、さくを設けて、敵の侵入を防いでいました。

また先述の通り、松本市の女鳥羽川のような自然の川も、天然のお堀のような役割を果たしてきました。

「川と川に挟まれたような土地」には、城が築かれやすかった

したがって、昔から、

  • 川と川に挟まれたような土地

には城が築かれやすく、現代でも川に囲まれた土地には、城跡が全国各地に残っています。
もちろん、全国各地の小高い山の上にも、たくさん城跡が残っています。

一方、時代とともに、お堀を掘る技術が進展してゆくことになりました。
安土桃山時代には、(人工的な)深いお堀がバリアーとして、防御に強力な役割を果たすようになっていきました。

これによって、

  • 不便な「山の上」
  • 「川に囲まれた土地」

に、あえてお城を築く必要は無くなったのでした。

そして、

  • より交通の便利の良い「海沿いのエリア」
  • 盆地(の平地かつ商業の中心地)

にも、お城を建てることが可能となりました。
大阪城や江戸城などがそうですね。

松本城のバリヤーを果たした、女鳥羽川

松本城も、かつては信濃国の国府こくふが置かれたていた(前回の記事)こともあり、それほど人口の多い、商業の重要都市でした。

こうした土地の中心に、お城を建てるメリットは大きかったでしょう。
そういう意味では、女鳥羽川めとばがわの水は

  • 松本城の防御
  • 街の景観の形成

に重要な役割を果たしてきたことでしょう。

松本城が存在する地域「深志(ふかし)」

また、松本城の周辺の地域のことを、「深志ふかし」といいます。

そのため松本城は、別名「深志城ふかしじょう」ともいいます。

松本城(長野県松本市)

松本城(長野県松本市)

「国宝五大天守」の一つ・松本城

松本城は、「国宝」に指定されています。

国宝五大天守とは、以下の五つの城をいいます。

  • 松本城(長野県)
  • 犬山城(愛知県)
  • 彦根城(滋賀県)
  • 姫路城(兵庫県)
  • 松江城(島根県)

松本城は、明治時代に「廃城」をまぬがれた

松本城は、明治時代の「廃城令」によって政府から取り壊しを命じられたのですが、地元の有志たちの懸命な努力によって取り壊しを免れ、現代に至っています。
これは島根県の国宝・松江城も同じです。

松本は城下町という関係上、高いビルがなく、コンパクトにまとまったイメージです。
こちらは前回も触れましたが、松本市では景観維持のために、15m(およそビル5階分)の高さ制限がなされています。

松本市は「城下町」であり、長野市は「門前町」として発展してきた町です。
つまり、同じ長野県の二大都市であっても、歴史や性格が異なってくるわけです。

城の周りには、現代でも県庁などが存在している

城下町」とは、お城を中心に発展する都市のことをいいます。
お城を中心に発展するというのは、現代でいう公務員に該当する「武士」がたくさん住んでいるため、武士が多く住むようになります。
また、武士の生活に必要なお店(食品や生活必需品など)がたくさん出来てゆきます。
そのため、商業を営む人もたくさん住むようになります。

なので、現代でもお城の周りに県庁があり、県庁の周りに官公庁などの公務員が働く施設が多いといえます。
またその少し近くに、商業施設が栄えている街は多いです。

「門前町」とは?

門前町」とは、お寺を中心に発展する都市のことをいいます。
宗教関係者はもちろん、参拝に来られた客をもてなすお土産店・茶店・宿泊施設などの出店で利益が上がる(そうした経済モデルの)、という仕組みの町ということになります。

元々は「筑摩県」の県庁所在地だった

ここからはちょっとセンシティブな話題となりますが、松本市長野市は残念ながら「仲悪い」と言われています。
その理由として、かつて信濃国の国府こくふ、つまり信濃国の中心だった松本は、明治時代に長野県の県庁所在地の座を長野市に奪われてしまったという歴史的経緯があるからですね。

明治時代に入って廃藩置県が行われ、1871年の時点では

  • 長野県
  • 筑摩県ちくまけん

という、別々の県として成立しました。
つまり、

  • 長野県の県庁所在地は、「長野市」
  • 筑摩県の県庁所在地は、「松本市」

となっていました。

ところが後の1876年、二つの県は「長野県」に統一され、筑摩県は”廃止”となり、長野県の県庁所在地は「長野市」で統一されました。
これにより、松本市は県庁所在地の座を半ば長野市に奪われた格好となってしまいました。

信濃国の国府が置かれた「信府」

松本市は、これまでも述べてきたように「信濃国」の国府こくふが置かれてきた場所です。
国府」とは、その国の中心となる機関で、現在でいう「県庁」に該当します。

つまり古くからの信濃国の中心地は、松本市だったという歴史があったともいえます。
言い換えれば、松本市は信濃国の県庁所在地だったようなものです。
なので松本市は「信濃国の国府」と言う意味で「信府しんぷ」とも呼ばれたわけです。

また鎌倉時代には、信濃国の「守護」は松本市に置かれています。
守護とは、地方都市が謀反して鎌倉幕府に攻めてこないよう、地方を監視する役割を担う機関です。
つまりこの時点でも、松本市は信濃国の中心地だと思われていたことがわかります。

これだけ長年に渡り松本市は信濃国の中心だったわけですから、それを1876年に長野市にその座を明け渡してしまったわけです。
そのため、松本市としては歯痒はがゆい気持ちになるのはわかります。
実際、当初から何度も反対意見があり、また何度も「再度県を分割する」案も出たようです。

しかし近年では人口減少もあり、もはや仲悪くしている場合ではないため、長野市と松本市でともに協力する動きも出て来ています。
また、お互いが「良きライバル」という関係で競い合う動きにもなりつつあります。

女鳥羽川の景色を楽しもう

松本駅周辺にはお店も多く、買い物や休憩にはとても適しています。
「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」の旅をされる時は、是非とも途中下車しましょう。

また、松本駅から松本城までは約1~2キロメートルほど離れていますが、徒歩で向かっても途中の街並みの景観が美しいので、全然飽きません
松本駅で時間的に余裕のある方は、是非とも国宝・松本城へ寄っていきましょう。

次回は、松本市の温泉についての話題へ

次は、松本市の温泉についての話題となります!

ちゅうい!おわりに

この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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