中央線鉄道唱歌 第50番 洗馬・贄川・奈良井をゆく 中山道の宿場町と木曽の谷

まずは原文から!

將軍(しょうぐん)馬(うま)を洗(あら)いけむ
洗馬(せば)や贄川(にえかわ)奈良井(ならい)宿(じゅく)
驛路(えきろ)の鈴(すず)の音絶えて
汽笛は響(ひび)く木曾(きそ)の谷

さらに読みやすく!

将軍(しょうぐん)馬(うま)を洗(あら)いけむ
洗馬(せば)や贄川(にえかわ)奈良井(ならい)宿(じゅく)
駅路(えきろ)の鈴(すず)の音絶えて
汽笛は響(ひび)く木曽(きそ)の谷

さあ、歌ってみよう!

♪しょうぐんうまを あらいけむー
♪せーばやにえかわ ならいじゅく
♪えきろのすーずの おとたえてー
♪きてきはひびくー きそのたにー

(中央西線)
塩尻駅→洗馬駅→贄川駅→奈良井駅→藪原駅→宮ノ越駅→木曽福島駅→上松駅→須原駅→野尻駅→南木曽駅→坂下駅→中津川駅

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

塩尻駅を南西へ進み、木曽路・中央西線へ

塩尻駅(しおじりえき、長野県塩尻市)を出ると、ここからは中央西線(ちゅうおうさいせん)となり、木曽路(きそじ)を通って名古屋方面へ向かってゆきます。

これからは、険しい木曽路に入ってゆくことになります。
中央西線は普通列車も2~3時間に1本しかなく、また途中の木曽福島駅まではあまり買い物が期待できるスポットがないため、塩尻駅改札口にあるニューデイズ(New Days)で是非とも買い物を済ませておきたいところです。
昼食・水・マスク・ティッシュ・電池など、必要に応じて塩尻駅のニューデイズで買っておけば無難でしょう。

塩尻駅を出ると、洗馬駅(せばえき)・贄川駅(にえかわえき) ・奈良井駅(ならいえき)という風に進んでゆきます。いずれも長野県塩尻市の駅です。

ここからはJR東海の管轄下になり、また長野県塩尻市の平野を南西へと過ぎて行ゆき、徐々に平野部は終わりを迎えます。
やがて、木曽の谷へと入って行きます。

「将軍」とは、旭将軍・義仲のこと 義仲にゆかりある洗馬駅へ

歌詞にある「将軍」とは、ここでは朝日将軍(あさひしょうぐん)義仲(よしなか)こと源義仲(みなもとのよしなか)のことをいいます。
義仲は、木曽の宮ノ越(みやのこし)という場所で育ったため、木曽義仲(きそよしなか)とも呼ばれます。
義仲がここで馬を洗ったことから、洗馬(せば)というわけです。

先述の通り義仲は木曽で育ったので、ここから先は木曽の谷に入ってゆき、また義仲のゆかりの地にも徐々に近づいてゆきます。

ここから先は、中山道(なかせんどう)の洗馬宿(せばしゅく)、贄川宿(にえかわしゅく)、奈良井宿(ならいしゅく)という風に続いてゆきます。

深い木曽の谷をゆく中山道 昔の旅人たちを苦しめてきた険しい道のり

中山道(なかせんどう)とは、江戸~京都間を約20日かけて徒歩または馬で移動していた、江戸時代の道路です。
当時は飛行機も新幹線も高速道路もなく、何日もかけて移動するので、旅人たちが途中で泊まるための町が必要になります。これを宿場町といいます。

木曽の谷における中山道の宿場町に関しては、当時の江戸時代の建物、木造建築の建物などがそのまま残っており、これは全国的にみても非常に珍しいことになります。
そのため、国内外からの観光客がとても多い地域といえます。

木曽の谷は、主に木曽川(きそがわ)が作る峡谷(きょうこく)です。
峡谷」または「」とは、川の水が削っていくことによってできる、山と山の間にできる凹んだ部分です。
この「谷」の周りには平地ができやすいため、ここに道が出来たり、民家が建ちならんだりしていくわけです

木曽の谷も、古くは中山道のような道ができたり、それに伴って宿場町が出来たりしていったのでした。
また、木曽は寒くて厳しい環境のため、ヒノキなどの木が丈夫に育ちます。そのため、木曽のヒノキをはじめとする木材は江戸の家屋伊勢神宮などに使われる木材として有名でした。

木曽は江戸時代には幕府が直接管理・運営する直轄地(ちょっかつち)となり、こうした木材を集めたり、売ったりするための拠点が置かれたのが、木曽の谷のちょうど真ん中にある木曽福島(きそふくしま)という町です。

こうして栄えてきた木曽の谷を、今は列車は進んでゆきます。
歌詞によれば、駅の鈴(現代でいうところの発車メロディー駅メロなど)の音が(列車が駅を離れていくたびに)絶えて、木曽の谷に汽笛が鳴り響くわけです。

昔は木の枝にぶつかるほど狭くて暗い木曽路でしたが、今の時代は「特急しなの」で、木曽の谷を豪快に進んでゆきます

贄川駅(にえかわえき)では、少なくとも私が乗ったときはいつも大勢の若い人達が降りていきます。
若い女性の皆さんも男性の皆さんもみなスーツ姿で、恐らく高校生ではなく大学生でしょう。
恐らくですが、贄川駅の近くには「信州リハビリテーション専門学校」という学校があるため、こちらの学生さんではないかと思われます。

中山道の宿場町・奈良井宿へ

やがて、中山道・奈良井宿(ならいしゅく)で有名な、奈良井駅(ならいえき、長野県塩尻市)に到着します。

奈良井駅(長野県塩尻市)
奈良井駅(長野県塩尻市)
中山道・奈良井川宿(長野県塩尻市)
中山道・奈良井宿(長野県塩尻市)

奈良井宿は、東西に約1kmというとてつもない長さの宿場町です。全国トップクラスの長さといっていいでしょう。
江戸時代の建物が今もリアルに残っており、しかもその街並みが延々と続くという凄まじい光景となります。
そして奈良井宿を出ると、鳥井峠(とりいとうげ)という険しい山道に向かって進んでゆきます。

中央西線・奈良井駅(奈良井宿)あたりの線路の景色(長野県塩尻市)

次は、「鳥居峠の戦い」の話題になります!

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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