まずは原文から!
岩沼驛(いわぬまえき)のにぎはひは
春と秋との馬の市
千里の道に鞭(むち)うちて
すゝむは誰(たれ)ぞ國(くに)のため
さらに読みやすく!
岩沼(いわぬま)駅の賑(にぎ)わいは
春と秋との馬の市
千里の道に鞭(むち)うちて
進むは誰(たれ)ぞ 国のため
さあ、歌ってみよう!
♪いわぬまえーきの にぎわいはー
♪はるとあきとのー うまのいちー
♪せんりのみーちに むちうちてー
♪すすむはたれぞー くにのためー
(東北本線)
福島駅→伊達駅(旧・長岡駅)→越河駅→白石駅→岩沼駅→仙台駅→岩切駅→国府多賀城駅→塩釜駅→松島駅→鹿島台駅→小牛田駅→石越駅→花泉駅→一ノ関駅→平泉駅→盛岡駅
※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ抜粋
阿武隈川(あぶくまがわ)に沿って北上すると、常磐線(じょうばんせん)との合流点でもある岩沼駅(いわぬまえき、宮城県岩沼市)に到着します。
岩沼駅は、東京都の日暮里駅(にっぽりえき)から遙か続く常磐線(じょうばんせん)の終着駅でもあります。
また、「鉄道唱歌 奥州・磐城編」のストーリーは、帰りのルートはこの岩沼駅から別れ、常磐線(当時は磐城線)の太平洋側を通って東京方面へ帰ることになります。
歌詞にある「馬市(うまいち)」とは、簡単にいうと馬が売買されていた場所です。これは江戸時代に春と秋の年2回開かれていたようです。
昔は、特に江戸時代までは馬は(身分の高い人にとって)非常に重要な交通手段でした。
しかし、馬は人間が歩くよりも大きな速度で移動できますから、幕府にとっては馬を軍事力に使われてはたまらないので、武士以外の人々はもちろん、武士であってもよほど信頼された人しか馬を使用することはできませんでした。
江戸時代は軍事上の理由から交通手段にはかなり厳しく、東海道上では橋を架けることすらできずに、歩いて川を渡らなくてはならない、なんてこともあったようです(もしくは「渡し舟」といって、代わりに舟で川を渡ったり、など)。
馬は人よりも速く移動できますし、力も大きいですから、荷役目的(荷物を引かせて移動する)や、農耕目的(”すき”などを引かせて移動する)の役割としても使われてきた歴史があります。しかし、馬は代謝が大きい(言い換えれば、よく食べる)ので、馬を飼育管理するにはエサとなる牧草のコストが半端なかったようです。また、それだけ食べるということは糞尿の処理なども問題になってくるので、明治時代以降に蒸気機関車や電車などが発展してくると、次第に馬は移動手段としては利用されなくなってきた経緯があります。
馬市は、現代でいうところの「車を販売する店」なとに近いかもしれません(違うかな?)
また、「春と秋の2回」開かれるそうですが、現代の我々はコンビニで24時間365日買い物できるのが常識ですから、なぜ年に2回なの?と思うかもしれません。
あくまで私の予想ですが、昔は「二日市」「四日市」「五日市」など、毎日ではなく何日間に1回のペースで店を開くことが一般的だったのかもしれません(これを「定期市」といいます)。
また、「朝市」は朝の時間帯に営業していたわけですから、おそらく毎日8時間(+残業)働く現代の我々の常識とは、おそらく時代的に異なっていたのでしょう。
「昔当たり前だったことが、今は当たり前じゃない」
「昔はありえなかったことが、現代は当たり前になっている」
というのはよくあることなのです。
また、「二日市」「四日市」「五日市」などの定期市で買い物をする人達も、昔は予め営業日が決まっていたので、その前提でそれに合わせて買い物をするのが当たり前だったのでしょう。現代の我々のように「夜中に腹減ったからコンビニ行くか~」みたいな常識は、昔の人からは信じられないものだったのかもしれませんかもしれませんね。現代は便利になったものです。
さて、歌詞には「千里の道に鞭打ちて 進むは誰ぞ国のため」とあります。
これは、まだ現代ほど飛行機・鉄道・自動車などの交通手段が発達していなかった時代に、馬に秘められたパワーが輸送力、農耕などによって国に大きな貢献をもたらすことを言ったものでしょう。
余談ですが、「千里の道も一歩から」という言葉があります。
これは、どれだけ大きな目標で今は届かなかったとしても、まずは一歩を踏み出すことが大事、という意味です。
今日努力したから明日結果が出る、なんてことはありません。しかし、すぐに結果が出ないことで投げ出して諦める人は多いと思います。
短期的な結果を求めず、5年後、あるいは10年後に結果が出て上手くいけばいいや~という気持ちで、いわゆる長期的視点で物事に取り組めば、やがてうまくいくときはくるものです。私(筆者)も、10年かけてようやく実現・達成した夢や目標はたくさんあります。
このブログを読まれているあなたも、きっと何かを学んで自分を高めていきたいと考えている優秀な方なんだろうと思います。私は、常に学ぶ意欲があり日々自分を高めていける人は素晴らしいと思います。
しかし、残念がながら世の中は優秀なだけでは評価してもらえないところもあります。それは、自分が活躍できるかどうかは、環境や周囲の理解、人間関係なども重要になるからです。そして、現状を変えるために新たに転職したり、起業したりして本当の自分の優秀さを発揮できる場所を求めたり考えている方も多いと思います。
繰り返しにはなりますが、「千里の道も一歩から」。努力はすぐに反映されるものではない、最初はうまくいかなくて当たり前、いずれ長い年月の後にうまくいけばいいや、ぐらいの考えでいれば、長く続けられるポイントになるでしょう。
話がずれましたが、岩沼駅を過ぎて北上すると仙台市の1つ南の自治体である名取市(なとりし)を過ぎて名取川(なとりがわ)を渡ると、仙台市(せんだいし)はあと少しです。
次は、いよいよ東北一の大都会・仙台に止まります!
注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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