まずは原文から!
多治見(たじみ)に下車の旅人は
土岐(とき)の川邊(かわべ)の虎溪山(こけいざん)
東濃一(とうのういち)の勝境(しょうきょう)に
杖曳(つえひ)くことを忘るゝな
さらに読みやすく!
多治見(たじみ)に下車の旅人は
土岐(とき)の川辺(かわべ)の虎溪山(こけいざん)
東濃一(とうのういち)の勝境(しょうきょう)に
杖引(つえひ)くことを忘るるな
さあ、歌ってみよう!
♪たじみにげしゃの たびびとはー
♪とーきのかわべの こけいざんー
♪とうのういーちの しょうきょうに
♪つえひくことをー わするるなー
(中央西線)
中津川駅→恵那駅→釜戸駅→瑞浪駅→土岐市駅→多治見駅→高蔵寺駅→春日井駅→勝川駅→大曽根駅→千種駅→鶴舞駅→金山駅→名古屋駅
※鉄道唱歌に関連する駅と、その他主要と思われる駅を筆者の独断と偏見でピックアップしたもの
中津川からさらに西へ 多治見駅に到着
中津川駅(なかつがわえき、岐阜県中津川市)を出て、釜戸駅(かまどえき)・瑞浪駅(みずなみえき)・土岐市駅(ときしえき)を過ぎると、やがて多治見駅(たじみえき、岐阜県多治見市)に着きます。
多治見市を観光 虎渓山永保寺、そしてアニメ「やくならマグカップも」の聖地
岐阜県多治見市(たじみし)は、虎渓山(こけいざん)永保寺(えいほうじ)と、美濃焼(みのやき)という陶磁器(とうじき)の名所として知られます。
また、近年は「やくならマグカップも」というアニメの聖地でも知られます。
多治見市の名物である美濃焼(みのやき)をテーマにしたアニメとなります。
他にも、アニメの「聖地巡礼」によって街興しを行っている街は、他にも以下のようにあります。
・埼玉県「鷲宮神社(わしのみやじんじゃ)」「らき☆すた」
・茨城県大洗町(おおあらいまち)「ガールズ&パンツァー」
・静岡県沼津市(ぬまづし)「ラブライブ!サンシャイン!!」「幻日のヨハネ」
・千葉県館山市「戦翼のシグルドリーヴァ」
※私はアニメにあまり詳しくないので、私が知っているものや、私が実際に訪れたことのある場所だけを記載しています。ご了承ください。
多治見駅の改札を出ると、可愛いアニメキャラが描かれた「多治見へようこそ!」という大きな垂れ幕が出迎えてくれるので、旅の疲れがみな一掃されます。(^^;)
かつて「日本一暑い街」の称号を有していた多治見市
また、多治見市は2007年に当時の日本史上最高気温である40.9度を記録したことから「日本一暑い町」としても知られ、駅の改札(南口)を出ると、大きな「温度計」が設置してあります。
多治見市は「暑さ対策日本一の街」としても地域おこしを行っています。これはまた後述します。
土岐川のそばの勝境・虎渓山永保寺
多治見には、先述の通り、 虎渓山永保寺(こけいざんえいほうじ)という、まるで日本庭園みたいなお寺があり、歌詞では東濃一(とうのういち)の勝境(しょうきょう)であるとして歌われています。
虎渓山の近くには、歌詞にある通り、土岐川(ときがわ)という川が流れます。
土岐川(ときがわ)は岐阜県内での名前であり、愛知県内に入ると庄内川(しょうないがわ)に名前を変えます。
庄内川は、岐阜県と愛知県を西へ西へと流れ、末は名古屋の海に注ぎます。
東海道新幹線で東京方面へ向かう時、名古屋駅に停車する直前に大きな川を渡ると思います。あれが庄内川です。
この庄内川の上流の岐阜県に土岐川があり、土岐川の川辺にあるお寺が虎渓山永保寺というわけです。
虎渓山永保寺のすぐそばを流れる土岐川の景色はとても美しいです。歌詞には「東濃一(とうのういち)の勝境(しょうきょう)」とあり、是非とも訪れる価値があります。
東濃(とうのう)とは、東の美濃(みの)という意味です。
美濃(みの)とは、現代の岐阜県南部の地域をいいます。岐阜県北部の地域は飛騨(ひだ)といいます。
つまり「東濃」とは、岐阜県東部と言い換えることもできます。
その岐阜県東部一の名勝が、土岐川の虎渓山永保寺と歌われているわけです。
杖を引くとは、俗に「旅をする」という意味合いの言葉です。松尾芭蕉あたりが、杖を引く翁(おきな)、というイメージがありますよね。
夢窓疎石によって開かれた、虎渓山永保寺
虎渓山永保寺(こけいざんえいほうじ)は、夢窓疎石(むそうそせき)という鎌倉時代の僧侶によって建てられました。
夢窓疎石は、夢窓国師(むそうこくし)とも呼ばれます。国師号は、天皇から立派な僧であると認められた証になります。
夢窓疎石は、山梨県甲州市(こうしゅうし)の恵林寺(えりんじ)を建てたことでも知られます。甲州市の中心駅は、中央東線・塩山駅(えんざんえき)になります。
夢窓疎石は当時、自分の教えを広めるために、全国各地を行脚(あんぎゃ。旅すること)していました。
現代ではSNSやYouTube、ブログなどで発信する手段もありますが、もちろん鎌倉時代にはそのような物はないので、自力で旅をしながら布教をしていたのです。
弘法大師(こうぼうだいし)・空海(くうかい)や、慈覚大師(じかくだいし)・円仁(えんにん)らも、同じように布教のため全国各地を旅していました。
なので、東北地方を除く各地には空海ゆかりの地がたくさんあり、空海が発見したとされる温泉もたくさんあります。
また、東北地方には円仁ゆかりの地がたくさんあります。山形県の立石寺(りっしゃくじ)もそうです。
話を元に戻しますが、そんな布教の旅に疲れた夢窓疎石の一行は、岐阜県多治見市にさしかかり、土岐川一帯の景色を見るなやいなや、
「こんな素晴らしい景色があったとは!人気(ひとけ)もなく、静かで落ち着く場所だ!」
「ここを終の棲家(ついのすみか)にしよう!」
ということで、そうして建てたのがこの虎渓山永保寺だったというわけです。
虎渓山永保寺は、「孕み観音(はらみかんのん)」と呼ばれ、妊活など子宝祈願にご利益があります。
「暑さ対策日本一の街」暑さ対策を全面に押し出した、街の発展への取り組み
多治見市は冒頭にも述べましたが、2007年に当時の国内最高気温の40.9度を記録し、日本一暑い街として知られるようになりました。
しかし後に埼玉県熊谷市(くまがやし)と静岡県浜松市が41.1度を記録し塗り替えたことで、多治見市は「日本一暑い町」の座を浜松市からなかば奪われる形となり、以後浜松市とはライバル関係にあります。
また浜松市はアニメ「ゆるキャン△」の聖地でもあり、同じくアニメの聖地でもある多治見市とは「暑い戦い」ならぬ「アツい戦い」が繰り広げられており、観光客の誘致にどちらの都市も全力で取り組んでいる姿が伺い知れます。
多治見市はそれでも、「暑さ日本一」を記録したことあるため「暑さ対策日本一」の町を目指し、うちわを配るなど暑さ対策(熱中症対策など)に力を入れています。
多治見駅を出ると、一気に名古屋方面へ
多治見駅から名古屋方面へは、快速列車のスピードも上がり、通過駅も多くなり列車はより一気に大都市部へ近づいてゆきます。
また、名古屋に近づくにつれて列車に乗ってくる乗客の数も増えてゆくので、面白く興味深くなります。
ゴールの名古屋はもう少しですから、最後まで頑張ってゆきましょう。
注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
コメント