まずは原文から!
弘法大師(こうぼうだいし)この山を
ひらきしよりは千餘年(せんよねん)
蜩(ひぐらし)ひびく骨堂(こつどう)の
あたりは夏も風さむし
さらに読みやすく!
弘法大師(こうぼうだいし)この山を
ひらきしよりは千余年(せんよねん)
蜩(ひぐらし)ひびく骨堂(こつどう)の
あたりは夏も風さむし
さあ、歌ってみよう!
♪こうぼうだーいし このやまをー
♪ひらきしよりはー せんよねんー
♪ひぐらしひーびく こつどうのー
♪あたりはなつもー かぜさむしー
(和歌山線)
高田駅→大和新庄駅→御所駅→掖上駅→吉野口駅→五条駅→隅田駅→橋本駅→粉河駅→舟渡駅→田井ノ瀬駅→和歌山駅
(南海高野線)
橋本駅→九度山駅→高野下駅→極楽橋駅
(南海鋼索線)
極楽橋駅→高野山駅
※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
※正式名称は「鉄道唱歌 関西・参宮・南海編」です。記事タイトルの便宜上、このようなタイトル(関西編)とさせていただいております。ご了承ください。
今回は、和歌山県北部・奈良県の南にある、高野山(こうやさん)の話題になります。
南海高野線(なんかいこうやせん)の終点・極楽橋駅(ごくらくばしえき、和歌山県伊都郡高野町)からは、ケーブルカーに乗ってぐんぐんきつい坂を登っていきます。
このケーブルカーは、南海鋼索線(なんかいこうさくせん)といいます。
鋼索線はなんと568パーミル(‰)という急な坂道です。
「パーミル(‰)」とは、1000m水平に進んだとき、何メートル登るかという指標です。
鉄道は元々坂道に弱く、20パーミルを越えれば十分きつい坂になります。群馬県・長野県の碓氷峠(うすいとうげ)は66.7パーミルあり、これは鉄道にはかなりきつい坂なので、明治時代は「アプト式」という歯車をつけて登り降りする仕組みを備えていました。
高野山の頂上(標高約800m)に着くと、やがて山の頂上は高野山の宗教都市になります。
そこにはお寺の施設(伽藍)の他、お土産屋さんや茶店など、参拝客をもてなす壮大な一大観光名所になっています。
弘法大師(こうぼうだいし)・空海(くうかい)は、平安時代に「真言宗」という宗派を高野山にて開いた方です。
空海はそれまでの難解な学問的だった奈良仏教とは一線を画し、「本当の仏教を極める」べく、平安時代に中国・唐(とう)に渡って仏教を勉強し、日本に帰ってきてから高野山に金剛峯寺(こんごうぶじ)を建て、真言宗を開きました。
弘法大師がこの山(高野山)を開いたのは、鉄道唱歌の時代(西暦1900年)から約1100年昔の平安時代(西暦800年~900年頃)のことです。
奈良時代の仏教は、どちらかというと学部や学問といった感じであり、ちょっと難しかったイメージがありました。
というか、奈良仏教はあまり庶民向けではなかったのです。
一方、平安時代の仏教は山で厳しい修業を行うということがメインとなり、そうした厳しい修行した者が悟りを開くということになりました。
そして鎌倉時代になり、「念仏を唱える」「座禅をする」などより仏教のハードルが低くなり、より一般的に受け入れられやすい仏教へと進化してゆきました。
鎌倉仏教は、現代の我々日本人にとっても馴染み深いものとなっています。
これは同じく唐に渡った、比叡山(ひえいざん)・延暦寺(えんりゃくじ)で天台宗(てんだいしゅう)を開いた最澄(さいちょう)にも同じことがいえます。
最澄は伝教大師(でんぎょうだいし)と呼ばれます。
最澄と空海は仲の良い仲間だったらしいです。
蜩(ひぐらし)とは、秋に鳴く虫のことです。
つまり、蜩が鳴くということは、つまり季節に秋が訪れたことを意味します。
骨堂(こつどう)とは、お骨を治めているお堂のことをいいます。お堂とは、様々なものを収めているお寺の建物の一つです。
高野山は標高800mという、東京スカイツリー(634m)や長野県の諏訪湖(すわこ、標高759m)よりも高い場所にあるため、夏でもひんやりと涼しくなります。
私は以前高野山に10月の終わり頃に行ったことがあるのですが、もうかなり寒く、温かいお茶がとてもおいしかった記憶があります。
歌詞の第4行目でも「あたりは夏も風さむし」と歌われていますね。
次も、高野山の話題となります!
注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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