鉄道唱歌 山陽・九州編 第60番 佐世保に到着! 海の守りの要 四大鎮守府の一つ

鉄道唱歌 山陽・九州編の歌詞(佐世保の観光と歴史)について、鉄道に詳しくない方にもわかりやすく解説してゆきます!

佐世保の海より(長崎県佐世保市)(鉄道唱歌の旅)

佐世保の海より(長崎県佐世保市)

↓まずは原文から!

鎭西一ちんぜいいちの軍港と
その名しられて大村おおむら
わんをしめたる佐世保させぼには
わが鎭守府ちんじゅふをおかれたり

さらに読みやすく!

鎭西一ちんぜいいちの 軍港と
その名しられて 大村おおむら
わんをしめたる 佐世保させぼには
わが鎭守府ちんじゅふを おかれたり

さあ、歌ってみよう!

♪ちんぜいいーちの ぐんこうとー
♪そーのなしられて おおむらのー
♪わーんをしめたる させぼにはー
♪わがちんじゅふを おかれたりー
(長崎本線)
鳥栖駅→新鳥栖駅→吉野ヶ里公園駅→佐賀駅→鍋島駅→久保田駅→江北駅(旧・肥前山口駅)

(佐世保線)
江北駅(旧・肥前山口駅)→武雄温泉駅→有田駅→早岐駅→佐世保駅

※鉄道唱歌に関連する駅と、その他主要と思われる駅を筆者の独断と偏見でピックアップしたものを記載

​現代語訳のまとめ(佐世保)

まずは、現代語訳から確認してゆきましょう。

  1. 九州鎮西ちんぜい)で一番の軍港として、
  2. その名が広く全国に知られている(佐世保は)、美しく波穏やかな大村湾の、
  3. (大村湾の)入り口を、がっちりと引き締めるように位置している(のが佐世保である)。
  4. ​この重要拠点には、我が国の海を守るための鎮守府ちんじゅふが置かれているのである。

歌詞の​専門用語を、簡単に解説

​鎭西一(ちんぜいいち)とは?

鎮西ちんぜい」とは、古い言葉で九州地方のことです。
すなわち、「九州でナンバーワンの」という意味になります。

佐世保が、九州の防衛における最大の拠点であったことがこの一言からよく分かりますね!

「​大村の湾をしめたる」とは?

​これは、長崎県にある、周囲をぐるりと陸に囲まれた琵琶湖のような形をした大村湾おおむらわんのことです。
この湾は、外の海に出ていくための出口が非常に狭いという、天然の要塞のような地形をしています。

湾をしめたる(引き締めている・鍵をかけている)」という表現は、まさにその地形の特徴と、敵を寄せ付けない軍港としての力強さを見事に表しています。

​鎭守府(ちんじゅふ)とは?

鎮守府とは、明治時代、日本海軍が沿岸の防衛や艦隊の指揮を行うために置いた、最高レベルの重要拠点(軍の本部)のことです。

日本全国に「横須賀・呉・佐世保・舞鶴」の4つしか置かれていなかったため、ここに鎮守府があるということは、佐世保という街が国家にとってどれほど特別な場所であったかの証拠でもあります。

現在の長崎本線は、鉄道唱歌当時のルートとは異なる

早岐駅はいきえき(長崎県佐世保市)で佐世保線させぼせんを北西へ進むと、佐世保線の終点・

  • 佐世保駅させぼえき(長崎県佐世保市)

に到着します。

佐世保の港に面した駅・佐世保駅(長崎県佐世保市)

佐世保駅(長崎県佐世保市)

佐世保の港に面した駅・佐世保駅(長崎県佐世保市)

佐世保駅(長崎県佐世保市)

かつて佐世保線は、長崎本線の一部だった

佐世保線させぼせんは、かつての長崎本線ながさきほんせんの一部でした。

すなわち、

  • 現在の江北駅こうほくえき(かつての肥前山口駅ひぜんやまぐちえき
  • 早岐駅はいきえき

の区間は、もともとは長崎本線の一部でした。

後に、有明海沿い・肥前七浦駅経由が長崎本線に

しかし、後に江北駅から、有明海沿いに南下する

  • 肥前七浦駅ひぜんななうらえき

経由で諫早駅いさはやえきまで結ぶ路線が、正式に長崎本線となりました。

すると、

  • かつて長崎本線だった江北駅~早岐駅までは、佐世保線させぼせん
  • 早岐駅~大村駅~諫早駅までは、大村線おおむらせん

と改められました。

つまり、鉄道唱歌の時代と現代では、長崎本線のルートは違うのです。

逆にいえば、鉄道唱歌のルートは

  • 佐世保線→大村線

と繋ぎ、諫早駅からは再び長崎本線、という流れになります。

そして現代では、

  • 江北駅~早岐駅~佐世保駅

の間が、現代の佐世保線という扱いになっています。

以上のような理由が、早岐駅スイッチバックの構造(先頭から突っ込んで、折り返す線路の構造)になっている理由です。

鎮守府が置かれた都市・佐世保市

「鎮西」とは?

鎮西ちんぜいとは、元々は「西を鎮める」という意味になります。
ここでいう「西」とは、「西国さいごく」、もっといえば「九州」のことをいいます。

ここでは、「鎮西=九州」のような意味合いで解釈しても問題ないでしょう。

「天然の良港」佐世保

佐世保の景色(長崎県佐世保市)

佐世保の景色(長崎県佐世保市)

長崎県佐世保市させぼしは、かつて鎮守府ちんじゅふと呼ばれる、海の守りのかなめが置かれた場所になります。

また、海外に近い外国からの入り口からの防衛の要として、発展してきた街であります。

江戸時代の「天然の良港」のイメージ。山などの地形に囲まれた、防御に優れた地形をしている。(画像はAIによるイメージです))

佐世保市は非常に入り組んだ地形にある防衛に適した街であり、これは「天然の良港」という風に言われます。

佐世保の景色(長崎県佐世保市)

佐世保の景色(長崎県佐世保市)

「造船の街」として栄えてきた佐世保

佐世保は先述の通り、古くから多くのリアス式海岸・複雑な海岸線を持ち、その複雑な地形から海の防御力に優れていました。

佐世保には多くの造船工場ドックなどが存在します。
ドックとは、船の周りを取り囲んで、高い場所から造船作業を出来るようにした凹みのことです。船渠せんきょとも呼ばれます。

「ドック」のイメージ。(画像はAIによるイメージです)

海軍工廠の造船所跡を引き継いで始まった、SSK(佐世保船舶工業)

佐世保には佐世保重工業(SSK)と呼ばれる工場・会社があります。
佐世保のSSKは、元々は「佐世保船舶工業」という社名だったため、SSKという略号となっています。

SSKは元々は海軍工廠かいぐこうしょうの造船所から受け継つぎ、民間に引き渡されたところから始まりました。

海軍工廠かいぐんこうしょうとは、つまり海軍が船を作る造船所のようなもので、当時は非常に高い軍事機密によって守られていました。

鎮守府が置かれた街・佐世保

鎮守府ちんじゅふとは、旧日本海軍における「海の守り神」のような存在です。転じて、海の防衛の拠点という意味合いになるわけです。

おもな鎮守府には、 佐世保の他に、

  • 神奈川県横須賀市よこすかし
  • 京都府舞鶴市まいづるし
  • 広島県呉市くれし

が挙げられます。
これらを総合して、「四大鎮守府」などのように呼ばれます。

横須賀鎮守府については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください

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米軍によってもたらされた、ハンバーガーの文化

佐世保には戦後、アメリカ軍の海軍基地が置かれています。
そして、佐世保のアメリカ軍の方々によってハンバーガーの文化がもたらされました。

これが「佐世保バーガー」の始まりであるという風に言われます。

佐世保は海軍や、アメリカ軍の海軍と共に発展してきた町であるという風にも言われます。
海軍や軍人さん達が街にたくさん住めば、彼らをもてなすための商業施設も増えるので、人口が増えて街が発展していく、というわけですね。

佐世保の景色(長崎県佐世保市)

佐世保の景色(長崎県佐世保市)

JR西日本最西端の駅・佐世保駅

佐世保駅(長崎県佐世保市)

佐世保駅(長崎県佐世保市)

佐世保駅は、JR線の駅としては日本最西端と言われます。

JR線の東西南北の最果て駅

以下に、JR線の東西南北の最果ての駅を列挙します。

  • 最北端の駅 稚内駅わっかないえき
  • 最東端の駅 根室駅ねむろえき
  • 最西端の駅 佐世保駅させぼえき
  • 最南端の駅 西大山駅にしおおやまえき

なお西大山駅は鹿児島県の本当に南にある駅であり、北緯31度になります。

「あれ?最南端の駅は

  • 枕崎駅まくらざきえき(鹿児島県枕崎市)

じゃないの?」

というイメージもあるかもしれませんが、緯度的にいうとやや西大山駅の方が南となります。
西大山駅からは、開聞岳かいもんだけ、通称・薩摩富士さつまふじの眺めが最高です。

西大山駅については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください

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根室駅については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください
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なお、モノレールも含めれば、日本最南端・日本最西端の駅は沖縄県になります。

さらに平戸方面へ向かう、松浦鉄道

佐世保駅からは、さらに北西の平戸ひらど方面へ向かう松浦鉄道まつうらてつどうが出ています。

松浦鉄道・佐世保中央駅(長崎県佐世保市)

松浦鉄道・佐世保中央駅(長崎県佐世保市)

次回は大村線で、大村・諫早方面へ

今回のメインであった佐世保の街や歴史、さらに先述の松浦鉄道の歴史などについては、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください

【長崎】佐世保の観光・歴史について、わかりやすく解説!
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次回は再び早岐駅まで戻り、大村線で南へ向かって、大村・諫早方面へ向かいます!

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