山陰鉄道唱歌 第5番 亀岡・園部と、丹波地域を過ぎゆく 由良川に沿い、綾部市へ

まずは原文から!

山又山(やままたやま)をくゞりつゝ
こゝは丹波(たんば)の園部町(そのべまち)
流(なが)れも清(きよ)き和知川(わちがわ)や
綾部(あやべ)の町(まち)に着きにけり

さらに読みやすく!

山又山(やままたやま)をくぐりつつ
ここは丹波(たんば)の園部町(そのべまち)
流れも清き和知川(わちがわ)や
綾部(あやべ)の町(まち)に着きにけり

さあ、歌ってみよう!

♪やままたやーまを つらぬきてー
♪ゆーけばたんばの そのべちょう
♪ながれもきーよき わちがわやー
♪あやべのまちにー つきにけりー

(山陰本線)
京都駅→二条駅→嵯峨嵐山駅→亀岡駅→園部駅→和知駅→綾部駅→福知山駅→上川口駅→下夜久野駅→上夜久野駅→梁瀬駅→和田山駅→養父駅→八鹿駅→江原駅→豊岡駅→玄武洞駅→城崎温泉駅

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記

トンネルをくぐり抜け、丹波地域へ

保津峡駅(ほづきょうえき、京都府亀岡市保津町)を出ると、列車はさらに山のトンネルをくぐり、亀岡駅(かめおかえき、京都府亀岡市)に着きます。

亀岡駅(京都府亀岡市)

明智光秀が拠点を構えた、亀岡市

明智光秀の像(亀岡城址前)(京都府亀岡市)

京都府亀岡市(かめおかし)は、もともとは「亀山(かめやま)」という地名でした。
しかし明治時代に入って、伊勢国(いせのくに)の「亀山※」と混同されるのを防ぐため、亀山から「亀岡」に地名を変えました

※ちなみに伊勢国の「亀山」とは、現代の三重県亀山市(かめやまし)のことです。
三重県亀山市は、東海道の宿場町・関宿(せきしゅく)で有名です。また亀山駅は、関西本線紀勢本線(きせいほんせん)の分岐点です。

亀岡城(かめおかじょう)は、「本能寺の変」で織田信長を討つため京都に進撃する明智光秀(あけち みつひで)が、その前日の夜に滞在していた場所です
本能寺の変の前夜までは、明智光秀は織田信長の命令通り、翌朝になってから中国地方を攻め毛利氏と対峙していた羽柴秀吉(豊臣秀吉)を助けるため、中国地方へ向かう準備をしていたところでした。織田信長も、京都の本能寺に前泊していたところでした。

そして明智光秀は深夜から朝にかけ、亀岡城を出発して南東に進み、桂川(かつらがわ)のところへ達しました。

ところが、ここで西の中国地方へ進むはずが、明智光秀は突如、

「敵は本能寺にあり!」

と叫び、織田信長がまだ朝方寝ている(京都の)本能寺へ攻め入ったのです。

「京の台所」とも呼ばれる、亀岡市

亀岡市はいわゆる「京野菜」の生産地で、「京の台所」とも言われています。
京野菜は、京都の高級食材で使われるものです。亀岡の肥沃(ひよく)な土地では上質な野菜が良く育ったため、古くから京都の町に対して、野菜を供給し続けてきました。それらは前回も解説した保津川(ほづがわ)の舟によって運ばれたのでした。

園部駅(園部市)に到着

亀岡駅を北上すると、やがて園部駅(そのべえき、京都府南丹市)に着きます。

園部駅(京都府南丹市)

この地域は、いわゆる「丹波国(たんばのくに)」の領域でした。

丹波国(たんばのくに)とは、京都府北部のことをいいます。
ちなみに京都府南部は「山城国(やましろのくに)」といいます。

(くに)とは、奈良時代の律令制におけるエリア分けのことであり、現代の都道府県に該当します。

京都駅から園部駅までは、「嵯峨野線(さがのせん)」という愛称がつけられています。
だいたい園部駅までが、京都市街地までへの通学・通勤・買い物エリアになるでしょう。

園部駅をさらに北上 由良川に沿って進む

園部駅をさらに北上すると、鍼灸大学駅(しんきゅうだいがくえき、京都府南丹市)に着きます。

鍼灸大学(しんきゅうだいがく)は、はりの治療によって治す医療を教えている大学です。
はりの治療とは、ツボを刺激することで治す、東洋医学の一つです。
漢方薬も、東洋医学の一つです。
東洋医学は、西洋医学に比べて薬や科学的なことに比重を置くよりも、どちらかというと人間が本来持つ生命力や、自然の力に重点を置きながら治すというイメージがあります。

鍼灸大学駅を過ぎると、胡麻駅(ごまえき、京都府南丹市)に着きます。

胡麻駅(ごまえき)は、北海道の昆布駅(こんぶえき)と並んで、おいしそうな駅名です。
さすがに北海道ではないので、アイヌ語由来ではなさそうです。
昆布駅はアイヌ語由来の駅です。

和知駅(京都府船井郡京丹波町)
和知川(由良川)(山陰本線の車窓より)(京都府)

やがて、和知川(わちがわ。由良川とも)に沿って進み、徐々に険しい山岳地帯に入ってゆきます。

綾部駅に到着 舞鶴方面への分岐点

列車は、やがて京都府綾部市(あやべし)の綾部駅(あやべえき)に到着します。

綾部駅からは、舞鶴線(まいづるせん)という京都府舞鶴市(まいづるし)まで延びる線路が分かれています。

次回は、舞鶴方面への寄り道になります。

注意
この記事は、「小学生の頃の私(筆者)に教える」というイメージで書いており、難しい表現や専門用語などは極力使用を避けて、噛み砕いて記述・説明することに努めております。そのため、内容については正確でない表現や、誤った内容になっている可能性があります。
もし内容の誤りに気付かれた方は、「お前は全然知識ないだろ!勉強不足だ!」みたいなマウントを取るような書き方ではなく、「~の部分が誤っているので、正しくは~ですよ」と優しい口調で誤りをコメント欄などでご指摘頂ければ嬉しく思います。再度こちらでも勉強し直し、また調べ直し、内容を修正致します。何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

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