鉄道唱歌 山陽・九州編 第7番 加古川と高砂 尾上の松 そして様々な陰陽連絡路線

鉄道唱歌 山陽・九州編の歌詞(加古川の歴史など)について、鉄道に詳しくない方にもわかりやすく解説してゆきます!

兵庫県加古川市の観光(画像はAIによるイメージです)

兵庫県加古川市の観光(画像はAIによるイメージです)

まずは原文から!

加古川かこがわおりて旅人の
立ちよる陰かげは高砂たかさごの
松のあらしに傳つたへくる
鐘かねも名だかき尾上寺おのえでら

さらに読みやすく!

加古川かこがわおりて 旅人の
立ちよる陰かげは 高砂たかさごの
松のあらしに 伝つたえくる
鐘かねも名だかき 尾上寺おのえでら

さあ、歌ってみよう!

♪かこがわおーりて たびびとのー
♪たちよるかげはー たかさごのー
♪まーつのあらしに つたえくるー
♪かねもなだかきー おのえでらー
(山陽本線)
神戸駅→兵庫駅→鷹取駅→須磨駅→舞子駅→明石駅→加古川駅→姫路駅→相生駅(旧・那波駅)→岡山駅→倉敷駅→福山駅→尾道駅→糸崎駅→三原駅→海田市駅→広島駅→西広島駅(旧・己斐駅)→五日市駅→宮島口駅→岩国駅→柳井駅→徳山駅→防府駅(旧・三田尻駅)※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ表記
※鉄道唱歌のできた当時(1900年)は、防府駅(旧・三田尻駅)から先は開通していなかったため、徳山港から船で門司(九州)へ

加古川駅に到着

明石駅をさらに西へ進むと、加古川線かこがわせんとの分岐駅である加古川駅に到着します。

  • 加古川駅かこがわえき(兵庫県加古川市)
兵庫県加古川市の観光(画像はAIによるイメージです)

兵庫県加古川市の観光(画像はAIによるイメージです)

山陽電鉄との競合区間

この区間は、山陽電鉄さんようでんてつ(もしくは山陽電車)との競合区間でもあります。
また、大阪の梅田発の阪神本線の特急列車が、山陽電鉄線・姫路方面へと直通しています。
したがって、この区間ではJR線とライバル関係となっています。

ちなみに、以下の2つはそれぞれ異なります。

  • この私鉄会社である山陽電鉄
  • 現在の山陽本線の元祖となった、明治時代の山陽鉄道

混同しやすいので、ご注意くださいね。

加古川線とは

加古川~谷川(丹波市)までを結ぶ路線

加古川線かこがわせんは、加古川駅から北の谷川駅まで延びています。

  • 谷川駅たにかわえき(兵庫県丹波市)

そして福知山線へと通じています。
すなわち、山陽地方と山陰地方を結ぶ路線です。
いわゆる陰陽連絡路線いんようれんらくろせんと言ってもいいかもしれませんね。

多くは「西脇市止まり」

しかし、加古川線は多くの列車が西脇市駅止まりとなっています。

  • 西脇市駅にしわきしえき(兵庫県西脇市)

すなわち、この駅で止まる列車が多いため、谷川駅まで直通する列車が少なくなっています。

さらに福知山線へと直通する列車もありません(そもそも、谷川駅で福知山線へ乗り換える需要自体が少ないためです)。
したがって、加古川線は「陰陽連絡路線」としての機能は、少し弱いといえるかもしれません。

山陰側・浜坂駅まで向かう特急も

しかし、この加古川線を経由する臨時特急列車が運転されたこともあります。
かつて大阪発の特急「はまかぜ」浜坂行きが、期間限定で加古川線を経由して運行されました。

浜坂駅はまさかえきは、兵庫県北部の日本海側にある山陰本線の駅です。
鳥取県との県境に近い駅ですね。

浜坂駅については、以下の記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。

山陰鉄道唱歌 第14番 日本海を右に、浜坂・居組を過ぎ行く 兵庫県から鳥取県へ
山陰鉄道唱歌の歌詞を、わかりやすく解説しています!浜坂・居組・岩美の地理などを、初心者の方にもやさしく解説してゆきます!↓まずは原文から!海の景色をながめつゝ濱坂はまさか・居組いぐみ 早はやすぎてこゝは因幡いなばの岩美驛いわみえき岩井温泉い...

陰陽連絡路線とは

陰陽連絡路線いんようれんらくせんとは、単純に言えば山陽地方と山陰地方を結ぶ鉄道路線のことです。
ちなみに、陰陽連絡路線として最もメジャーな路線は伯備線はくびせんです。

  • サンライズ出雲
  • 特急やくも

などの特急列車が多く運行されています。

その他の陰陽連絡路線

他にも、以下の路線があります。

  • 西隣の播但線ばんたんせん
  • 広島県・島根県を結ぶ木次線きすきせん
  • 山口県・島根県を結ぶ山口線やまぐちせん

これらの路線で、山陽~山陰間の鉄道移動が可能です。
しかし、中国地方を南北に縦断するには、直線的で走りやすい高速道路が整備されて非常に便利になっています。
そのため、カーブが多く勾配の急なこれらの鉄道路線は、競争で不利になってしまうことが多々あります。

広島県「可部線」の場合

広島県の可部線かべせんは、かつて三段峡駅さんだんきょうえきから、島根県の浜田駅まで延びる計画でした。
しかし計画は中止となり、可部線の山間部寄りの区間(可部〜三段峡)は廃線となってしまいました。

広島県・島根県「三江線(廃止)」の場合

また、かつて以下の区間を結んでいた路線もありました。

  • 広島県三次市みよしし(三次駅)
  • 島根県江津市ごうつし(江津駅)

この両都市を結んでいた三江線さんこうせんも、2018年に廃止となりました。
やはり、陰陽連絡線は利用者が少なく赤字になりやすいため、維持が厳しい現実があります。

したがって、山陽~山陰間の移動は高速バスや自家用車のほうが有利となり、多くの鉄道陰陽連絡線が厳しい状況に置かれています。

加古川線と水運の歴史

加古川線は、もともと川の水運(舟運)に代わる貨物輸送の手段として建設されました。
水運の代替を主目的としたため、集落や住宅地からやや離れた場所に線路が敷かれました。
そのため、町の中心部が駅から離れている駅が複数見られます。

したがって、モータリゼーション(車社会化)が進んで貨物輸送がトラックへと移行した際、旅客輸送メインで利益を上げるのに大変苦労することになりました。
朝の通勤時間帯に合わせて快速列車を増発した時期もありましたが、大きな需要回復には結びつかなかったようです。

加古川(兵庫県)

加古川(兵庫県)

加古川市のやや西に位置する、高砂市

兵庫県高砂市たかさごしは、加古川市のすぐ西隣にある街です。

尾上の松とは

有名な名所として尾上おのえの松があります。
ただし、これは高砂市ではなく、加古川を渡った東側の加古川市に位置しています。
しかも、この松は加古川市の尾上神社おのえじんじゃという神社境内にあります。

したがって、歌詞にあるような「尾上寺」という寺院が存在するわけではありません。
もしかすると、作詞者の大和田建樹おおわだたけきさんが神社と寺院を取り違えたのかもしれませんね。

加古川の工業地帯

加古川市周辺には、穏やかな住宅街が広がっています。
山陽新幹線の車窓から西側を眺めた際にも、住宅街が続く景色が印象的ですね。
また、高砂市や加古川市の沿岸部には多くの工業地帯や煙突群が立ち並んでいます。
このダイナミックな工業景観は、姫路方面へ向かう新幹線の窓からもよく見えますよ!

次回は、姫路へ

おわりに:次は、いよいよ名城・白鷺城のある姫路駅へと向かいます!

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