根室新幹線の構想や停車駅、日帰り旅行シミュレーションから地域の現実的な未来まで、わかりやすく解説してゆきます!

雄大に広がる霧多布湿原の美しい風景のイメージ図(画像はあくまでAIによるイメージです。)
夢の鉄路「根室新幹線」構想と道東交通の現実
根室新幹線という路線は、国の計画にはまだ入っておらず、鉄道が好きな人たちの間で「あったらいいな」と語られている夢の空想のお話です。
実現は非常に難しいとされていますが、それだけに「もしできたらどうなるんだろう?」と夢が大きく膨らんでくるようなテーマでもありますね!
とても夢のあるテーマで、北海道の一番東の端っこまでかっこいい新幹線が走ったらと想像するだけで、胸がワクワクしてきますね!
根室新幹線構想の概要
もし本当に根室新幹線の線路を作るとしたら、札幌駅から道東の中心である帯広駅や釧路駅を通って、さらに道東地域の一番東の端っこの根室駅までをつなぐ、というルートが考えられます。
その長さはおよそ450km以上にもなるという、とても長くてビッグな路線になるというわけです。
根室新幹線の実現に向けた主な課題
根室新幹線に立ちはだかる莫大な建設費と採算性の壁
根室新幹線の建設は、例えば北海道の険しい山や峠を越えたり、真冬の厳しい雪氷・寒冷対策をしたりする必要があるため、建設費は何兆円という途方もない金額にふくらんでしまいます。
また、新幹線が通る沿線地域では、深刻な人口減少(住む人の数が減ること)が進んでいます。
そのため、(新幹線を建設するために)使った投資(たくさんのお金)を、きっちりと「利益」として回収できるほどのお客さんに乗ってもらうのは、現実にはとても難しいというわけです。
新幹線開業に伴う「並行在来線問題」とは?
また、「並行在来線問題」というものも見過ごせません。
新幹線ができたとき、そのすぐ横を走っているJRの普通・特急路線を、別の会社に分けたりバスに変えたり(経営分離)する仕組みのことを「並行在来線」と呼びます。
新幹線をもし開業したら、この(もともと既に存在している)並行在来線をどのように扱うかが常に問題としてつきまといます。
特急廃止による在来線の収益悪化
新しく新幹線を走らせるとなると、それまで走っていた特急列車は、長距離を移動する役目を新幹線にバトンタッチするため、原則として姿を消すことになります。
しかし、特急列車は「特急料金」というものがかかる(それに加えて長距離を走ることが多いため乗車券の有効距離も長くなる)ためきっぷの値段が高く、これによって鉄道会社にとっては一番しっかりと利益を出せる頼もしい存在でした。
そのため、もしも特急列車が無くなると在来線の稼ぐ力が一気に落ちてしまい、線路を維持していくことがとても難しくなってしまうというわけです。
これがいわゆる並行在来線問題ということになります。
生活路線の存続危機と地域の足
この並行在来線の問題によって、今までみんなが使ってきた石勝線や根室本線、花咲線をそのまま残せるかどうかが、大きな問題になってしまいます。
すなわち、地元に住む人たちが学校やお買い物に通うための大切な生活路線が無くなってしまうかもしれないのは、とても心配なことですね。
もしも線路の近くに住むエゾシカさんやクマさん、タンチョウさんたちが遠くへごはんを探しに行くときに列車を使ってくれるなら、動物たちからも「列車をなくさないで!」と反対運動が起きるかもしれませんね(笑)。

見渡す限り広大に広がる釧路湿原の自然風景イメージ図(画像はあくまでAIによるイメージです。)(空想の路線・根室新幹線の解説)
実際にこの地域は、
- 場所によっては、人間よりもシカや野鳥たちの方が数が多い
というような場所であり、たくさんの野生動物や鳥たちがのびのびとたくさん暮らしているような、手つかずの大自然が広がっているエリアでもあります。

北海道の野生動物や野鳥たち(画像はあくまでAIによるイメージです。)
航空ネットワークとの競合
道東のエリアにはたんちょう釧路空港や中標津空港があって、東京などの大都会へは飛行機ですぐに行けるようになっています。
すなわち、遠くへお出かけするときの主役は、もう飛行機に移っているという現実があるというわけです。
釧路のこのエリアから東京に行くのに、さすがに鉄道はあまりにも遠すぎますよね。
根室新幹線よりも身近な地域交通の未来
確かに、札幌と根室がたったの2時間くらいで結ばれれば、観光に来るお客さんが増えたり荷物を早く運べたりして、地域にとって素晴らしい力になるはずです。
しかし、現実には天文学的なお金をかけてフル規格の新幹線を作るよりも、
- 今も既にある特急列車(おおぞらなど)のスピードをアップさせたり、本数をしっかり守ったりすること
- 町と町を結ぶ路線バスや、走りやすい高規格道路をしっかり整えること。
特に免許証を返納した地元の高齢者の方々にとっては、新幹線よりもむしろこちらの方が非常に重要です。 - 現在の観光列車(花咲線の景色を楽しめる列車など)をもっと魅力的にすること。
新幹線で一気に通り過ぎてしまうよりも、沿線の小さな駅に寄り道しながら景色や地元の味を楽しめる列車のほうが、地域にじっくりとお金を落としてもらえる観光の形として喜ばれる面も大きいためです。 - 冬になると吹雪や雪の事故が増える札幌〜釧路の間で、雪や寒さに負けない強い線路や道路へ優先的にお金を使う(投資する)こと
といった、みんなの毎日の暮らしを足元から支える乗り物を大切にしていくことこそが、道東の生活を守るために一番必要なことなのかもしれませんね!
根室新幹線がもたらす雪害対策の大きなメリット
しかしながら、一方で根室新幹線ならではの大きなメリットもあります。
道東の冬はとても雪が深くて寒さが厳しいため、峠の道路が吹雪で止まってしまうことも珍しくありません。
もし新幹線ができれば、ルートの大部分を頑丈なトンネルの中に通すことができるため、大雪や吹雪の影響をほとんど受けずに安全に走れるという、雪国ならではの大きな強みもあるというわけです。
もし根室新幹線が開業したら?夢の運行シミュレーション
もし根室新幹線が本当に走る日が来たら、道東への旅がどれだけワクワクするものに変わるのか、想像をふくらませてみましょう!
根室新幹線で結ばれる魅力的な停車駅
一番速いタイプと各駅に止まるタイプが走ることを想像して、道東の大きな街や観光地をつなぐ駅を考えてみました。
- 札幌駅(北海道札幌市):旅のスタートになる大きなターミナル駅
- 新千歳空港駅(北海道千歳市):飛行機からすぐに乗り換えられる便利な駅
- 新夕張駅(北海道夕張市):かつて炭鉱で栄え、夕張メロンでも有名な夕張エリアへの玄関口駅
- トマム駅(北海道勇払郡占冠村):スキーや雲海が楽しめる有名なリゾート駅
- 新得駅(北海道上川郡新得町):美味しいおそばと十勝の西の入り口になる駅
- 帯広駅(北海道帯広市):名物の豚丼やスイーツが集まる十勝の中心駅
- 池田駅(北海道中川郡池田町):ワイン城が有名な十勝東部の駅
- 白糠駅(北海道白糠郡白糠町):美味しい海の幸や山の幸が集まる釧路西部の駅
- 釧路駅(北海道釧路市):世界三大夕日や釧路湿原が広がる道東最大の拠点駅
- 厚岸駅(北海道厚岸郡厚岸町):ぷりぷりの美味しいカキで有名な港町の駅
- 茶内駅(北海道厚岸郡浜中町):広い霧多布湿原やルパン三世の街へつながる駅
- 根室駅(北海道根室市):朝一番の朝日が見られる日本最東端の新幹線終着駅

雄大な釧路湿原の景色を背にしたAI架空自撮りイメージ写真

どこまでも広がる霧多布湿原の湿地帯の風景イメージ図(画像はあくまでAIによるイメージです。)
根室新幹線を彩る魅力的な列車愛称の案
道東の大きな自然や可愛い動物たち、綺麗な景色にぴったりの名前をつけてみました!
- おおぞら(一番速いタイプ):今走っている特急の名前を受けついで、どこまでも広い北海道の空をビュンと駆けぬけるエース列車です。
- はなさき(速いタイプ):根室の綺麗な花々や、歴史ある花咲線の名前を未来へつなぐ華やかな列車です。
- のさっぷ(各駅停車タイプ):日本で一番東にある納沙布岬をめざす、のんびり旅情を感じる列車です。
- たんちょう(観光・特別タイプ):道東のシンボルである特別天然記念物の丹頂鶴のように、白くて優雅に走る特別な列車です。

北海道の野生動物や鳥たち(画像はあくまでAIによるイメージです。)
札幌発・日帰り根室旅行シミュレーション
今、電車を乗りついで行くと片道で約6時間半から7時間もかかってしまいます。
したがって、新幹線ができればかかる時間が半分以下になって、夢の日帰り旅行ができるようになるというわけです!
午前8時00分:札幌駅を出発
新幹線おおぞら1号に乗りこみます。
新千歳空港を過ぎ、夕張の広大な山並みをあっという間に駆け抜けていきます。
窓の外には大きな日高山脈の山並みが広がって、とってもスカッとした気分になりますね!
午前8時50分:帯広駅に到着
険しい日高山脈をつらぬく長大トンネルを抜けると、たった50分でもう十勝の広い平野に着いてしまいます。

十勝平野と名物ソフトクリーム(画像はあくまでAIによるイメージです。)

十勝川(画像はあくまでAIによるイメージです。)
帯広駅を出発すると、見渡す限り広大な十勝平野を一気に新幹線で駆け抜けます。
あっという間に白糠の美しい太平洋海岸へと抜け、海の遥か彼方の南にはオーストラリアへと続く雄大な海原が広がります。
ほどなくして、あっという間に釧路の街へ到着です。
車内で名物の甘辛い豚丼弁当を味わいながら過ごすのも最高ですね!
午前9時40分:釧路駅に到着
昔は特急で4時間もかかった釧路湿原の街まで、あっという間の1時間40分です。

広大な釧路湿原を背景に旅を満喫するAI架空自撮り写真
午前10時30分:終点の根室駅に到着
釧路駅を出ると、今度は花咲線の通る道東の根室半島へと進みます。

霧多布湿原(画像はあくまでAIによるイメージです。)
広大な霧多布湿原の中を力強く突き抜け、飛ぶように過ぎ去る車窓の沿線にはエゾシカの群れがうっすらと見え隠れします。
やがて、道東の野生のラッコたちが仲良く暮らすような、断崖絶壁が連なる美しい海岸線を一気に駆け抜けていきます。

道東の野生のラッコたち(画像はあくまでAIによるイメージです。)

道東の冷たい海で育つ魚たち(画像はあくまでAIによるイメージです。)
ラッコの生態や歴史などについては、以下の各記事でも解説していますので、ご覧ください。


最高スピードで駆けぬけて、札幌からたったの2時間30分で日本で一番東の街・根室へ降り立ちます。
駅を降りた瞬間、札幌とはまた一味違う東の端っこならではのひんやりと涼しい空気が肌を包みます。
すなわち、朝に札幌を出発すれば、午前中のうちにもう根室のすずしい風を感じることができるというわけです!

北海道の大自然の原野に佇む凛々しいエゾシカのイメージ図(画像はあくまでAIによるイメージです。)(空想の路線・根室新幹線の解説)
午前11時30分:ランチと納沙布岬めぐり
地元名物の「エスカロップ」をもりもり食べて、日本本土で一番東にある納沙布岬から広い太平洋をながめます。
エスカロップとは?
バターライスのうえにサクサクのトンカツをのせて、おいしいデミグラスソースをたっぷりかけた根室のごちそうです。
納沙布岬からの海の向こうにうっすらと北方領土の島かげが見えると、遠くまで旅をしてきたんだなと胸がいっぱいになりますね。
午後15時00分:花咲港でカニのお買い物
港の元気な声を聞きながら、名物の真っ赤な花咲ガニをお土産に選びます。

花咲港で水揚げされる真っ赤で立派な花咲ガニのイメージ図(画像はあくまでAIによるイメージです。)

道東の豊かな海の幸(画像はあくまでAIによるイメージです。)
午後17時00分:根室駅を出発
新幹線おおぞら8号に乗りこみます。
夕焼けに赤くそまる湿原や太平洋の景色をながめながら、楽しかった思い出をふり返る最高の時間です。
午後19時30分:札幌駅に帰着
夜ごはんの時間にちょうど間に合う時間に帰ってくることができました。

札幌の夜景(画像はあくまでAIによるイメージです。)
このように、昔は行くのに丸一日かかっていた最東端への旅が、気軽に遊びに行ける身近な小旅行へと大変身するというわけです!
おわりに・まとめ
根室新幹線はあくまでも空想のお話ですが、道東への旅や未来の暮らしを考えるだけでワクワクする素敵なテーマです。
たくさんのお金がかかることや並行在来線の問題を考えると、すぐに作るのは簡単ではありません。
しかし、移動が早くなる便利さや観光の楽しさを想像すると夢がふくらみますね。
今走っている電車や地域のバスに感謝の気持ちを持ちながら、いつか出かける根室への楽しい鉄道旅を心の中で思い描いてみてくださいね!
コメント