鉄道唱歌 北陸編 第60番 松任・美川(白山市)を過ぎて、手取川を渡る 窓の左に聳える白山

鉄道唱歌 北陸編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!
白山と周辺地域について、初心者の方にもやさしく解説してゆきます!

↓まずは原文から!

松任まっとう美川みかわうちすぎて
わたる手取てとり川上かわかみ
ゆき常磐ときわ白山はくさん
くもまにたかくそびえたり

さらに読みやすく!

松任まっとう美川みかわ うちすぎて
わたる手取てとりの 川上かわかみ
ゆき常磐ときわの 白山はくさん
くもまにたかく そびえたり

さあ、歌ってみよう!

♪まっとうみーかわ うちすぎてー
♪わーたるてとりの かわかみにー
♪ゆーきをときわの はくさんはー
♪くもまにたかくー そびえたりー
(IRいしかわ鉄道線)
金沢駅→松任駅→美川駅→小松駅→動橋駅→大聖寺駅

(ハピラインふくい線)
大聖寺駅→細呂木駅→芦原温泉駅(旧・金津駅)→福井駅→大土呂駅→鯖江駅→武生駅→南条駅(旧・鯖波駅)→今庄駅→(北陸トンネル)→敦賀駅

(北陸本線)
敦賀駅→新疋田駅→近江塩津駅→余呉駅→木ノ本駅→長浜駅→米原駅

※鉄道唱歌に関連する主要駅のみ表記
※北陸トンネル・新疋田駅・近江塩津駅・余呉駅は、鉄道唱歌の当時とはルートが異なります

現代語訳のまとめ

まずは、現代語訳から確認してゆきましょう。

  1. 松任まっとう美川みかわの町を通り過ぎて、
  2. 手取川てどりがわを渡るとき、その川の上流に目をやれば、
  3. ​一年中雪を抱いている(常磐の)白山はくさんが、
  4. 雲の切れ間から、空高くそびえ立っているのが見える。

金沢を出て、小松・福井方面へ

金沢駅を出発すると、旧・北陸本線の路線を受け継ぐIRいしかわ鉄道線にしたがって、

  • 小松こまつ
  • 福井ふくい

方面を目指します。

2024年以降は、敦賀まで第三セクター線に

金沢駅からこの先の区間は2024年の北陸新幹線敦賀つるが延伸に伴い、大聖寺駅だいしょうじえき(石川県加賀市)までがIRいしかわ鉄道線の区間となりました。
また、大聖寺駅~福井駅~敦賀駅までの区間は、「ハピラインふくい」という第三セクター線へと経営が移管されました。

これに伴い、北陸地方のかなりの路線がJR線ではなく、第三セクター線による路線ということになります。
これにより青春18きっぷが使える区間がかなり限定されることが予想されますので、旅行計画の際には充分に念頭に置いておきましょう。

特急列車も廃止のため、注意

また、特急「しらさぎ」「サンダーバード」も、北陸新幹線にその座(長距離輸送という大仕事)を譲ることとなり、これをもって廃止ということになりました。

そのため、関西圏→福井・金沢までの移動は敦賀駅での新幹線乗換えを余儀なくされ、一部の地元住民にとってはどうしても不便を生じてしまいます。

そのため福井県は、JR西日本に特急列車の存続を要望したそうですが、利益の確保が難しいということで、却下されたようです。

青春18きっぷユーザーは要注意

また、第三セクター線ではそれまで特急列車によって確保できていた特急料金による収入が無くなるため、そのシワ寄せが普通列車の値段に跳ね返ってきます。
そのため、第三セクター線の運賃は、JR線などと比較してどうしても高くなってしまいがちです。
これも地元住民や、青春18きっぷユーザーにとっては苦しい出費となります。

一方、こうした第三セクター線では救済措置として「1日フリーきっぷ」など、約2000円前後払えば乗り放題というきっぷが設定されているケースもあります。

第三セクター線が中心の地域を旅行するときの注意点

以上をまとめると、第三セクター線が中心の地域を旅行するときの注意点は以下です。

  • どうしても料金が高くなる(初乗り運賃が200円台前半から)
  • 青春18きっぷが使用不可
  • 枝分かれした孤立路線(例:七尾線など)では、JR区間のため青春18きっぷが使える
  • 新幹線の利用も検討する(コスパ・タイパの良い区間を選択)
  • 「1日フリーきっぷ」などの利用も検討する
  • その他、高速バスなどの利用も検討する

第三セクター線が中心となる地域を旅行するときは、上記のことは常に考慮しながら、旅行計画を立てましょう。
代替手段は、常に複数持っておけばいざというときに安心です。

金沢を出発

前置きが少し長くなりましたが、それでは、金沢駅をこれより出発します。

金沢駅を出ると、

  • 野々市市ののいちし
  • 白山市はくさんし

といった、加賀地域かがちいきの新しい自治体を走ってゆきます。

松任駅・美川駅を過ぎ行く

そして、

  • 松任駅まっとうえき(石川県白山市)
  • 美川駅みかわえき(石川県白山市)

といった駅に到着します。

松任駅(石川県白山市)

松任駅(北陸本線時代)(石川県白山市)

美川駅(石川県白山市)

美川駅(北陸本線時代)(石川県白山市)

松任は「まっとう」と読む

ちなみに、松任は、「まっとう」と読みます。
「まつとう」ではありませんので、注意しましょう。

  • 正しいローマ字表記:Matto
  • 誤りのローマ字表記:Matsuto

IRいしかわ鉄道・松任駅(石川県白山市)

石川県白山市 白山のふもと

石川県白山市はくさんしは、

  • 松任市まっとうし
  • 美川町みかわまち

などの複数の自治体が合併してできた新しい街です。

はるか遠くの、白山の眺め(松任駅より)(石川県白山市)

はるか遠くの、白山の眺め(松任駅より)(石川県白山市)

白山市はその中の通り、街の南には美しい白山はくさんがそびえ立ち、眺めることができます。

白山を左に、手取川を渡る

そして松任駅~美川駅の区間を走行すると、まどの左側(南側)には美しい白山の眺めが続きます。

そして、美川駅を過ぎると、今度は手取川てとりがわという大きな、かつ非常に重要な川を渡ります。

手取川。写真中央は北陸本線の橋。写真左側が(雲で覆われていますが)白山。

手取川。写真中央は北陸本線の橋。写真左側が(雲で覆われていますが)白山。

手取川てとりがわは、白山から流れてくる非常に重要な川であり、石川県の県名の由来にもなった川です。

「石川県」の由来になった手取川

手取川(IRいしかわ鉄道線)(石川県)

手取川(IRいしかわ鉄道線)(石川県)

石川県の名前は、手取川

石の多い川」だった

ことに由来しています。
手取川のすぐそばには、

  • 「石川ルーツ交流館」

があります。

そして、「石川」と言う名前は、金沢城に入るときの重要な三大門の一つだった「石川門」という名前にもなっています。
ちなみに、残りの二つの重要な門は、

  • 橋爪門はしづめもん
  • 河北門かほくもん

であり、河北門がいわゆる「正門」になります。

手取川の由来 「手と手を取り合った川」

手取川は、

  1. かつて倶利伽羅山くりからやま木曽義仲きそよしなかによって撃退され、京都方面へ逃げてゆく平氏軍でしたが、
  2. その平氏軍を追いかける義仲の軍のメンバーたちが、
  3. 手と手を取りあって渡った川である

ことに由来しています。

余談かもしれませんが、クイーンの楽曲にも、「Teo Torriatte(手を取りあって)」という日本語の曲があります。

織田信長と、上杉謙信が戦った「手取川の戦い」

そして手取川は、織田信長と上杉謙信が戦った場所でもあります(手取川の戦い)。

織田信長も敵わなかった、越後の無敗神・上杉謙信

織田信長は、上杉謙信の巧みな策略にかかり、手取川の戦いで敗退しています。
戦国のスーパースターである織田信長も、戦いの神様と恐れられた上杉謙信には敵わなかったようです。

織田信長は、武田信玄が生きている間も武田信玄には歯が立ちませんでした。
そのため、このとき武田信玄と上杉謙信の両者が、いかに強かったかがわかります。

その武田信玄と上杉謙信は、長野県の川中島かわなかじまで、5回にわたって戦いを繰り広げています(川中島の戦い)。
まさに、最強のライバル同士の戦いですね。

そして武田信玄の死後、

  1. 息子の武田勝頼かつよりの時代になってから、
  2. 1575年の「長篠の戦い」で、織田信長の鉄砲隊が武田勝頼の騎馬隊を破り、
  3. 織田信長は、1582年の本能寺の変までに、天下の一歩手前まで登りつめる

というわけです。

白山(はくさん)について

白山の女神・ククリヒメノミコト

手取川の源である白山はくさんは、「ククリヒメノミコト」という女性の神様が宿るとされています。
これは白山信仰はくさんしんこうと呼ばれます。

これは、富士山にも「コノハナサクヤヒメ」という美しい女性の神様が宿るとされているのと似ています。

やはり、美しい山には女性の神様がいるのだというのが、昔の人々の共通認識だったのでしょうか。

白山信仰の神社・白山神社

この白山信仰による神社が、日本全国に鎮座ちんざする白山神社はくさんじんじゃです。
鉄道唱歌 北陸編にも、新潟のところで白山神社は出てきましたよね。
詳しくは、以下の記事をご覧ください

【白山(新潟)】鉄道唱歌 北陸編を、やさしく解説!
鉄道唱歌 北陸編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます!白山神社・白山公園(新潟)の歴史などをわかりやすく解説してゆきます!

歌詞(白山)についてさらに詳しい考察

「常磐(ときわ)の白山」とは

常磐ときわ」は「永遠に変わらないこと」を意味し、転じて「一年中雪を絶やさないこと」を指します。

北陸の人々にとって、白山はただの山ではなく、生活を見守る神聖な山であり、その白い姿は「変わらない美しさ」の象徴でもありました。

「雲まにたかく 聳(そび)えたり」とは

これは「雲間(雲の切れ間)」から覗く、白山の山頂の様子を表現しています。

すなわち、雄大な山容が、雲を突き抜けて天に届かんばかりに高くそびえている様子には、旅人だけでなく、そこを見る者すべてを圧倒するような力強い気配が漂っています。

まとめ1

雲まにたかく 聳えたり」という結びからは、見上げるような高さと、雲と山が織りなす幻想的な風景が目に浮かびますね!

この第60番は、地上の街並みや川の流れから、視線を一気に天空の山へと引き上げる、とてもダイナミックな構図です。

汽車の窓に映る、雪を被った白山の神々しい輝きは、それまでの旅の疲れを忘れさせるほどの絶景だったのではないでしょうか。

まとめ2

当時の旅人たちも、窓の外に見える白山を眺めながら、

あんなに高い場所まで雪が積もっているのか

と、その自然のスケールに息を呑んでいたのでしょう。

まとめ3

古くから山岳信仰の対象として親しまれてきた白山が、こうして汽車の旅においても、旅人たちを見守る存在として描かれているのがとても素敵ですね。

北陸路の風景は、海の近さ山の高さが絶妙に組み合わさっていて、見ていて飽きることがありませんね。

次回は、小松駅へ

おわりに:手取川を渡ると、次は小松駅こまつえきに着きます!

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