我々が普段乗っている電車の下でパワフルに動いているモーターの仕組みについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます!

今回は、鉄道のモーターの仕組みについて学んでゆきましょう!
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鉄道・モーター

我々が普段乗ってる電車のモーターの仕組みや役割について学んでいきましょう!
我々が普段乗っている電車のぶモーターは、まさに車両をパワフルに動かすためには絶対に必要不可欠な「心臓部分」ですね!
このように我々が普段何気なく乗っている電車の足元において絶え間なく動いている鉄道のモーターについて、もっと根本的な部分を深掘りしてみましょう!
電気の力を「回転」に変える魔法の箱
まず、鉄道のモーターは、
- 架線(つまり空にある電線)から取り入れてきた、膨大な電気エネルギーを、
- 一瞬で回転エネルギーへと変換する
ための装置です。
すなわち、電車を電気→回転運動によって走らせるための装置ということですね。
モーターの役割
ちなみに鉄道のモーターは電車のどこにあるかというと、車輪のすぐそば、「台車」と呼ばれる土台の中に組み込まれています。
モーターの具体的な動き
モーターの基本的な原理は、
- 電気の力で磁界を発生させ、
- そのときに発生した磁石の「それぞれが退け合う力」と「お互いに引き合う力」をそれぞれ利用して、
- 車輪を力強く回している
というわけですね!
このように、あの加速感を感じるたびに、モーターの力強さに感動してしまいます。
台車:車両の底にある、車輪やバネ、モーターなどがまとめられた走行装置のことをいいます。
すなわち、自動車のエンジンとは違い、動かし始めた瞬間に、最大の力を出せるということが特徴であり、また大きなメリットです。
したがって、モーターによって何百人もの乗客を乗せた重い車両を、スムーズに加速させることができる、というわけです。
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昔と今で違う「電気の使い道」
鉄道の歴史を振り返ると、モーターに流していく「電気の種類」は大きく変わってきました。
直流モーター(昔の主流)
昔の主流モーターは、例えば我々の身近にある電池のように、電気がずっと一定方向に流れるという性質をもつ「直流」という方式を使います。
つまり、この原始的な直流方式においては、速度調節がしやすいというメリットがあります。
しかしその反面、その代わり内部に「ブラシ」というこすれてしまう部品があり、火花が出たり摩耗したりするというのが弱点でした。
ブラシ:モーターの回転している部分に対して電気を伝えるために常に接触している、炭素などでできた棒状の部品のことを言います。
交流モーター(今の主流)
また現代の主流のモーターにおいては、「交流方式」を使います。
先ほどお話しした「そもそも磁石を使わない」というタイプが多くなっており、従来と比べてメンテナンスがとても楽かつ容易になりました。
したがって、今の電車が昔に比べて故障が少なく、さらには音までもが静かになったのは、こうしたモーターの進化のおかげによるというわけです。
止まる時も「モーター」が大活躍!
実は、電車がブレーキをかける時にも、このモーターが主役になります。
これを回生ブレーキと呼びます。
回生ブレーキ:モーターを発電機として動かし、発生した電気を再利用しながらブレーキをかけるという、とても賢くてエコな仕組みのことを言います。
ブレーキをかける時には、モーターをあえて「発電機」として動かす
まず、ブレーキをかける時には、
- モーターをあえて「発電機」として動かします。
- すると、回転に対して抵抗が生まれることになり、
- それがブレーキの(つまり、列車を止めるための)力になる
ということになります。
そこで発電された電気は、再び架線に戻され、近くを走る他の電車のエネルギーとして再利用されます。
このように、単に「走る」というだけでなく、「止まる」時までエネルギーを無駄にしないなんて、なんて効率的で健気な仕組みなんでしょうか。
モーターの進化と「音」の正体
鉄道ファンが駅で耳を澄ませているのは、実はモーターの進化の歴史を聞いているのかもしれませんね。
シンプルだが振動も大きかった、吊り掛け駆動方式
まず、昔の電車が「グォーン」とものすごい重低音を響かせていたのは、実はこの方式のせいによるところが大きいです。
この方式では構造が単純・シンプルで頑丈でしたが、その代わり振動が激しくて大きく揺れてしまうのがデメリットであり、それが玉にキズでした。
振動を抑える現在の主流・カルダン駆動方式
また、このカルダン駆動方式は、現代の主流であり、モーターを車体に固定してから、振動を抑えるというような働きをしています。
この方式のおかげで、今の電車は、昔に比べて非常に静かで快適になりました!
VVVFインバータ制御
また、いろんなところで耳にする機会も多いVVVFインバータ制御とは、架線から流れてくる電気を、モーターを回すために最適な電圧および周波数に変換するための装置のことをいいます。
この制御方式により、電気の無駄がなくなり、まるで今風のエコな電車となります。
中でも特に、起動時になんと「ドレミファソラー」と歌うという京急電鉄の車両(通称:歌う電車)が過去に存在し、有名でした。
それは電気の波を調整して、とにかく効率よくモーターを回すための魔法のような技術になります。
VVVF方式 なぜ電気の無駄がなくなるの?
昔の電車は、電気の通り道に「大きな抵抗」を挟むことで、モーターにいく電気の強さを無理やり抑えていました。
しかし、これだと余った電気が「熱」として逃げてしまい、とてももったいなかったのです。
一方で、VVVFインバータ制御は違います。
すなわち、スイッチを超高速でカチカチと切り替えることで、必要な分だけ電気を送り出します。
つまりこの方式は、まるで、
- 蛇口をこまめに開け閉めして、必要な水だけをきれいに使う
ようなイメージですね!
だからこそ、VVVF方式は熱として逃げる電気の無駄が、ほとんどなくなります。
- 昔の方式: 抵抗を使って、余分な電気を熱として捨てていた。
- VVVF方式: スイッチの高速切り替えで、必要な電気だけを作る。
地理と電気の不思議な境界線
また、日本特有の面白い現象として、電車が走る場所によって、電気の種類がまるで変わってくるということが挙げられます。
例えば電気の方式が異なったりするために、デッドセクションが必要になるということが挙げられます。
デッドセクションの存在
例えば常磐線の取手駅と藤代駅(いずれも茨城県取手市)の間などには、「デッドセクション」と呼ばれる電気が流れていない区間があります。
デッドセクションとは、電化方式(例えば直流や交流)がそれぞれ異なる区間をつないでいくために設けられた、電気があえて全く供給されていない無電区間のことをいいます。
なぜデッドセクションが存在するのか?作られた時期の違い
明治時代の電車は、最初は直流方式で作られましたが、時代とともに交流方式も増えて行きました。
そして次第に、日本の鉄道では直流方式と交流方式がそれぞれ混じり合った区間が存在していったためです。
つまり、それぞれの区間をつなぐためにデッドセクションという方式が使われるわけです。
これは「直流」と「交流」が切り替わる場所で、昔の電車はここを通る時に車内の電気が一瞬消えていたんですよ。
異なる周波数の壁 50hzと60hz
また、日本では東と西で交流の周波数が異なっていたりします。それは例えば、静岡県の富士川を境に、
- 東日本は50Hz
- 西日本は60Hz
と行った具合に、電気の周波数のリズムが異なっています。
これも歴史的な背景により、明治時代に
- 東日本では50hzの発電機を、
- 西日本では60hzの発電機を
それぞれ導入したことが、今に至るというわけです。
東海道新幹線のモーターは、この両方の周波数に対応できるように作られているというわけです。
富士川を境に50hzと60hzに分かれるという話について詳しくは、以下の記事でも解説していますのでご覧ください。

鉄道モーターの歴史的転換点
また日本の鉄道がいつしか世界を驚かせた瞬間や背景には、いつもモーターの進化がというものがありましたありました。
つまり、モーターの発展なしで日本の鉄道の進化・進展・発展というものは考えられないわけです。
ビジネス特急「こだま」の衝撃
1958年、国鉄が投入した151系は、それまでの「機関車が(お客様の乗せるための)客車を引く」というスタイルを見事なまでに覆しました。
ちなみに、このような機関車が客車を引っ張るというスタイルは、動力集中方式と言います。
動力集中方式については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

動力分散方式
すなわち、この時には複数の車両に対して小さなモーターを分散させる「動力分散方式」という、当時としては画期的なアイデアを採用したというわけです。
この動力分散方式とは、重いモーターを単に一台の機関車に積むのではなく、各車両にそれぞれ分けて配置するという方法のことをいいます。
動力分散方式:重いモーターを一台の機関車のみに集中して積むのではなく、各車両に分けて(分散して)配置する方法のことを言います。
動力分散方式については、以下の記事でも解説していますので、ご覧ください。

新幹線の成功へ
この動力分散方式で確立された技術が、後の1964年の東海道新幹線でデビューした0系新幹線へと繋がってゆきました。
つまり従来のように重い機関車を使わないことで、線路へ負担を減らしてゆき、その上で高速運転を可能にしたわけというわけですね。
したがって、日本の「電車王国」としての地位を確立した背景には、まさしくこの動力分散方式に代表されるような、モーターの各車両への配置の工夫から始まったと言えます。
モーターが発電機に変わる魔法
最後に、最近の電車がとってもエコな理由をお話ししますね。
回生ブレーキの仕組み
回生ブレーキとは、モーターの回転を抑えようとする力を発電へと利用し、その電気を再利用するというブレーキシステムのことをいいます。
すなわち、電車が止まる時には、モーターをあえて「発電機」として使うわけです。
やがて、
- そのモーターで生まれた電気を架線へと戻して、
- やがて、近くを走っている別の電車の電気エネルギーへと変わる
というわけです。
究極のリサイクル
すなわち、
- 前の電車がブレーキをかけることで、
- ブレーキの時にモーターから発電が行われて(つまり電気が生まれて)、
- それが架線に戻されて、電気として再利用(つまりリサイクル)される
というわけです。
そして、そのリサイクルされた電気が、新たに別の後ろの電車への電気エネルギーへと変わり、その別の電車がどんどん加速できるというわけです。
この助け合いの精神、そしてリサイクルの精神、さらには地球にも優しいエコの精神、なんだか人々の努力や工夫の力が感じられて素敵だと思いませんか?
走行音がドレミファ?「歌う電車」の秘密
かつて京浜急行電鉄などの一部の車両においては、電車が発車する時に「ファ・ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ〜♪」と言う具合に音を奏でていました。
もちろんこれはモーターそのものの音ではなく、電気を調整するための装置が出すノイズを、あえていわゆる遊び心によって音階に合わせたものになります。
本来は不快なはずのノイズを、ドレミファソラシドの音楽に変える発想
また、これはドイツのシーメンス社製の装置で見られた特徴です。
つまり、いわゆる磁励音という、本来ならば人間にとっては不快なはずのノイズをドレミファソラシドの音楽に変えるという、何ともユニークな遊び心が素敵ですよね!
磁励音:モーターに電気が流れる際、内部の部品が細かく振動して発生する音のこと。
現在では、このユニークな仕組みは廃止
しかし現在においては装置の更新やアップデートなどよって廃止されてしまい、この歌声を聞けるような機会はほとんどな無くなってしまいました。
しかし、技術の進歩によってそれまでの 従来のモーター音が静かになっていく一方で、こうしたかつての「音の個性」が消えて行ってしまうのはなんだか少し寂しい気もしますね。
鉄道の世界は、調べれば調べるほど奥が深くて本当に楽しいと思いませんか。
おわりに・まとめ
今回はモーターの仕組みについて学んでみて、いかがでしたか?
普段、我々が乗っている電車の足元でひっそりと、でも力強く回転し続けるモーターの力強く進化してきた歴史やその存在を知ると、いつもの通勤・通学電車も少しは違って楽しく思えてきませんか?
このように、足元で唸るモーターの音を聞くたびに、エンジニアたちの工夫や地理的な制約を乗り越えた歴史を感じていただけたら嬉しいです。
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