鉄道唱歌 北海道編の歌詞を、わかりやすく解説してゆきます！
鉄道旅行を楽しむためのノウハウを、初心者でも楽しめるよう解説してゆきます！
↓まずは原文から！
風景すぐれし神居古潭
こゝに地形は狹まりて
上川原野ぞ開けゆく
さらに読みやすく！
風景すぐれし 神居古潭
ここに地形は 狭まりて
上川原野ぞ 開けゆく
さあ、歌ってみよう！
♪ふうけいすぐれし かむいこたん
♪こーこにちけいは せばまりてー
♪かみかわげんやぞ ひらけゆくー
小樽駅→（熊碓トンネル）→銭函駅→手稲駅→琴似駅→札幌駅→厚別駅→野幌駅→江別駅→幌向駅→岩見沢駅→峰延駅→美唄駅→奈井江駅→砂川駅→（神居古潭）→旭川駅
※鉄道唱歌に関係ある主要駅のみ表記
滝川駅から、旭川方面へ
函館本線・旭川方面へ向かって進む
函館本線・旭川方面へ向かって進む（北海道）
滝川駅（たきがわえき、北海道滝川市）を出発し、留萌本線（るもいほんせん）との分岐点である
- 深川駅（ふかがわえき、北海道深川市）
を過ぎてさらに旭川方面へ進むみます。
すると、山林に囲まれた領域に入って地形は狭まっていきます。
神居古潭の地域へ入ってゆく（函館本線の車窓より）（北海道）
かつてのアイヌ民族にとっての難所・神居古潭
すると、景色の右側に神居古潭（カムイコタン）という景勝地があります。
ここを通り過ぎ、さらに行くと旭川市がある上川原野（上川盆地）へと景色が一気に開けてゆきます。
かつて存在した、神居古潭駅
かつて1901年～1969年までは、ここに
- 神居古潭駅（かむいこたんえき）
が存在していました。
現在は存在しませんが、鉄道唱歌の当時（1906年）には存在していたわけですね。
アイヌ語由来の景勝地・神居古潭
神居古潭（かむいこたん、カムイコタン）は、アイヌ語由来の石狩川の景色がとても美しい景勝地です。
語源はアイヌ語で、
- カムイ→神の
- コタン→居所
であり、「神の居所」という意味になるようです。
交通の難所としての神居古潭
神居古潭は、昔はアイヌ民族たちにとって交通の難所として知られてきました。
昔は（少なくとも江戸時代までは）まだ鉄道が無かったため、たくさんの荷物（農作物など）を運ぶためには船を使った水運がベストでした。
しかし険しい峡谷であるがゆえ、船の事故が多発する地域でした。
そのため、昔のアイヌ民族はこれを「神が怒っている仕業」だと考え、神が宿る場所ということで、神居古潭（カムイコタン）と名付けられたのでした。
紅葉と石狩川の景勝地
神居古潭は、石狩川が山中を浸食してできた峡谷にあります。
そのため、紅葉の季節は「山一面の紅葉と石狩川の景色」がそれは素晴らしいものになります。
「カムイ」とは、アイヌ民族にとっての「神様」の存在
なお、カムイはアイヌ民族の信仰において最高級の神様のような存在だそうです。
それに由来して、この辺りを走る特急車両には「カムイ」という特急がありますよね。
特急ライラックと特急カムイの違い
なお、札幌～旭川間を走る
- 「特急カムイ」
- 「特急ライラック」
の違いについてですが、
- 所要時間と料金は同じ
- 使用する車両も789系とほぼ同じ
なため、両者で大差はないようです。
しかし、
- 「ライラック」は789系0番台
- 「カムイ」は789系1000番台
と若干の違いがあり、
- 自由席がカムイの方が若干多い
など、鉄道にそこまで詳しくない一般人であれば気付かないレベルの違いがあるようです。
また、カムイには指定席とグリーン車の中間である「uシート」があります。
uシートはJR北海道ならではの、乗客のためのおもてなしです。
になります。
「ライラック」とは、紫色の花が美しい植物であり、札幌市の市木とされている植物です。
神居古潭のトンネルを過ぎ、広大な上川盆地へ
上川原野（かみかわげんや）とは、現在の旭川市など上川総合振興局を中心とする「上川盆地（かみかわぼんち）」のことではないかと思われます。
北海道最大の盆地
当時はまだ開拓間もない頃で手つかずの土地も多かったでしょうから、「原野」という言い方をしてたのでしょう。
上川盆地は、北海道内陸部にある北海道最大の盆地です。
中心都市は、言うまでもなく北海道第二の大きな都市である旭川市（あさひかわし）です。
マイナス41度 冬は極寒の上川盆地
上川盆地は冬は非常に寒く、1902年に旭川市で観測史上最低気温のマイナス41度を記録するなどその寒さは厳しいものがあります。
しかし夏は、一転して厳しい暑さ
しかし盆地であるが故に夏は一転して厳しい暑さになります。
35度くらいは普通にいきますので、夏の旭川に初めて行く人は、冬の寒いイメージから
「夏は多分涼しいだろう」
と油断してかかると熱中症などのリスクもありますので、気をつけていきましょう。
近文駅を過ぎて、旭川駅に到着
ここまでの車窓は、石狩川の浸食によって作られた神居古潭の峡谷を走ってきましたが、
- 近文駅（ちかぶみえき、北海道旭川市近文町）
を過ぎると一気に景色が開けてゆき、旭川市の都会的な街の風景がまもなく近づいてきます。
旭川はもうすぐそこです。
近文駅（旭川市）。旭川駅までは、あと1駅です！
次は、旭川駅に止まります！
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