電車のスムーズな加速や省エネを支える「VVVFインバータ」。なぜ昔の電車より快適なのか?仕組みと役割をわかりやすく解説してゆきます!

今回は、電車のVVVFインバータについて学んでゆきましょう!
VVVFインバータ
鉄道の心臓部!VVVFインバータの仕組み
鉄道の世界や、鉄道ファンの間でよく耳にする「VVVFインバータ」とは、
- 現代のハイテクな電車がギクシャクすることなくスムーズに、
- そして驚くほどの省エネで走る
ために絶対に欠かせない、最新鋭の「制御装置」のことです。
すなわち、電車のアクセルやブレーキをミリ単位で細かくコントロールしている、まさに床下の頭脳とも言える存在だというわけです。
昔は加速するたびに、ガクンガクンと大きく揺れたりしていた
しかし、この装置がない昔の電車は、
- 加速するたびにガクンガクンと大きな揺れが発生したり、
- 電気をたくさん無駄遣いしてしまったり
するという、大きな課題があったというわけです。
VVVFインバーターのおかげで、スムーズな加速ができるようになった
したがって、
- (今の新しい)電車が発車するときに、
- 「ウィーン」という、まるで音階を奏でるような独特なモーター音を立てて、
- 滑らかに加速していくのは、
- このVVVFインバータという装置が、1秒間に何千回も電気を細かく切り替えて、必死に頑張っている
というわけです。
かつては電気を熱として捨てていた「ムダ」
しかし、
- この装置が登場する前は、
- 電気の強さを細かく変えることが難しく、
- 無駄な熱として、たくさんのエネルギーをドブに捨てていた
というわけです。
VVVFインバーターでは、電気を熱として捨てずに、再利用する
また、このようにVVVFインバーターを使うことで、従来の抵抗制御(つまり、それまで使っていた電気を熱として捨てて調節する方法)のやり方に比べて、
- 電気を捨てずにリサイクルすることになったため、エネルギーの無駄が劇的に減った
というわけです!
導入コストこそ高いが、節約分により、数年でコストを回収できる
つまり、VVVFインバーター制御というものは、
- 最初の導入コストこそ高いですが、
- 数年間で「電気代を節約した分」によって元が取れるため、
- 長期的に見ればとてもコスパのいい方式である
というわけです。
したがって、今の電車は非常にエコで、メンテナンスも楽になったというわけですね。
VVVFインバーター:仕組みを簡単に解説
これが国鉄時代の昔の車両だったら、加速するために「カクッ・カクッ」と、ひどい時には「ガクンガクン」と言った具合に段階的に加速していったため、非常に効率の悪く乗り心地も悪いものでした。
もちろん、運転手さんの手腕やさじ加減で、ある程度はスムーズな加速や運転に見せかけていた部分はあります。
電圧と周波数を自在にコントロール 電車の加速がなめらかに
ここで、VVVFインバータの出番です!
Variable Voltage Variable Frequency(可変電圧・可変周波数)という名前の通り、列車の加速やスピードアップに合わせて「電圧」と「周波数」を自由自在に操ることができるというわけです。
そのため、例えるならまるで自転車のギアをスムーズに細かく切り替えながら、一番効率の良い力でペダルを漕いでいるようなイメージですね!
自転車のギアに例えるとわかりやすい
VVVFインバーターのすごいところは、もし、例えば自転車のギアがもし6段だとしたら、10倍の60段ぐらいさらに細かく自動に設定できるようなイメージです。
もし段数が10倍になると、それだけ人間がやれば、かなり複雑な作業になります。
しかし、これをVVVFインバータの場合はコンピューターが自動でやってくれるわけなので、非常に細かい段差で、スムーズな加速ができるというわけですね。
独特な「音」の正体
駅で電車が発車する時、まるでドレミファソラシドのように「音階」が変わるような「不思議」な音が聞こえてきたという経験がある人もいるのではないでしょうか?
あの音は、インバータがモーターに送る電気のスイッチを、高速で切り替える時に発生する「磁励音」というものになります。
これは京浜急行のかつて存在した車両のものが有名で、本来はこれはノイズなわけですが、あえて「遊び心」で「ドレミファソラシド」の音にしたということですね。
最近の電車では技術が「進歩」して、こうした「ドレミファソラシド」みたいなこの音がとても静かになったり、ほとんど聞こえなくなったりしています。
少し寂しい気もしますが、それだけ技術が進化して、乗り心地が良くなっているということですね!
VVVFインバータ さらに詳しく
電車の進化を支えるキーワードについて
VVVFインバータを理解するために欠かせない用語を、身近な例えを交えてお伝えしますね!
VVVFインバータ:各用語のやさしい解説
可変(かへん)とは?
ここでVVVFインバーターの主な特徴の一つである可変とは、その名の通り「自由に変えられる」という意味です。
ちなみに、何を自由に変えられるのかというと、それは電車の速度に対して電圧を自在に変えられるという事です。
例えば、大した速度も出ていないのに電圧は変えれなかったら、その分は無駄になって捨ててしまうことになりますよね。
しかし、一方でVVVFインバーターではその「電圧」が自由に変えれるわけなので、だから「可変」という風に使われるわけです。
すなわち、電車のスピードに合わせて、電気の強さやリズムを自由自在にコントロールできるというわけです。
回生(かいせい)ブレーキとは?
ブレーキをかける時に、モーターを「発電機」として使って電気を作り出す仕組みのことです。
作った電気は架線に戻して他の電車が使うことができるため、究極のリサイクルというわけですね!
VVVFインバータ登場前後の変化
昔の電車と今の電車では、裏側の仕組みがガラリと変わりました。
VVVFインバータ登場前の問題点(抵抗制御の時代)
以前は抵抗器という大きな電気のジャマ板を使って、ブレーキする時にはこの抵抗器によって電気が流れるのをいい意味で邪魔していました。
そして余分な電気を「熱」として捨てて、スピードを調節していました。
エネルギーの無駄が多い、メンテナンスが大変
しかしこの方式では、電気を熱に変えて捨てるため、非常にもったいなかったです。
また、段階的にしか調節できないため、スムーズさに欠けることがありました。
登場してからの劇的な変化
VVVFインバータが普及したことで、電車の性能は飛躍的に向上しました!
スムーズな加速
1%刻みのような細かい制御ができるため、揺れが少なく乗り心地がとても良くなりました!
したがって、現代の電車は環境に優しく、私たちも快適に移動できるようになったというわけです。
電車の屋根の上や床下にある機械が、こんなに賢い仕事をしていたなんて驚きですよね。
国鉄型・115系などの話
115系電車のような、いわゆる「国鉄型」と呼ばれる古い車両には、残念ながらVVVFインバーターは使われていません。
こうした車両は、抵抗制御という一世代前の仕組みで動いています。
したがって、加速する時に「カチカチッ」というスイッチが切り替わるような音が聞こえたり、少し「カクカク」とした加速感があったりするのが特徴ですね!
なぜ115系には使われていないのか(VVVFインバータ)
115系が登場したのは1963年であり、そもそも当時はまだVVVFインバーターという技術自体が実用化されていませんでした。
その違いを整理すると、以下のようになります。
115系の仕組み(抵抗制御)
大きな「抵抗器」に電気を流して、熱として逃がしながら、スピードを調整します。
まるでストーブのようなものを積んで走っているような状態なので、足元から熱気が上がってくることもありますね。
VVVFインバーターとの違い
VVVFインバーターの場合は、電気を無駄なくデジタルで制御します。
しかし、115系が使っている「直流モーター」と、VVVFインバーターが動かす「交流モーター」は構造が根本的に違います。
したがって、古い車両にあとからインバーターを載せるには、モーターごと全部取り替えるという大手術が必要になってしまうというわけです。
「見た目は115系、中身はVVVF」という改造車もある?
実は、ごく稀に見た目は古い車両のまま、中身だけ最新のVVVFインバーターに改造された例もあります。
しかし、115系に関しては、その多くが改造されることなく、装置が寿命を迎えるとともに、新しい車両へ交代して引退していくのが一般的な流れとなっています。
VVVFインバーターが無かった時代の工夫 その1
115系のような抵抗制御の電車が、いつも「ガクンガクン」と揺れていたわけではないのには、当時の技術者たちの工夫が詰まっているからです。
なぜ「スムーズ」に感じられたのか
国鉄型車両であっても、確かに仕組み上は、スイッチを切り替えて加速するため、理論上は「段差」が生じます。
しかし、実際には以下のような理由で、乗客が不快に感じないよう工夫されていました。
多段制御という工夫
古い国鉄型車両では多段制御という工夫により、加速する際のスイッチ(刻み)を非常に細かく設定していました。
まるで階段を上るような加速ではありますが、その一段一段を低くすることで、スロープを上るような滑らかさに近づけていたというわけです。
運転士さんの熟練の技
昔の電車は、運転士さんのレバー操作一つで加速の滑らかさが変わることもありました。
すなわち、上手な運転士さんの操作だと、いつ動き出したのか分からないほどスムーズでしたよね!
「今」と比べると気づく違い
当時としてはそれが「普通」で、十分に快適な乗り心地でした。
しかし、今の最新鋭のVVVFインバーター搭載車と乗り比べてみると、少し違いが見えてくるかもしれません。
無段階の加速、音と振動の連動
今の電車はデジタルで1%刻みの調整ができるため、文字通り「つなぎ目」がゼロです。
また、115系は加速の途中で「カチッ」という音とともに、わずかに背中に伝わる押し出し感の変化があったはずです。それが鉄道ファンにとっては「電車を操っている感」があって、たまらない魅力だったりしますね!
列車の揺れを吸収する「空気ばね」
115系などの車両には、台車(車輪の部分)に空気ばねが使われていることがあります。
これは金属のバネではなく、ゴムの中に空気を詰め込んだ風船のようなバネのことです。
これは車体の揺れを吸収し、乗り心地をフワフワと柔らかくする役割があります。
したがって、我々が感じていた「スムーズな加速」は、当時の最先端技術と丁寧なメンテナンスが生んだ本物の快適さだったと言えますね。
VVVFインバーター無かった時代の工夫 その2
また、VVVFインバータがまだ存在しなかったかつての電車においては、列車のスムーズな加速などにおいては運転士さんの腕前というのは本当に大きな要素でした!
今の電車はコンピューターが最適にコントロールしてくれますが、昔の電車は「人間が機械をなだめながら走らせる」という職人芸の世界だったんです。
運転士さんの「ノッチ操作」の魔法
115系のような古い電車をスムーズに動かすには、運転士さんの繊細な感覚が不可欠でした。
加速のタイミング
レバー(ノッチ)を一度に入れすぎると、大きな電流が流れてガクンと揺れてしまいます。
そのため、ベテランの運転士さんは、電車の重さや乗客の数、さらにはレールの勾配を感じ取りながら、一番ショックが少ないタイミングでレバーを動かしていました。
したがって、我々が「スムーズだった」と感じた記憶は、当時の運転士さんたちがプライドを持って、丁寧な運転を積み重ねていた証拠と言えるでしょう!
空気ばねと衝撃吸収
金属バネとの違い
安い金属バネだと、線路の継ぎ目の「ガタンゴトン」という衝撃がダイレクトに伝わります。
空気ばねの浮いているような感覚
その一方で空気ばねは、いわば車体が空気のクッションの上に乗っている状態です。
これがあるおかげで、加速時の細かいカクカクとした振動も、丸く包み込まれてマイルドになっていたはずです。
運転士さんによる、きめ細かいノッチ操作
電車のアクセルレバーを動かすことです。
1段、2段と段階的に出力を上げていくため、その切り替えをいかに滑らかに行うかが、運転士の腕の見せ所でした。
昔の電車は、こうした「人の技」と「機械の工夫」がそれぞれ組み合わさって、あの独特の心地よい空間を作っていたというわけですね。
そう思うと、今の全自動に近い電車とはまた違った、温かみのある技術だったと感じませんか?
再利用・省エネのVVVFインバータ の凄さ
そして再利用・省エネの観点から、VVVFインバータの凄さについてみていきましょう。
例えば昔の国鉄型車両との比較ですが、残念ながら最新のVVVFインバーター車に比べると、例えば115系のエネルギー効率は、かなり「分が悪い」と言わざるを得ません。
今の電車と比べると、およそ半分くらいの効率になってしまうこともあるんです。
なぜ115系は「もったいない」のか?
例えば115系のようなかつての抵抗制御の電車には、省エネという観点から見ると、2つの大きな課題がありました。
熱として捨ててしまう
まず加速する時に、余分な電気を「抵抗器」という装置に通して、熱として空気中に逃がしてしまいます。
例えば、冬場に電車のホームで待っていると、足元から熱い風が吹いてくることがありますが、あれは本来「電車を動かすはずだったエネルギー」が逃げていく姿なんですね。
ブレーキの電気が使えない
今の電車は、ブレーキをかける時にモーターを発電機として使い、そこで生まれた電気を架線に戻して、他の電車が使えるようにしています(電力回生ブレーキといいます)。
しかし、初期の115系の多くは、ブレーキで発生した電気もすべて熱として捨てていました。
VVVFとの圧倒的な差
今のVVVFインバーター車は、例えるなら「最新のLED照明」のようなものになります。
一方で115系は、明るくなるけれど熱もたくさん出す「白熱電球」のようなイメージですね。
- 無駄を極限までカット:VVVFインバーターは、必要な分だけの電気をきっちり計算してモーターに送るため、熱として逃げるロスがほとんどありません。
- リサイクルできる:ブレーキで発生した電気を再利用できるため、路線全体で見ると劇的に電気代を抑えることができます。
- 電力回生ブレーキ:ブレーキをかける際に、モーターを回転させて電気を作る仕組みです。作られた電気は、近くを走っている別の電車の加速に使われるため、まさに「エネルギーのリサイクル」と言えます。
したがって、地球環境や運営コストの面では、115系が新しい車両に道を譲っていくのは仕方のないことなのかもしれません。
ただ、あの大きな抵抗器が唸りを上げ、熱を発しながら力強く走る姿には、今のスマートな電車にはない「機械としての生命感」がありましたよね!
おわりに・まとめ
電車の進化を支える「VVVFインバータ」の凄さ、いかがでしたか?
かつて電気を熱として捨てていた時代から、電気を再利用して効率よく走る現代へ。
その技術革新こそが、私たちの快適な移動と省エネを実現しているというわけです!
昔の抵抗制御の電車と比べると、加速の滑らかさはまさに魔法のようです。
ぜひ次回の乗車時は、独特な走行音に耳を傾けながら、進化し続ける鉄道技術の奥深さを感じてみてくださいね!
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